KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

あー、しんどい・・・

今日も提供は風邪のしがない男がお送りしますm( _ _ )m

先日同窓会をやった日の話。銀座でワイワイやりまして、終電ギリギリまで皆帰ろうとしないので、私は内心かなり焦っていたのですが、何とか終電に間に合うことに成功。ところが家の最寄り駅の一つ前の駅で電車がピタリと止まってしまい、何事かと思ったら、人身事故の影響でしばらく停車するのだとか。

どうやら30分位停車するとのアナウンスが流れたところで、時計を見ると午前1時。一駅分位なら歩いて帰るかということで、電車を降りることにしたのですが、そこの改札口で乗客10数人が駅員さんに詰め寄って抗議していて「電車を動かせ!」とか「少しは考えろよ!」とか言いながら駅員室の窓をバンバン叩いてました。

私ももうかなり弱っていたので、それを横目に通り過ぎて帰ってきたのですが、駅員さんもかなり困っていた様子。私も初めてそういう光景を目にしたので何か都会の闇の部分を見たようでうんざりした嫌な感じでした。

確かに私はまだマシな方で、歩いて帰ることのできない距離ではなかったから彼らとは境遇が違うのかも知れないのですが(ただ30分歩いて帰るのは風邪でかなりきつかったのですが)、どちらにしてもその駅員に言ったってしょーがないじゃん!?と思いました。いい大人が集団で鬱憤のはけ口に手近な駅員を脅してもしょうがないでしょ?って感じです。

それなら後日、本社でもどこでも然るべき部署に抗議すればいいじゃん、って。だってそこの駅の駅員さんが決めたことでもないわけですから。

この前のJR福知山線の事故の時もそうでしたが、事故を起こした職員と上層部の責任は追及されるべきかも知れませんが、その後に発生した駅員に対する暴行が数十件あったという報道に対して「はぁ?何勘違いしとるの?」って感想を持ちました。

100歩譲って、遺族やその親類、友人、関係者であればその悲しみのはけ口が少し見当違いな暴力へ向かったとしても同情します。しかし全然関係のない第三者が単に各報道に影響され、中途半端な(本人はそう感じているかも知れない)義憤によって罪のない職員に当たるのは完全に間違っています。

それが一件や二件ならまだしも、何件も起こるということは多分人間が集団でなら何でもできるという悲しい習性から出てくるのだと思います。子供が学校で集団でいじめることならまだしも、いい大人が自己をしっかりと確立しないでパニック的にそのような行動をとるのはいかがなものでしょうか。少なくとも私はこのような集団に加わらないで済むように日々心がけていかないとなーと教訓にしました。

さて、丁度このような事があったので今回の小説の前フリとしました。そして自分でタイムリーやなーと思いました。ちなみに本文は結構前に書き上げたものです。

例によって過去の分は毎週日曜のブログよりご確認ください。

                台風一過

第四節 いつもとは違う朝

目覚ましをかけずに寝た私は相応の報いを受けた。目覚めるといつもなら電車に乗っている時間だ!まずい!!遅刻だ!!

不幸なことに私は今日も仕事であった。取る物も取り敢えず、でも着る物は着ないと外には出られないのでしっかり着替え、朝食も抜いて急いで部屋を飛び出した。今日は週に一度の燃えないゴミの日で、部屋にはゴミが溜まっているが・・・南無三、致し方なし。来週まで持ち越しだ。

急いで駅まで向かう。台風が過ぎ去った空はどこまでも青い。青いだけならば問題ないが、フェーン現象で気温は朝から30度を超えていた。いつもならチンタラ歩いて通っている駅までの道を猛然とダッシュする。汗がとめどなく吹き出る。日ごろの運動不足な体の割には5分で駅に到着することができた。いつもは30分前には到着しているはずのこのホームへの階段を駆け上がると、ホームにはいつも以上に人がごった返していた。

「・・・繰り返しご案内申し上げます。皆様には大変ご迷惑おかけしておりますが、赤羽駅で起きました人身事故の影響で埼京線、京浜東北線は現在運行を見合わせております。現在バスによる代替輸送の手配をしておりますが、お客様にはもうしばらくお待ちいただきますよう・・・」

昨日に引き続き奇妙な事件は今日も起きているようだ。ホームで待っている電車の乗客になり損ねた人々は苛立ちを感じながらも、どこかで不安を抱えているようにも見えた。JRをはじめ、鉄道会社にとっては最悪の災厄であったに違いない。「一体どこのどいつが何を企んでいるんだ!!」

不謹慎ながら、私は内心ホッとしていた。少なくとも遅刻の言い訳は出来上がった。これなら朝飯もちゃんと食べてこれば良かったな・・・などと考えている間に次々と代替輸送用のバスは到着した。これで池袋までは行ってくれるらしい。ただ缶詰状態の車内には我慢しないといけないようであった。

実は予感していたことが現実となった。池袋に着いても動く電車は一つもなかった。ホントに全線が全線ストップしていたのである。理由はやはりアレだった。昨日から発生している事件が万遍なく起こっているのだ。それはあたかも動いている電車があれば必ず突き落とすように人間がコントロールされているかのようであった。勿論私が乗り換えるはずだった西武線も止まっていたのは言うまでもない。

池袋駅構内は客の怒りで沸騰していた。「どうなっているんだ!」「会議に間に合わないじゃないか!」「今日は志望校を決める大事な試験なのよ!」・・・駅員にしてみれば何で自分達が非難されねばならぬのか理不尽さとも戦わねばならず、人並みならぬ苦労があるであろう。ましてこの暑さである。駅員はただひたすら平身低頭謝り続けるしかないようであった。中には駅員に暴行を働く輩もいたようで、鉄道警察も出動し、ひときわ大きな人混みが出来上がっていた。

そんな他人事のように観察してきた私もさすがにそろそろ焦ってきた。この際タクシーでも捕まえて行くか。いや、そんな私が考えるようなことはとうの昔に皆実行に移していた。タクシー乗り場には驚くべき長蛇の列が出来上がっていた。一体あと何時間待てば私の番が回ってくるのだろう?不況のタクシー業界にとっては追い風となるであろうか?

諦めの良いことが唯一の自慢の私は、携帯で会社にかけ、今日は出社できない旨を伝えることにした。幸い交通網は麻痺していても通信網は平常運行中であるようだった。電話に出た上司は案の定
「馬鹿野郎!這ってでも来い!!うちの部署は半分も出社しとらんから人手が足りんのだ!!」
あのー、這って行ったら余計に時間がかかりますよ・・・とは馬鹿野郎なりに言わない方が得策であると判断し「はい、できるだけ早く出社できるよう努めます」とだけ応えて携帯を切った。(つづく)