KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

1月の成績発表

今日は本年最初の1月の成績発表です。決算も各社出そろってきましたが、残念ながら大幅な赤字や下方修正が目立っています。一方私のポートフォリオはどうなったでしょう。早速検証してみましょう。

買い銘柄

ソフトクリエイト(3371) 
2005年12月2日後場より 3470円→650円(先月)→670円(19営業日保有 上昇率3.1%)
年初には投資有価証券評価損により業績予想を下方修正したものの、既に織り込み済みの内容。むしろ経常利益までは増益であるため、東証2部上場後は比較的堅調な株価推移。IT関連の内需系銘柄であるため円高の影響はなく、また同社が得意とするEC構築ソフトは巣ごもり消費という昨今のキーワードに沿ったものとなっています。不況の中で増益を維持している同社の存在は今後益々光ってくるでしょう。

ソネットエンターテイメント(3789)
2006年1月20日より 390000円→223700円(先月)→192900円(19営業日保有 下落率13.8%)
子会社エムスリー(2413)、DeNA(2432)は好業績を発表。同社もそれらの貢献もあって経常利益までは増益だったものの、純益は投資証券等の評価損や子会社の先行投資費用等で下方修正。決算後は大幅安となりましたが、一時的な特別損失を計上しただけであれば業績は好調といえ、早速昨日は反発してきました。いずれにしても昨今下方修正を出した後はどの企業も底堅い動きを見せていますから、株価的にはこれからという感じです。恒例の上場株式のみで評価した一株当たりの株価は32.8万円。子会社株式の回復と共に、また乖離が拡がってきています。

ソフトバンク(9984)
2007年10月5日より 2400円→1603円(先月)→1414円(19営業日保有 下落率11.8%)
昨年末に上昇をみせた反動で、今年に入ってからはやや調整が続きました。ただテクニカル的には75日線、一目均衡表の雲を支持線として反発。来週木曜発表予定の四半期決算では、比較的良い決算が期待できるかなと見ています。今週の動きは期待できそう。

メディカルシステムネットワーク(4350)
2007年10月15日より 117000円→94000円(先月)→70500円(19営業日保有 下落率25.0%)
ディフェンシブ性から今まで値を保ってきた同社にもついに売りが波及。提携しているアルフレッサHD(2784)がメディセオ・パルタック(7459)との合併白紙撤回により、マイナスに影響していることが尾を引いているようです。インフルエンザが流行っている昨今で、調剤関係は業績も底堅い気がしますが。来週水曜の決算はどう出るか。

ダイハツ(7262)
3月25日より 1141円→783円(先月)→768円(19営業日保有 下落率1.9%)
トヨタ(7203)、ホンダ(7267)といった大手が再度業績の下方修正(及び見込み)を出してきており、業界環境はまだまだ最悪期を脱せません。トヨタに至っては昨年に比べて営業利益が2兆円も下回るという公算で、結局製造業の好不況も紙一重のところに位置していることが思い知らされました。ただ株価はそれぞれ12月の安値を転機に、少しずつ戻りを見せてきています。先駆して業績悪を出していた自動車業界ですが、株価的には見直しの動きが出てくるものと思います。

みずほFG(8411)
4月15日より (1000分割考慮)433円→257.7円(先月)→227円(19営業日保有 下落率11.9%)
昨日決算を発表。再度業績を下方修正してきており、第3四半期ベースでは赤字転落。通期では何とか黒字確保見通しですが予断を許しません。株価的に金融株は真っ先に株価が下落したこともあって、11月の安値からは下値を切り上げてきています。こちらも最悪期は脱したと思われますが、アメリカのバッドバンク構想がはっきりしない事には反発も確定してこないでしょう。

SEH&I(9478)
5月28日より 13000円→8250円(先月)→8270円(19営業日保有 上昇率0.2%)
子会社システム・テクノロジー・アイ(2345)が業績を上方修正。また同じく子会社イージーユーズ(2495)も赤字幅縮小、そしてモバイル・アフィリエイト(非上場)との合併によって新たな出発と色々環境は改善してきています。同社の決算も来週木曜。期待が膨らみます。

USEN(4842)
7月15日より 300円→111円(先月)→105円(19営業日保有 下落率5.4%)
今月出た決算では第一四半期黒字となったものの、経常利益ベースでは赤字が拡大。作られた黒字といった格好で、株価は一時的に盛り上がったものの、残念ながら元の水準に戻ってきてしまいました。楽天(4755)の楽天市場に動画を提供するというニュースもありましたが、焼け石に水。何とか新興市場がテクニカル的には反発しそうな状況ですから、そうなってきたら新興市場内では大型株に属する同社も強含みそうです。

日本リテールファンド(8953)
8月31日より 450000円→385000円(先月)→402000円(19営業日保有 上昇率4.4%)
先月から強い動きが続いています。今月は日銀が不動産投資法人債も適格担保に追加するという報道から、資金繰り不安が後退してREIT全体に買いが入り堅調推移。週足で見るとREIT指数は2007年5月高値から下落してきた上値抵抗線を今週上抜いてきた格好になっています。引き続き厳しい環境にある不動産業界ですが、先にREITから反発してくる事になるでしょう。

JUKI(6440)
11月20日より 99円→93円(先月)→85円(19営業日保有 下落率8.6%)
今世界の頼みは中国の成長ですが、上海総合指数は旧正月での休みもあるものの年初から一人勝ちの様相を見せています。中国事業は縮小気味の同社ですが、かつては中国関連銘柄として大ブレイクしました。そういった流れに乗れば状況は一変しそうです。

売り銘柄

セブン銀行(8410)
1月24日より 291000円→273100円(5営業日保有 下落率6.6%)
今年最初のポートフォリオ入れ銘柄ですが、現在のところは順調に値を下げて行っています。なんといってもチャート的には崩れてしまっており、需給も悪い状況。来週の決算で一時的に買い戻される事もありそうですが、トレンドを変えるまでには至らないでしょう。

以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると

結果−0.25(%/営業日)という結果が出ました。
計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計11で割り、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。

ちなみにその間
日経平均 12/30終値8859円→7994円(19営業日 下落率9.8%) −0.54(%/営業日) 

TOPIX 12/30終値859→794(19営業日 下落率7.6%) −0.41(%/営業日)

今月はベンチマークこそ上回りましたが、残念ながらマイナスでした。もっと売り銘柄もポジションに入れて、ヘッジしないといけませんでしたね。結果今月一番稼いだのが売り銘柄のセブン銀行でしたし。一月陰線は正直ないと思っていたのですが、やはり気を抜いてはいけません。

そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を推奨した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。

KA指数204.5ポイント

となりました。

さて今年になってはや一月が過ぎたのですが、状況は益々悪くなるばかり。そんな中今年の展望ですが、前回の成績発表時にも書いたように「V字回復こそ無いものの、そこまで悲観的になる必要は無い」と見ています。目先は引き続き出てくる決算やアメリカの「大統領就任後の最初の100日」を鑑みて、やや様子見の姿勢が良いでしょう。ただ日経平均はゆるやかな右肩上がりを予想します。

一方で外部環境はなかなか方向感が定まりません。危機の中心にあるアメリカでは中古住宅販売に関しては底打ちの兆しが出ていますが、新築の方はまだ何とも言えません。バッドバンク構想も出てきているものの、実際には機能しないのではないかと危惧されています。NYダウは8000ドルにまで下落し、オバマ大統領就任後の安値に接近。非常に苦しい状況です。

ただこういった環境下で、各国がこれ以上の景気悪化を防がんと躍起になっていますから、実体経済は最悪期を越えれるでしょう。後は受け手側の国民の心理状況一つです。これが改善してきたら、株価は鬼のように上がっていくだろうと思います。

ところで毎年同じような事を言っていますが、今年私が期待しているのは新興市場の復活です。ライブドアショックから丸3年を経過しました。株価の波は3年サイクルと言われますが、これで一相場回ったと捉えられます。下落率はそれぞれ9割近くとなり、世の中に様々な指標がありますが、歴史的に類を見ない程の下げをこの3年間で演じてきました。逆バブルと言っても良い位に、今度は過剰に売られ過ぎていると思われます。

確かに新興市場の中には「何故上場できているのか」「コンプライアンス的におかしいのではないか」という会社があるのも確かですが、一方で上場以来ずっと業績を伸ばして、大型株市場に鞍替えしている企業の方が多いのも事実。であればここまで悲観的に見られる筋合いもないでしょう。

内需系企業が多いという点も見逃せないでしょう。大型株がつまづいた時に、資金の受け皿として新興市場という選択肢があると思います。新興市場が創設されて、順調に上場企業を増やしていた時はそういった機能を果たしていました。しかしライブドアショックから次々と明るみになった新興企業の不祥事で、そういった選択肢は投資家の中から消えてしまいました。

大証がJASDAQを買収する事により、新興市場は集約を見せつつあります。そういった企業を一刻も早く退場させる厳しい姿勢が市場に求められます。そうする事によって投資家の信任を取り戻し、新興市場を意味のあるものへと変える事ができます。この辺りは市場の頑張りに期待するしかありません。

私は日本株が復活する条件の一つは、新興市場が復活し、個人投資家が元気になることだと思います。そうして株式市場に1500兆円の個人資産のほんの少しでも入って来るようになれば、世の中の風景はあっけない程簡単に一変すると思います。その証拠にこの前までは戦後最長の好景気に浮かれていました。ほんの2年ほど前まで。あと必要なのはきっかけだけなのです。

「CHANGE」を掲げてアメリカの新大統領は就任しました。一方の日本の政治はいつまでもしょーもない泥仕合を続けています。世界の景気が戻った時に日本だけが取り残される事のないよう、日本も早急に「CHANGE」しなければなりません。

「不景気は商売がうまくいかない原因ではなく、平等に与えられた条件にすぎない」とは日本マクドナルドの創始者藤田田氏の言葉です。こういった気概のもった経営者と、ほんの少し見方を変えて楽天的に考える消費者心理があれば、世界の景気は簡単に回復すると思います。

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。