KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

急がば回れ

先日1/26のブログで愚痴っていた仕事に関しての悩みですが、昨日の面談では結局「株」の話が出てこなかったので、2ヶ月位は結論が先延ばし、つまりもう少し今の仕事を続ける事になりました。何か辞めるきっかけを失ったようなホッとしたような・・・複雑な心境です。

私の信条として「物事が変化する際には、相応のエネルギーを必要とする」というのがあります。今の状態が持続するのは非常に居心地の良いものです。この世の森羅万象は、現在の形状を留めておくことを「平常」としています。

動いているものですら「今動いている状態」を平常とします。それは慣性が働いているからで、同じ方向に動き続けるのは簡単です。しかし思うように向きを変えるにはやはりエネルギーが必要です。走っている車を交差点で直角に右折させる時には、一旦ブレーキを踏んで減速させ、かつ右側に曲がるようハンドルをきらねばなりません。ブレーキ→再加速は等速で真っ直ぐ進んでいるよりも余計にエネルギーを消耗します。

そんなわけで回りくどい言い方でしたが、私の今回の選択は「目先の楽」を選んでしまったのかも知れません。辞めて仕事を探す・作り出すよりは、今の仕事を漫然と続けている方が楽である、と。今の仕事を続けていても多分これ以上成長も限られるし、自分を殺して嫌な社長の意に沿うように働いていかねばなりません。それに見合った報酬を貰ってもないし要求もしていないのに・・・

一方で変化のタイミングは自分で選びたいので、もう少し時間をかけたいと思うのも事実です。相手に決められて右折するのではなく、自分の曲がりたいところで右折したいと思うのは当然です。

そして急激な変化はその分急激なリバウンドを生みますから、ゆっくりゆっくりハンドルをきっていくことが必要だとも思います。同じ目的地に向かうにも、直前に急旋回するよりも、ハンドルを緩やかにきって、斜めに進んでいく方が近道ですしエネルギーも小さくて済みます。そうやって反動を消しながら、目的地に例え遠回りでも、無理なく近づいていく事が肝要だと思います。

さて、無理なく行きたい日経平均は金曜大幅続落。前日のNYダウは新規失業保険申請件数が予想を上回って悪化した事や欧州の金融不安を受けて大幅安。それを受けた日経平均も朝方から大きく売られる展開。2円近く進んだ円高も市場の重石要因に。前日好決算を発表したトヨタ(7203)やソニー(6758)は健闘したものの、後場に入ってもほとんど回復することなく、かろうじて1万円を保つことがやっとの水準で引けました。

投資判断は「買い」に。金曜のアメリカは雇用統計の発表を受けて強弱感が対立。雇用者数は減少したものの、失業率は改善されました。とは言っても就業を諦めた人が増えたと見て取れ、失業率の改善自体は素直に喜べないのでしょう。ただ平均賃金は改善されたということで、少しは消費の回復期待も汲み取れます。NYダウは何とか最後は持ち直してプラス圏で引けました。

アメリカはまだまだ下降トレンドが続くでしょう。この辺りは1/23のブログでも指摘したように、昨年安値から引く事ができる下値支持線を割り込んでしまい、アメリカの中期上昇トレンドは明らかに転換してしまいました。当面NYダウは良くて持ち合い、悪くて9000ドルまでの下落を目指す形になってしまうでしょう(この辺り2003年4月の安値7603円から2004年5月に下値支持線を割り込んでしまった日経平均のチャートが参考になるかと思いますが、その後約1年半もの間、持ち合い相場が続きました)。

一方の日本はまだ上昇トレンドを保っています。現在の水準で9600円辺りを割り込まない限りは、基調は上向きと言えます。ここが日米大きく異なる点で、大型株の業績回復報道が出揃えば、無論アメリカの下落に足を引っ張られる場面はあるものの、相対的には強含む動きを期待できそうです。

というのも以前から言っているように、相対的に日本株ほどマシな相場は先進国の中では無いからです。リスク回避の動きが強くなれば、国債もなかなか安全資産と言えなくなってきた昨今、まだ株式市場に資金が流入する可能性を期待できます。

金融緩和によって世界のマネーはまだ溢れています。行き場の無くしたマネーがどこに行くか?不動産がダメ、国債もダメ・・・となると、確かに株式だけ無事なわけではありませんけれど、リスクとリターンの兼ね合いで一番投資妙味があるものだと認識され、その中で更に投資妙味があるのが日本株・・・と繋がっていく事も十分に考えられます。

一方で確かにデフレによるタンス預金の妙味もあるでしょう。2010年に大量満期を迎えると言われる郵貯定期も、そのまま置いておかれる可能性はあります。それでもかつてのように、定期に預け入れておいたら倍になるような高金利の時代はとうの昔に終了しました。かつての預金は投資に近いリターンを得られましたが、最早そんな事は海外、特に新興国の預金にでも「投資」しないと望めません。

現状の貯蓄水準に皆が満足しているのなら話は別ですが、決してそんな事はないはずで、皆老後に不安を抱えています。働いても賃金が満足に貰えないのなら、少し投資でも初めてみようか、株価も今ならまだ安いし・・・と考える人が増えれば、また株式市場が活気付くのも近いでしょう。そしてそうなった時に、今から勉強している皆さんのような人々が有利なのは言う間でもありません。

テクニカル的には日経平均TOPIX共に75日線を割り込んでしまい、パラボリックもわずか2日で暗転してしまいました。ただ75日線自体は大して支持線としては機能していなかったので、これが今度は上値抑え要因になる・・・とは考え辛いと見ています。来週は週末にまたSQを控えていますし、木曜がお休みという事で、いつもより値動きが荒いかも知れません。

新興市場は「強気の買い」。金曜は3指数共に軟調。特にマザーズ指数は400ポイント割れと元気がありません。チャート的にはすっかり下放れの動きとなってしまいました。ちょっと大型株が落ち着くまでは、新興株もなかなか買えないのかも知れません。それでも個別銘柄ではこれから決算発表の銘柄も多々ありますから、好業績のものは手がかり難の中、大きく買われる事になりそうです。円高耐性がある事も新興市場の強みです。

ソフトクリエイト(3371)は続落。それでも25日線を下値に下げ渋り、短期調整終了の形となっています。3月末の権利獲りの動きはまだまだこれから本番というところ。890円より上の板は薄いですが、まずはそこまで辿り着くのが第一目標。

ソフトバンク(9984)も続落。引き続き携帯電話契約の純増数が1位だった事を受けて若干買い戻しの動きが入ったものの、結局は大幅安に。全体相場の流れに抗う事はできませんでした。前回も言及したように、決算後の調整は続いているようです。それでも今回の下落によって、調整も早く終息すると見ています。下値は最悪2200円まで想定していますが、正直そこまでの下落は無く、2250円辺りで下げ止まるでしょう。そこからは再度高値を目指す動きとなりそうです。

みずほFG(8411)も続落。全体相場の中ではメガバンクはまだ下げ渋った印象を受けます。ただテクニカル的にも75日線を下回ってしまい、週足で見る下落トレンドからもなかなか脱却できる気配がありません。来週月曜には三井住友FG(8316)の決算が出て、メガバンク3行出そろいます。みずほ以外の2行は昨年末の安値に接近しつつあり、この辺りで下げ止まり感が出てくると思います。そうなればみずほにも下げ止まりが出てきそう。

SEH&I(9478)は小動き。金曜引け後に決算を発表。子会社2社の決算が不調だった割には良い内容で、通期予想に対する進捗率は高いものの、同社の特性としては最終四半期は減益となる傾向が強く、上方修正などは残念ながら期待できそうにありません。実際に同社も通期予想を据え置いており、これも無事達成できるかどうかという水準。それでも四季報予想程度は上回る事ができそうで、過剰な期待はできないものの、まずまず良い決算だったのではないかと見ています。来週は1万円回復に期待。

さて、本日は一銘柄売りポートフォリオに入れたい銘柄があります。任天堂(7974)です。久々の登場です。

ちょっと出遅れた感は否定できないのですが、先日の決算は予想外にwiiの売れ行きが失速、失望売りのきっかけとなりました。不況時に強いゲーム業界でしたが、目先消費者の好奇心を刺激する大型タイトルのソフトが出てこず、スーパーマリオの最新作は確かに面白そうですけれど、年末商戦も終えてこれ以上起爆剤となる材料が今後出てこなさそうで、株式的に面白味がありません。

そこに追い打ちをかけているのが最近の円高傾向。金曜は大きく売り込まれる展開となりました。テクニカル的には52週線に上値を抑えこまれ、ここ2年近く続いている下落トレンドはまだ終わりを感じさせません。日足で見ても25日線を割り込んで、3空窓開けを見せた年初の動きを否定しに動いています。

信用倍率も悪化傾向。逆日歩も消えて回転が鈍ってきています。配当予想も960円と低めで、3月末に向けての訴求力もありません。

今回は24900円まで戻りを待ってから売りポートフォリオ入れとし、目標株価を21000円とします。

以下ポートフォリオの値動きです。

買い銘柄

ソフトクリエイト(3371) 2005年12月2日より 3470円→876円 目標6000円

ソネットエンタテインメント(3789) 2006年1月20日より 390000円→228900円 目標75万円

ソフトバンク(9984) 2007年10月5日より 2400円→2304円 目標3000円

メディカルシステムネットワーク(4350) 2007年10月15日より 585円→697円 目標1000円(200分割考慮)

ダイハツ(7262) 2008年3月25日より 1141円→836円 目標1500円

みずほFG(8411) 2008年4月15日より 433円→172円 目標700円 (1000株単元変更考慮)

SEH&I(9478) 2008年5月28日より 13000円→9700円 目標2万円

コメリ(8218) 1月4日より 2579円→2378円 目標2800円

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。