KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

ミクシィ(2121)のアナリストレポート

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3ヶ月以内投資判断 「やや売り」
買いのタイミング  本決算前に上方修正などが出るまで見送り
3ヶ月以内株価予想 40万円

要点
・第三四半期は過去最高の売上を更新。また業績予想は利益面で上方修正を出してくるも、同業他社との比較や今後の利益成長余地を考慮すると株価の押上要因とはなり難い。アナリストの評価も厳しい。
・チャート的には上値を抑える要因が多数存在し、下値の持ち堪えは限界か。何らかのプラスのカタリストが出てくるまでは、下値40万円を見ておく必要がありそう。
Facebookの急速な台頭が脅威。同社と連携できれば、一転最大の強みに。


【企業概要】
国内最大級のSNSmixi」とIT系求人サイト「Find Job!」を運営。広告収入が主な収入源。完全に国内特化の内需。サイバーエージェント(4751)と合弁でソーシャルアプリ事業の会社設立を発表。今期中に5億の売上を目指す。


【業績】
前期実績は増収減益。広告宣伝費やアドプログラム費(アプリ提供者に対する収益の分配)が嵩んだことで、利益面を押し下げた。

今期は増収増益の見通し。4日に第三四半期決算と同時に出した通期見通しの修正では、アドプログラム費用の計上方法変更により利益面ではプラスの修正を出してきた。一方売上は3Qでアプリ課金や広告販売の拡大で過去最高最高を記録しながらも下方修正。サーバー障害による収益機会損失を織り込んだ。

売上はアプリ課金も伸びてきており最高額を更新できる見込みだが、アプリに対するコストを考慮せねばならず、収益の質が変質してきている。またビジネスモデルは前期には招待型SNSから登録制に移行したが、同社のアイデンティティを失い、その他大勢のSNSと同質化しつつある。試行錯誤、悪い言い方をすれば迷走しているような印象を受ける。

実際鶏が先か玉子が先かログインユーザー数やPVも伸び悩み、ARPUも目立って伸びては無い。Facebookなどの新規SNSの台頭も脅威である。

求人サイト運営事業の方は業界環境の改善により更に収益を見込めそうではあるものの、同社の中でのセグメントは小さく、業績に与えるインパクトも軽微。

11年3月中間期予想(KA.Blog)単位:百万円
売上   16500
営業利益 3350
経常利益 3290
当期純益 1700

差し当たって今期の業績は増収増益を果たし、数字の感触としては悪くないものが出てくると思われる。しかし利益面では経費の計上方法変更という奥の手での増益を出してしまった以上、来期は一層の売上増とコスト削減を実現しないと、成長の鈍化は避けられなくなってくるだろう。広告環境は改善してくるだろうが、同社自体の成長が無いと、出稿数も単価も下落するリスクがある。

有利子負債は2500万円とネットが主力の企業らしく皆無に等しい。流動比率(流動資産÷流動負債 ×100)は517%とバランスシートに関しては健全そのものである。現預金も123億円あり、フリーキャッシュフローは7.6億円の黒字。何らかの買収・投資を行うにしても、手元流動性で大部分は賄えるレベル。ファイナンスリスクは何らかの大型買収が出ない限りは皆無と言える。


【第一四半期決算を受けたアナリストの評価】
みずほ証券:「アンダーパフォーム」 妥当株価287800円
スマートフォン向けの広告のマネタイズに出遅れ。収益面では踊り場に差し掛かっていると捉えられる。同業他社に比べて利益水準も小さい。

JPモルガン証券:「Neutral」 目標株価425000円
会社計画は保守的であるが、コンセンサスの範囲内。

ゴールドマンサックス証券:「中立」 目標株価379000円
事業展開の先行きに行き詰まり感が出てきている。

いちよし経済研究所:「B」(中立) 目標株価380000円
mixiアプリの業績動向が改善傾向。

総じてアナリストの印象は悪く、足元の業績推移よりも将来の成長鈍化を懸念し、今の株価はやや割高水準にあるという評価が大勢を占める。


【株価推移】
ライブドアショックによる爪痕が消え去らない06年9月にマザーズの救世主として上場。その後は価格水準が高額による個人投資家の取っつき辛さやIPOによる期待部分が剥落したこともあって、約1年間は下落歩調が続く。07年7月に2分割を実施して買い単価が下がると、秋には業績の上方修正の後押しもあって12月には実質上場来高値を更新し210万円まで。下落継続の新興市場の中では異彩高となった。

その後は15ヶ月間かけて、世界同時不況の中で1/7水準までの下落で上場来安値を付ける。招待制による会員数の伸びが頭打ちとなった事で成長鈍化懸念も固有要因に。その後登録制に移行すると伝わると株価は先行き期待感から盛り返し、9ヶ月間で3倍化。

足元ではそこから約半値水準まで長期下落トレンドが継続中。昨年6月以降40万円〜50万円のボックス圏で推移している。


【テクニカル】
現在の株価推移は昨年10月以降、12月を除く各月の安値を結んだ下値支持線と、同じく10月及び今年の各月の高値を結んだ上値抵抗線の三角持ち合いの過程にあると捉えられる。

何とか7日の業績修正を受けた下落も下値支持線に拾われた格好にはなったものの、下落圧力はまだ収まったとは言い切れない。特にどちらかというと、その修正で200日線突破に失敗した事のショックの方が大きいと思われる。同社の属するマザーズ指数が最高値を更新する中でかろうじて命脈を保っている状態と言え、来週にも25日・75日線に頭を抑えられて、堪えきれず同線を割り込む可能性が考えられる。

価格帯出来高も直近では大きい7日急落時の寄値かつ安値の419000円を割り込んでくるようだと、そのままボックス圏の下限である40万円まで沈んでいく可能性が高い。MACDは暗転中で、パラボリックも暗転寸前。ボリンジャーバンドも下降トレンドとなっており、戻り売り圧力の強い状況が続いている。

週足で見ても状況は一層厳しい。13週・26週線が上値を抑えている他、何より一目均衡表の厚い雲が上値を覆っている。下値を何とか維持できたとしても一方で上値余地も小さく、何らかの買い上がる材料が無い限り上記各移動平均線や上値抵抗線を突破するのは困難に映る。この時期特有の権利取りの動きも期待できない銘柄であるから、トレンド転換のカタリストは少なくとも現段階では見あたらない。

一方、より長期的なスパンに着目すると、同社の株価推移は上げ8ヶ月、下げ16ヶ月波動となっている事が見て取れる。とすれば次の底打ちは4・5月辺り。すなわち本決算発表手前辺りで上方修正などが発表されれば、長期上昇トレンドに転換する可能性があるが、それまでは底を這う展開が続くと予想される。


【需給】
信用買残自体は約5000株と日々の出来高に比べると小さい。むしろ昨年3月以降緩やかに減少してきており、これ自体は特段需給の重石要因にはならないだろう。ただし一昨年の12月から長期的な下落トレンドが継続しており、上値のしこりは多く上値に滞留している状況にあると映る。あまり良い状態とは言えない。


【同業他社比較】
同社の予想PERは45.6倍。また第三四半期時点での営業利益率は22.3%となっている。同業他社と比較すると、それぞれどのような位置付けだろうか。

DeNA(2432)
携帯向け会員制ゲームSNSサイト「モバゲータウン(※3/28よりMobageに変更)」運営。ソニー系。ソーシャルゲーム(仲間内で連携を取りながら楽しむゲーム)での課金に強み。先日はサムスンの有力スマートフォンGALAXY S 2」に「Mobage」が標準搭載されるということで話題に。

予想PERは15.0倍。営業利益率は50.0%。同社に比して圧倒的な割安に映る。

グリー(3632)
携帯向け会員制ゲームSNSサイト「GREE」を運営。予想PERは19.0倍。直近の中間期時点での営業利益率は49.2%。こちらも同社に比して圧倒的な割安の印象。


DeNAやグリーはこれだけの営業利益率、成長性を市場に提示しながらも、投資家に物足りなさを感じられてやや上値の重い株価推移が続いている。いわんやミクシィをや、という感じで、同業他社比較においても、同社の割安さは見出せない。


【課題】
同社における現在の最大の危機はFacebookの急速な台頭だろう。Facebookは実名登録を是としており、そもそもmixiも元々は実名登録が前提だった事から、その社会大きな影響を与えるまでに至った急速な成長ぶりは同社に対するアンチテーゼとも言える。

ただ一方で日本国内ではまだmixiの方が会員数でも優位性があり、これをもってFacebookとの友好的な連携が生まれる余地がないかどうかに期待したい。もし登録内容の共通化などを図ることができ、オープンID化する事ができれば一転同社にも大きなビジネスチャンスが生まれる事になる。

現実的には同社のビジネスモデルの方向性がやや揺らいでいる感があるため、競争を続けるのは体力的にも限界がありそう。高値で相手に売りつけられる間に、何らかの提携構想を持ちかけるべきではないか。なおFacebookの上場が決まれば、同業種物色のテーマ性に乗る事はできそうだ。

株式的には東証1部指定替えに期待。特に今年に入ってからやたらと東証1部指定替え銘柄が目立つ。背景には企業の業績回復という表面の事情と共に、東証の大証が次々と打ってくる手に対する焦り、ライバル意識による企業の囲い込みという政治的な面も強いと考えられる。

もし実現すれば同社の需給環境を大きく後押ししてくれそう。既に巣立っていった同業のDeNAやグリーに続いて、同社が指定替えというのは極めて自然な成り行きであり、同社のやる気次第ですぐにでも実現しそうである。

一方で同社は何らかのために資金需要が必要になった時に公募とセットで狙ってくる可能性もあり、そう考えるとしばらく指定替えの話は出てこないかも知れない。もっともその場合は恐らく逆にマイナス材料として認識される可能性が考えられる。

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。