KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

クリミアの帰趨を懸念して続落

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日経平均は本日続落。前日のクリミア住民投票の結果を受けて不透明感が蔓延。世界で一番最初に開く日本市場ではまず安寄り後一旦切り返しの動きとなりました。指数寄与度の高いソフトバンク(9984)がアリババのアメリカ上場観測から大きく買われたことが寄与。

ただその後は再度下落に転じるなど折り込み辛い展開が続きました。為替が円安方向に振れたことやアジア株が比較的落ち着いたスタートになったこともあって下値は売り叩きにくいところに。

後場も比較的底堅い値動きが続きましたが「ロシアの下院がクリミアの編入に必要な法案を迅速に可決へ」と伝わると先物主導で急速に売り込まれる展開に。何とか持ちこたえていた銘柄も値を崩し、引けにかけては少し戻したものの、結果ほぼ全面安の展開となりました。売買高は20億株割れ、売買代金も1.8兆円台と、一層商いの薄い流れとなりました。


投資判断は「やや買い」。クリミアの住民投票が行われ、案の定ロシアへの編入が賛成多数の状況に。オバマ大統領は早速制裁をちらつかせており、全般的に緊張感が高まっていますが、事前にだいぶ織り込まれていたこともあってパニック的な売りにまでは発展していません。

そもそも当のロシアが一連の騒動で一番打撃を受けています。2月末にウクライナ情勢の緊迫化が伝わってから、ロシアのMICEX株価指数は1444ポイント→1237ポイントと実に15%近くの下落となっています。万一ウクライナ国債がデフォルトでもしようものなら、EU諸国の銀行も多く保有していると言われていますが、結局一番保有しているロシアの銀行が最も打撃を受けます。

ですから、今回の一件は当事者同士が共に一番損をする話であって、投票結果がどうなろうと結局どっちつかず、つまり今まで通りなんだかんだでどっちにも属さない形になるのではないかと思います。強引に話を進めてガスを売れなくなるロシアも買えなくなるEUも双方困りますから、一体誰得な話なのか。何とか「なあなあの形」に落ち着かせたいというのが本音でしょう。

で、その割をいつものパターンで食ってる日本なわけですが、安全資産の円買いによる動きから為替が再度円高に振れてきています。ただ例年通りのパターンからもここから月末にかけては円安に戻しやすい環境にあると見ています。チャート的にもドル円では1月の各高値(2,10,23日辺り)と3月高値を結ぶ上値抵抗線との乖離が拡がってきたので、まずはこの抵抗線辺りまでの戻り(103円程度)は期待できます。

あと3月は需給要因的に権利取りの動きや、貸株の名義上の問題による買い戻しの動きから、需給バランス的に買われやすいところです。特に足元出来高が薄い様子見の地合が続くので、こういった要因が大きく作用してくると見ています。

ただ日本だけの要因であれば買いだと強く言えるのですが、残念ながら海外動向が不安定なのでその分差し引かれる感じです。アメリカのチャートが崩れてきているのと中国に不安材料がてんこ盛りであることと。一応日本株がここまで大きく下げてきたこともあって、目先の売り圧力はだいぶ間引かれるとは思いますから、日本固有の買い要因の方が勝る展開だとは思っています。

ちなみにウクライナ問題が発生した2/27の前日終値(つまり26日終値)から先週末までの騰落率を出してみると

                 下落率
TOPIX     1225→1164   △5.0%   
S&P500    1845→1841   △0.2%
ドイツDAX   9699→9056   △6.6%
香港ハンセン 22437→21539   △4.0%

当事者に近いドイツの下げが大きいのはわかるとして、中国よりも下がっているのは納得いきませんね。為替に関してはその間ドル円で1円程度円高に振れていますから、その分ということになるのでしょうが。

日経平均のチャートで言えばMACDが暗転してきたことやボリンジャーバンドの-2σが再度拡大し始めたのが痛いですが、ストキャスに割安感もあるため目先の買い戻し圧力は働きやすい場面と言えます。さしあたって金曜の急落で開けた窓を埋めるくらい(14800円辺り)の戻りはあってもバチが当たらないのでは無いでしょうか。


新興市場は「中立」。本日は両指数共に軟調。マザーズ指数は一時プラス圏に切り返す場面もありましたが、引けにかけては力尽きました。東証1部が弱い中では新興市場も元気がありません。特に本日は東証でも大型株が相対的にしっかりしていたので、個人投資家の弱さが指摘されています。また新興市場配当利回りの小さい銘柄が多いですから、期末権利取りの動きなども出にくいところ。信用評価損の整理が待たれるところです。


ポートフォリオ銘柄】
みずほFG(8411)は反発。先週末に窓を開けて急落した分、本日は底堅い動きとなっています。ビットコインのマウントゴックスに絡む訴訟で、北米のユーザーからみずほ銀行も被告に、という報道がありましたが特段マイナス材料視する向きも無く。3月末の配当利回りの高さを意識した買いが入ってきている様子です。ここからの巻き返しに期待。


岡部(5959)は反発。建設関連株はこの地合の中でも比較的しっかりした値動きのものが多いです。同社も上場来高値圏に近いことから、上値のしこりが少ないところ。株価の安定感に繋がっています。


そして本日は一銘柄買いポートフォリオに入れたい銘柄があります。それは日本製紙(3863)です。この銘柄に関しては先般より有料メルマガで取り上げていましたが、地合の下落に合わせて敢え無く損切りに。しかし個人的には良い銘柄だと思うのでこちらでも取り上げます。

製紙業界で国内2位の同社ですが、今期は増収増益を見込んでいます。主力の印刷用紙が4月からの値上げと稼働率の上昇(円安によって外紙に対する価格競争力が付いた)が寄与する見込み。

また同社の株式的な材料としては星光PMC(4963)でお馴染みのセルロースナノファイバー実証生産設備を昨年から稼働していること、これから拡がる花粉症関連銘柄という位置づけがあります。実際株価も最高値圏を攻める位置に付けています。

テクニカル的には75日線が接近してきたこと、また一目均衡表でも遅行線が実線と雲に接近していることで、この辺りでの下げ止まりに期待が持てます。ストキャスにも割安感。

需給面でも最高値圏であるため、基本的にはしこりが薄いように映るところです(現実的には再上場前の高値水準があることから、上値のしこりは存在する)。信用残高は差し引き約103万株の売り長で昨年5月以来の好取組。特に期末が接近していることで、貸株の名義戻しの関係上、買い戻し圧力が働きやすい時期だと思います。配当利回りは2.0%で市場平均の1.7%との比較でも高く、株主優待も有るので権利取りの動きも出やすいでしょう。

目標は上値の節が無いためとりあえず2500円に。2500円でもPER的には20倍に達しないので特段割高感も無い感じです。明日の寄り付きから買いポートフォリオ入れとします。


【注目銘柄】
A&D(7745)は続落。こちらは10日に配信の有料メルマガにて売りで取り上げ。以後順調な下落が続き、本日無事目標達成になりました。

と言うわけで、いつもの通り取り上げ根拠を以下に記します。

「▼A&D(7745) 東証1部 売買単位100株
496円 出来高112800株

3/11売値 495円~500円
3/20までの目標株価 450円
損切り 515円超え


【評価】
業績    △
テクニカル ×
需給    ×
同業他社比 △
その他ポイント ロシア情勢の緊迫化


計測機器メーカー。今期は増収ながらも減益見通しに。主力の自動車向け計測機器はメーカー生産の好調により順調だが、為替の円安が製品コスト増に繋がり、増収効果を打ち消した。

同社の二本柱の一つである健康機器事業はロシア向けの血圧計販売が主力(前期決算分でロシアを含む欧州向けの健康機器事業は全売上に対して18.2%を占める)。そのロシアが足元では非常に緊張感の高まる状況になっており、JT(2914)を始めとするロシア関連株とされるところの値動きが弱い。為替の円安基調が今後も続くことも逆風であり、事業環境が全般的に悪くなってきている印象。

テクニカル的には各移動平均線を下回り、上値が重いところ。昨年8月以降550円が下値支持線となっていたが、2/21に切り返しきれなかったところで力尽きた印象。足元500円で下げ止まるかどうかの分水嶺であるものの、500円を割り込んでしまうとまた下値メドが無くなってしまう。

MACDは明日好転の可能性もあるものの、パラボリックと共に暗転。一目均衡表は三役逆転の形が続いており、下落トレンド継続を示唆。ストキャスは明日にも暗転する見込みで、ボリンジャーバンドは-2σが拡大していることで下落余地が拡大しているところ。週足でもそれぞれ似たような形に。

需給面では昨年5月の高値形成以後下落トレンドが続いており、上値にしこり感。短期的にも2/21に下方修正を受けて急落し出来高を膨らませた水準を下回っていることで上値のしこり感が強い。信用買い残は差し引き約78万株で今年最大の水準に。足元の出来高も細ってきていることで返済売りが重石になるレベル。

予想PERは15.1倍で同業の日立ハイテクノロジーズ(8036)の17.8倍との比較では割安。PBRは0.8倍で同1.4倍との比較でも割安である。予想ROEは4.6%で同7.2%との比較では低い。配当利回りは1.8%で市場平均の1.6%との比較では高い。

目標はボリンジャーバンド-2σの水準まで。損切りは3/5の高値を上抜ける515円超えで」


目標としたボリンジャーバンドはどんどん下降が続くので、もうしばらく下落が続きそうな雰囲気もあります。先般やはり売りで取り上げた名村造船所(7014)と何となく同じ臭いを感じます。


・・・ということで、いつものパターンで文字数制限から今日はここまで。


その他有料メルマガの成績は下記のURLから確認の上、お申込ください。なお4月より値上げを予定していますので予めご了承ください。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。