KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

円高進捗で大きめの下落に

★☆★☆【有料メルマガ】【銘柄診断】お申込募集中です!

「損を減らし焦らず無理なく細かく儲ける」をコンセプトとした有料メルマガお申込受付中!
(注:ブログ本文で紹介している【ポートフォリオ銘柄】とは別のものです)


▼下記URLから有料メルマガの成績などご確認後、お申込ください。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/performance.html

1ヶ月当たり4,320円~

相場が続く限りチャンスは無限大。
一度お試しいただければと思います。

※リスク・手数料などにつきましては以下の契約締結前交付書面を参照してください。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/teiketumae.html

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日経平均は金曜大幅反落。前日のNYはセントルイス地区連銀総裁の「来年3月までの利上げ」発言を受けて軟化。ただ為替はむしろドル安に進展しました。引けでは概ね値を戻す格好に。

それを受けた日経平均は朝方から売りが先行。前場の段階で再度ドル円が101円50銭に近づくと、一段と売られる流れになりました。

お昼休み時間中には101円50銭を突破したことで、先物主導で一段安に。一時15000円を伺う動きになりました。週末要因や30日に期限を迎えるアルゼンチン国債のデフォルト懸念もあって、手控えムードが蔓延。25日線で何とか下値支持はされたものの200円以上の下げ幅になりました。売買高は25億株超、売買代金は2.1兆円弱と膨らみましたが、三菱化工機(6331)が2億株超の商いとなるなど偏った商いでした。


投資判断は「中立」に。前回指摘したようにドル円の200日線を明確に割り込む流れになってしまったので、本来7月上旬くらいまでは大丈夫と見ていましたが、予定より前倒しで投資判断を一段階引き下げました。この200日線はアベノミクス相場開始後にずっと割らずに推移してきたもので、瞬間的に割り込むことがあっても翌日には戻していました。これを明確に割りこんでしまったというのは、一つ象徴的な出来事でもあります。

まだ最終的には101円を割り込まない限り完全な「決壊」とは言えませんし需給状況も良いので「中立」に止めていますが、足元で101円30銭台まで進捗しており、流れは円高に向いています。異次元金融緩和を背景にした円安政策の効果が薄れてきたという変化点と言えるのかも知れません。

そんなわけで金曜は久しぶりに為替が主役になった一日でもありました。本来アメリカが利上げするというのであれば、ドル高に向かうべきところです。しかし足元で景気指標が悪く、むしろ緩和水準維持じゃないかという市場の見方があるにもかかわらず「利上げ」を出してきたことで、アメリカの景気回復腰折れを嫌気した、というのが円高に向かった「表向き」の理由。

本当のところは需給面にあるのではないかと思います。これまで為替の円安基調、また200日線での支持を期待してドル買いポジションを建ててきた投資家達は、今回逆向きの流れが出たことで、諦めの巻き戻し売買を強いられる展開になりました。実際101円50銭を突破した後は、ストップロスの注文を巻き込んでスルスルと20銭以上円高になりました。

金曜のNYは朝方こそ売られて始まったものの、ラッセル指数の入れ替えに伴う売買などもあって、毎度のパターンで引けにかけて買い戻される展開となり小幅高。それを受けたシカゴ225先物は15145円ということで、月曜の日本株も小高くスタートすることが想定されます。

来週は月初を挟む週になりますから、イベント的に重要なものが目白押しです。まず1日に日銀短観が発表されます。2日にはアメリカでADP雇用統計が、3日木曜は雇用統計があります(4日が祝日のため)。日銀短観に関しては、消費増税の反動が思ったより早く収束したことで、良い数字が出てくることが見込まれています。一方、アメリカは最近の景気指標がイマイチなため、あまり良くない数字が出てくるのかも知れません。

となると、為替はやはり円高ドル安の方向に振れやすいのではないかと思われます。もしこの流れで101円を割りこむことになると、やはりストップロスを巻き込んで恐らく100円割れまで一気に円買いが進むことになるでしょう。金曜は101円50銭を割りこんだだけで200円以上日経平均を押し下げましたが、もし101円を割りこむことになると、いくら最近為替との連動性が薄れてきているとはいえ、日本株も無事では済まないと思います。

その場合とにかく怖いのは目一杯低下したボラティリティの逆襲です。最近はボラが国内外問わず、全ての金融商品について小さい状況です。それが株高の安心感を誘っていたのですが、一方で様々な金融工学やHFTなどが駆使されている世の中ですから、何かで「タガ」が外れれば一気に今までの均衡が分解し、投げ売りが相乗的に連鎖、ボラが急騰する恐れがあります。

日経平均のチャート的には75日前が3月上旬の戻り高値を通過することで、75日線が上昇しやすくなってきます。ストキャスも割高感が消えてきており、引き続きGPIFの運用比率変更を見越した需給面、そしてチャート面では買いやすい地合と言えそうです。この辺りの支援材料が金曜の日経平均15000円割れを食い止めたという言い方も出来るでしょう。

一方、超長期的にはやはり私が度々気にしている超長期上値抵抗線の存在が気がかりです。すなわち96年の阪神大震災の復興需要を睨んだ高値、2000年のITバブルの高値、07年の小泉劇場の高値、それらを結んで今に続く超長期の延長線が現在15500円辺りに位置しており、上値の突破は簡単にはいかなそうです。

また空売り比率は3日連続の30%越え。本来空売り比率が高くなれば買い戻しを誘うことで先高感を醸成してくれるものなのですが、今年に入って5月中頃まで連日30%を越えていた際は、結局売り方に負けてズルズルと値を下げていました。その嫌な記憶が思い起こされます。

30日を期限としたアルゼンチン債のデフォルトの有無を始めとして、売り材料には事欠きません(現状アルゼンチンは利払いを優先させようとしていますが、アメリカがそれを阻止しようとしています)。先般より言及している違和感(世界的なボラティリティの低下、出来高の低下、空売りの増加、金利低下、金価格の上昇、為替相場との連動性が無くなったこと・・・などなど)もありますし、イベント的にも政府の成長戦略が出てしまった以上、逆に考えれば「売りやすくなった」という面もあるでしょう。

市場で話題の騰落レシオは連日の低下で135割れとなり、だいぶ過熱感が冷めつつあります。ただ個人的にはこれで買いやすくなった、というより勢いが無くなってきたことの方がまずい感じになってきたと思います。

そんなわけで総合的に考えると、チャート・需給面の支えがあるので現段階で完全に売りポジションに傾けるわけにはいかないけれども、イベント的なことを考えると、来週は特にドル円に神経質になるべきだと思います。101円を割ると他の金融相場に連鎖して急落を招く恐れがあるので、例えばプットオプションを買うとか、売りポジションを追加しておくなどの防衛策は講じるべきでしょう。


新興市場も「中立」に。金曜は両指数共に軟調。ここまで新興市場を牽引してきたミクシィ(2121)が分割権利落ち後連日の大幅安となっており、相場のムードを冷やしています。東証1部の下落もあって、新興市場全体が大きめの下落に。やはり東証1部の安定があっての新興市場ですから、大型株の見通しを引き下げた分、新興市場の見通しも引き下げざるを得なくなりました。

無論個別では引き続き大きく買われる銘柄もあると思いますが、注目のIPOも大体こなしてきたことで、資金がより分散しやすくなった印象もあります。やはり核となるわかりやすい銘柄が一つあって、そこが広告塔となって新興市場資金を集め、そして全般的に波及する、といのうがセオリーの流れです。今その状態に無い以上、ちょっと全般的には歯車の逆回転を止めるのがまず先決な場面でしょう。


ポートフォリオ銘柄】
ノバレーゼ(2128)は続落。6月はジューンブライドの季節でもありますし、株価の戻りに期待していたのですが、足元で戻しきれず失速の流れに。75日線と25日線を明確に割りこんで、MACDも暗転してしまいました。良い銘柄だと思うのですが、地合がここから崩れ気味になってくるところで、一旦外して様子見が良い感じ。なので月曜の寄り付きで損の少ないうちに切ってしまいます。残念。


日本製紙(3863)は反落。本日の日経には業績観測が出ていましたが、第一四半期は売上が前年同期比ほぼ横ばいなものの、営業利益が6割増とのこと。洋紙を前年度に2回値上げした効果などで円安による原燃料価格上昇を吸収し採算が改善。一方、電子化を背景に緩やかな紙需要減少が続くことを見込んで減産し、採算の改善も図るとのこと。

上述のように足元で為替が円高傾向に向いていることも紙・パセクターにとっては追い風ですし、本業の先行き不安に対して紙業各社は新事業の開拓を急いでいますが、同社もバイオマスなどの新エネルギー事業に注力しています。エネルギー事業は16年3月期からバイオマス発電、石炭火力発電を相次いで新設し、中長期的に売上高500億円を目指すとのこと。良い反発材料になりそうです。


KNT-CTHD(9726)は堅調。地合が軟調に推移する中で逆行高となり、190円を抜ける場面も。2月以来の高値水準となりました。一目均衡表では完全に三役好転の形に転じており、ストキャスも次第に割安感が出てきています。また75日線も来週から上向きに転じてくる流れであることや、株価の低位性からやや仕手っぽさがあるところも、今の地合で魅力的かも知れません。


【注目銘柄】
デジタルガレージ(4819)は続落。こちらは前回も当欄で取り上げましたが、地合が弱いこともあって売られました。ただ金曜の引け後には今期予想の上方修正を発表。IPO市場の活況でインキュベーション事業の利益が上積み出来たこと、また広告効果を重視したマーケティング事業が好調に推移したことで、四季報予想なども上回るところで着地。

加えて、金曜で経営陣に対するストックオプションの値が決まりました。ここまで連日陰線で売られてきた要因の大きなものは新興市場安にありますが、日経JASDAQ平均などと比べるとその売られ方が顕著でした。どさくさに紛れて下値でこのSOの値を決めようという動きがあったこと(もしくはそれに対する思惑)もあったものと思われます。ともあれ、値が決まったので、来週以降はそれによる売り圧力も無くなりますし、買い戻しも出てきそうです。


・・・そんなわけでまだまだ書きたいことがたくさんありますが、いつものパターンで文字数制限がきたのでこの辺で。


その他有料メルマガの成績は下記のURLから確認の上、お申込ください。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/performance.html


※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。