KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

地政学リスクを嫌気して今年4番目の暴落に

★☆★☆富山近辺にお住まいの方に朗報!!

日経CNBC、stockvoice、ラジオNIKKEIなどでお馴染み、あのブーケ・ド・フルーレット代表の馬渕治好氏が高岡で自主開催セミナーを初めて開催されます!!

馬渕治好氏略歴
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub1.html

内容 :「世界経済・市場展望」
(※世界の経済動向、主要市場の先行き、政策要因や投資家動向などの全体観について最新情報を踏まえながら面白くわかりやすく解説。なお質疑応答を含め、個別銘柄の株価判断はありません)
日時 :8月23日(土) 15:30~
場所 :富山県高岡市 アラヤビル(駅から徒歩5分)
参加費:4000円

21日までの事前お申込制となっており、定員に達し次第締め切りとなります。
セミナー終了後は懇親会も予定されています(※自由参加。別途5000円程度)。

詳細を下記リンクよりご確認の上、お申込みください。
http://kokucheese.com/event/index/198413/


地方でこういうセミナーは貴重です!
ご興味のある方、この夏にワンランク上の自分になりたい方は是非お誘い合わせの上お越しください!!

当然私も参加します!!(^_^)/

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日経平均は金曜暴落。前日のNYはロシアの報復措置などで緊張感が一層高まったことから売られる動き。下値を切り下げる流れになりました。ECBドラギ総裁がウクライナ問題でユーロ圏の景気回復に疑念を示し、金融緩和は長引くとしたことでユーロが売られ円高も進行。

それらを受けた日本株は朝方から売りが先行。その分SQ値は15036円と、15000円に接近したところで付きました。しかしいつもであればSQ値や15000円など下値支持線として、多少の下げ渋りが出そうなものですが、そのままズルズルと売られる流れに。

そして10時過ぎにオバマ大統領がイラクでの限定的な空爆承認を宣言すると、一気に先物主導で売られる展開に。15000円という節目を割り込むと、SQが終わって新たなポジションが組みやすくなったこと、金曜に大量の決算を控えることなどから、売りに加速が付きました。みるみる14700円台半ばまで売られる流れに。為替もリスク回避の円高からドル円は101.60円までありました。

後場には日銀金融政策決定会合が予定通り何も無しと伝わりましたが、特段嫌気売りも無く。逆に全くの無関心状態でした。その後多少下げ幅を戻す場面があったものの限定的で、結局引けにかけては週末要因から売られ直し、14800円を維持できず。454円安で今年4番目の下げ幅になりました。売買高は27億株台、売買代金は2.5兆円超とSQもあって膨らみました。


投資判断は「やや売り」に。前回「15000円という節目を割り込んでしまうなら変更する」と予告していたので、投資判断を変更しました。しかしSQ値や15000円、200日線や75日線といった結構強めの抵抗線がいくつもあったのに、あっという間にあっけなく割り込んできました。

ただ、今回の話は全て既知のものです。地政学リスクはウクライナイラクも、今に始まったわけではありません。むしろ最初にウクライナが分断した時や、先日のマレーシア機撃墜の時の方がショックは大きかったと思います。ところが当時の下げはそこまで大きくなかったのに、株価は「今更」反応しています。つまり木曜「GPIFの日本株比率20%超」に好反応した際と同様、市場は反応したい時に反応しただけ、という言い方が適当でしょう。

アルゼンチンのデフォルトに関してもそうですが、先月話が出た時点で織り込んで良いはずですが、結果的に「織り込まれていなかった」態での話になっています。強いて言えばエボラ出血熱拡大が新規に出てきた悪材料ですが、これも今のところ先進国にとっては正直対岸の火事的な話。経済停滞には結びつき辛い段階です。例年8月は事件・災害が多い印象ですが、裏を返せば薄商いなのでこれらが株式市場へ影響が出やすい月なのだと言えるでしょう。

そして渦中のアメリカは金曜むしろプラススタートで、終えてみれば大幅反発。相変わらずいつものパターンで日本だけが神経質に反応し、宗主国アメリカさんに振り回される毎日です。シカゴ225先物は15000円を回復。ですから日本株も月曜は反発したスタートが予想されます。

確かに下げたきっかけは本来一過性色の強い地政学リスクの高まりです。アメリカにとっては歴史年表の中の取るに足らない些細な事象なのかも知れません。ですから、喉元を過ぎた時のことを先取りする動きが出るのも当然でしょう。

しかし実態に深刻なのはEU諸国です。特にドイツは6000社以上がロシアに進出しており、当然地理的にも近いので、輸出入に占める割合が中国に次ぐ規模です。従って今回の出口の見えない制裁合戦の影響は大きく出ます。

結果、DAX指数は遂に一時9000ポイントを割り込んで、チャート的には1万ポイントを天井にした見事な三尊天井となっています。この前史上最高値を付けたかと思ったら、その高値圏からわずかに1ヶ月ちょっとで10%以上下落し、10ヶ月前くらいの株価水準になってしまいました。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/cbuilder?T=jp09_&ticker1=DAX%3AIND

そのドイツの影響力の大きいユーロ円も一時135円台を付け、年初来安値を更新。まだ決算が出てきている途中ではありますが、概ね各企業のユーロの想定レートは135円ですが、これも決して保守的な数字では無くなってきました。ですから特にユーロの為替感応度が高い銘柄は、4-6月は比較的欧州の売上が好調なところが目立ちますが、増額期待は薄れつつあります。

ユーロだけではなく勿論ドルも円高が進み、一時101.50円につっかかる場面がありました。101.50円はチャート的に今年の強力な抵抗線になっているため、足元はここまででストップしましたが、再度200日線を割り込む展開になってきています。「今年は月初が円安のピークになる」「8月は円高のシーズン」の二つのアノマリーが、今月も有効に作用してきている感じです。

株式的な需給で見ても、大陰線というのはとにかく需給を一気に凍らせます。特にこれまでボラティリティが小さく小幅な日足をジェンガのように大量に積み重ねて上昇してきたのに、壊れる時は一気です。その時に再度ジェンガを積み重ねようとする根気の残っている人は一体どれだけ居るでしょうか?

ジェンガはともかくとしてもほとんど損切りの暇を与えないわけですから、戻り局面が来てもどうしてもやれやれ売りが出てきます。これが日米のチャートに現れたわけですから、とりあえず日米共に大陰線の半分以上は一度取り返すとしても、その後が続かないと思います。

特に今月はイベントが少ないです。オバマ大統領も攻撃命令を出して「ほなワシは夏休みに入るから後は宜しく!(^_^)/」ってな感じで、欧米人らしく休暇を優先させることでしょう。ここから先に目立ったイベントが無いため、相場のトレンドは大きく変わることも無さそうです。

一方、短期的には一気に抵抗線の重なる部分を突ききってきたため、逆に戻りもそれ程抵抗にならない可能性はあります。ですからひとまず15100円辺りまでのリバは十分見込めると思います。アメリカにしてもそうですが、大陰線のスタート地点くらいまでは一旦値を戻す場面がありそうです。ただその後は為替の円高歩調に合わせて戻り売りの強い場面になりそうです。

中期的には昨年末からの動きが7ヶ月遅れで繰り返しているような感じになっています。テクニカル的には昨年末高値16320円→4月安値13885円の下げ幅を7月高値15759円に当てはめると、13324円を目指す波動になっていると言えるかも知れません。ただ万一そこまで下落が進むと、昨年5月、12月、今年7月の高値で見事な三尊天井が出来上がり、当分日本株は浮上のきっかけを失うことになりかねません。

特に長期的に見ると、以前から繰り返している超長期上値抵抗線(96年の阪神大震災の復興需要を睨んだ高値、2000年のITバブルの高値、07年の小泉劇場の高値、それらを結んで今に続く超長期の延長線)が位置する15400円辺りでの戻りの限界がやはり意識されそうです。その場合、全ての歯車が逆回転する非常に重苦しい雰囲気に陥ると共に、またしばらく暗いトンネルを潜ることになりそうです。


結局大きな背景は、オバマさんが世界の支配力を弱めたことにあると言えます。それ自体は大衆的には正義であり、正しいことなのかも知れません。ただそれは少なくとも資本主義という制度にとっては成長を止める一因になりそうです。

しかし足元で中国が独禁法違反で日本を含めた西側諸国の企業に対してやたらと茶々を入れるようになってきました。日本やドイツは自動車関連ですし、アメリカではIT関連や食品など。外資叩きを強めています。ウクライナも中東でも誰もアメリカの言うことを聞いてくれなくなってきました。終いには欧州諸国の金融機関に巨額の制裁金を課したり、アルゼンチンという国をデフォルトさせてみたり、段々とその迷走ぶりに拍車がかかってきた感じです。

一方、中国も中国で習近平体制になってから、景気の過熱感を抑圧する一方で、上海閥(前江沢民派)との権力闘争が激しくなってきています。この前の食品期限切れ問題も、根っこにはそういった抗争があるとされています。今は支配体制がまだ強いので押さえ込めていますが、国民の不満や海外など以外にも内部にも敵を作っているわけで、多面的に戦線を維持し続ける指導力があるのかどうかは微妙です。

経済的にも何とか景気刺激策が奏功していますが、足元で中国との結びつきが強いオーストラリアの経済指標が弱まっているため、本当にこのまま景気の良さが持続するのかどうか、また貿易額の多いEUの弱りが中国経済に悪影響を及ぼさないか気になるところです。いつまでもいつまでも燻り続けるチャイナリスクです。


新興市場は「やや売り」。金曜は両指数共に大幅安。特にマザーズは引き続きミクシィ(2121)とサイバーダイン(7779)という両頭が信用規制の強化以降大幅安が続いています。

ただ、そのミクシィが中間期の予想を大幅に上方修正。特に二四半期連続であまりにも大きな修正が出たので、通期見通しを引っ込めるという異例の事態に。それを受けてPTSはストップ高となっており、とりあえず月曜は息を吹き返す展開になりそうです。正にガンホー(3765)がいつか来た道を行く展開。

前回指摘したように「マザーズ指数は俗に言う「三羽烏」の状態」から下げ足を速めていますが、とりあえず片翼のエンジンは復活したような印象です。片翼だけでも回復したことで体制を立て直せるか、むしろきりもみでの墜落になるかは何とも言えません。

ただ「いつか来た道」という点で言うのなら、ガンホーも上昇の持続力は1年程度でした。ミクシィも大体良いところまできており、既に楽天証券のレポートなどでも強気の見通しを示されていたこともあって、更に高値更新してくるかどうかはちょっと微妙な感じがします。となると、ここからミクシィ一本では回転がどこまで効くか怪しいところです。今週のサイバーダインの決算で何か良い材料が出るかどうかに新興市場の命運がかかっていると言えそうです。


・・・と、久しぶりに調子に乗って色々書いたら文字数の限界が来たのでこの辺で。


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