KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

スイスフランの波乱で大混乱

★☆★☆好評につき第三回開催決定!!

日経CNBC、stockvoice、ラジオNIKKEIなどでお馴染み、あのブーケ・ド・フルーレット代表の馬渕治好氏が高岡で3度目となる自主開催セミナーを開催されます!!

馬渕治好氏略歴
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub1.html

内容 :「世界経済・市場展望」
(※世界の経済動向、主要市場の先行き、政策要因や投資家動向などの全体観について、最新情報を踏まえながらわかりやすく解説。なお質疑応答を含め、個別銘柄の株価判断はありません)
日時 :4月11日(土) 14:00~
場所 :富山県高岡市 JR高岡駅前 ウイング・ウイング高岡
参加費:4000円

事前お申込制となっており、定員に達し次第締め切りとなります。
セミナー終了後は懇親会も予定されています(※自由参加。別途5000円程度)。

詳細を下記リンクよりご確認の上、お申込みください。
http://kokucheese.com/event/index/221962/


前回は東は新潟、西は福井まで幅広い地域の方がご参加されました。
また北陸新幹線が開業することもあって、長野などからも参加しやすくなりました。
幅広い地域の方々のご参加お待ちしております!!

当然私も参加します!!(^_^)/

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金曜の日経平均は大幅反落。前日のNYはスイス中銀が突然フランとユーロの上限を撤廃したことからユーロが一時暴落。それを受けてヨーロッパ株は高かったものの、その他の国々に混乱をもたらしてアメリカ株は売られる展開になりました。金融株の決算が予想よりも悪かったことも重石に。

それを受けた日本株も朝方から売りが先行。為替市場で特にユーロ円の円高が響き、朝方から売り気配で始まる大型株が相次ぎました。円高の直接的な影響や、今回のフランの高騰で打撃を受ける世界の金融機関の状況を見極めたいという動きからリスクオフの動きが強まった格好。中国株も軟調スタートとなると、後場は一段と下げ足を強める格好になりました。一時16600円を割り込んで、昨年12月安値や75日線を割り込む流れに。

ただそこからはいつもの日銀ETF買い機運が盛り上がって、引けにかけて値を戻す流れ。為替も正午過ぎから円安反転に向かったことも支援材料になりました。そのまま引けにかけて買い戻しが優勢になり、マイナス圏ながらもほぼ高値引け。出来高は27億株台、売買代金は2.7兆円台と膨らみました。


投資判断は「中立」。上がったり下がったりボラの高い日が続きますが、今回のスイス中銀の決断はドミノ倒しの連鎖のような悪材料でした。ただ前回「ユーロドルでは04年以降の下値抵抗ラインとなっていた1.2ドルラインを割り込んできて、つまりは10年超ぶりの安値水準に沈んでおり」と書いたように、変化の前兆はありました。ECBによる追加緩和も待ったなしで、スイス中銀が耐えられなくなるのも宜なるかなという感じです。

ですから、今回の出来事は事故ではなく、なるべくして起こったというべきでしょう。FXでやられたという人がいるかも知れませんが、それは申し訳ないですが読みが甘かったですね、と言わざるを得ません。幸い日本のFXユーザーのフランに対するポジションは少ないようなので良かったですが。

ただプロである機関投資家ヘッジファンドですらやられたところがあるでしょうから、ちょっとその影響を注視しないといけないですね。フラン自体のポジションに関してはそこまで多く持ち合わせていないかも知れませんが、ユーロドルの変動でやられたところも多いでしょう。特に欧州系の銀行は今大変な時期にもかかわらず、追加損失になった可能性があります。そのあたり来週の値動きを見てみたいところです。

ただ金曜のヨーロッパ株は引き続きしっかり。パリで再度テロまがいの事案が発生しましたが、特に目立った動きは見られませんでした。象徴的なのはユーロ安メリットを受けるドイツで、DAXは再度1万ポイントを越えてきました。昨年何度も上値トライを試みて失敗した強い抵抗線ですが、歴史的なユーロ安を背景に今度こそ明確に上抜けてくる可能性があります。もし突破すると新局面に入りますから、ユーロドルの動きと合わせて注視しておくべき動兆です。

一方のアメリカ市場も金曜は久しぶりの反発を見せました。原油価格が反発したことからエネルギー株を中心に買い戻しの動き。週明けの月曜はキング牧師誕生日で休場なのですが、リスクオフの売りが広がることもなく反発してきたのはちょっと意外でした。それらを受けてシカゴ225先物は17120ドルとなっており、月曜の日本株も買い戻しの動きが出るものと見られます。

しかし最近はやや市場の連動性が薄れてきたような気もします。木曜は前日のアメリカ株が安かった割には日本株が急反発し、ヨーロッパ株も高かった割には木曜のアメリカは売られました。不安定な乱高下からVIX指数は12月の高値水準に接近する動きですし、金価格もジワジワと上昇を見せています。短期トレーダーにとっては面白い時期かも知れませんが、長期安定を嗜好するような投資家にとっては株式市場は敬遠ムードが拡がります。

いずれにせよ、個人的には来週のヨーロッパのイベント、つまりECB理事会での追加緩和と、25日に予定されているギリシャ総選挙をクリアすれば、ユーロの買い戻しが出てきて落ち着く流れになると見ています。

実は日銀も金融政策決定会合の日程で、今回何も出ないというのが主流ですが、10月末の展望リポートから3ヶ月が経過した中間評価の公表のタイミングで、来年度の物価目標引き下げが確実視されています。更なる緩和策は打つ手も限界な感じですが、ひょっとしたら何かまた策を弄するかも知れないという期待感は残ります。そんなわけで日欧の追加緩和期待も背景に、各主要国の金利は低下しており、安定的と言えます。

アメリカの金利が下がってもドルが引き続き強いのは、そんなわけで他国の金利も合わせて下がっているからですが、それが結局は商品安を招いた一因でもあります。原油安が途中までは好材料だったにもかかわらず、途中から一気に不安材料へと変化したのは変化があまりにも急過ぎるからで、甘いお菓子も最初は美味しいですがドンドン与えられるとカロリーが心配になってくるように、度が過ぎると「幸せ過ぎて怖い」というような心理状態にも変化していきます。

ですから、金利はただ下がっていれば良いというわけではありません。急騰するよりは遙かにマシですが、この辺りの動きはやはり絶えず監視しておくべきだと思います。それがより市場規模の小さい為替や株式などに影響を与えるのは言わずもがな。

特にドルが世界の機軸通貨であって、世界の隅々までその影響力が及んでいることを考えると(大部分の国の通貨はドルに連動している)、アメリカの一挙手一投足こそが全てといえそうです。

ユーロの混乱も、結局間接的にアメリカの景気に影響してくるので意味がある、という感じですから、とにかくアメリカ様がくしゃみをなさらないように、常に室内の温度と湿度を適切に管理して見守ってさしあげなければなりません。それが特に外国人投資家に支配されドル円の動きに左右される我が国の株価には何より重要です。

で、そんなアメリカ様が体調を崩しかけてあそばしておられます。S&Pの方は14日に一瞬今年の安値を付けて、チャート的には下落トレンド継続を示唆しています。原油安の割には小売り売上が悪かったことなどから売られましたが、一応、個別企業の決算がここから色々出てくるので、まだ決算次第では何とか建て直すことも可能な範疇です。

しかし今は結構な瀬戸際にあり、もし12月の安値1972ポイントを割り込んでくると、実は11年10月以来「2ヶ月連続下値を切り下げることは無かった」ので、3年ぶりのトレンド転換を示唆する黄色信号になります。

流れやリズムが変わる、というところは特に細心の注意を払わなければなりません。それは先述したように原油やユーロドル、ドイツDAXなど、色々変化点に来ている指標があります。当然各国の金利動向や、最も大事な日本株にも注意しなければいけないのも言わずもがなです。

で、日経平均のチャート的には週足で見ると12月メジャーSQ週の高値包み陰線が天井感を示しており、その後下値切り下げを演じているのがわかります。昨年末から今週まで3週連続の陰線となっており、ちょっと苦しい形。

ただ13年5月、昨年1月、10月の急落時は、それぞれ陰線が3週続いたところで底打ち感を示しており、基本的にはこの辺りが目先の陰の極になる可能性も高いと思います。最近の空売り比率の高さも勘案して、来週下値を更に切り下げたとしても戻すのは時間の問題だと思います。


新興市場は「やや買い」。金曜は各指数共に軟調東証1部が崩れたところで、個人投資家にもリスクオフ姿勢が伝播しました。このあたり先般指摘したように、一旦天井を付けた可能性が高く、個人投資家資金も一歩引いている感じです。決算シーズンが終わるまで、新興市場は全般的にグズグズした展開が続きそうです。


ポートフォリオ銘柄】
みずほFG(8411)は反落。ただ下げ幅はわずか1tickの10銭に止まり、下げ渋りの動きを強めました。三井住友FG(8316)はプラスに切り返しており、メガバンクの底堅さがTOPIXを牽引した格好。アメリカの決算では金融株が揃って弱く、またスイスフランの急騰も金融機関には打撃を与えますが、それが逆に邦銀の安定度合いを相対的に強めた印象。今年に入って一番の陽線を出して、一旦は底打ち感が出たような構えになっています。

先般日銀が発表した貸出・預金動向速報でも貸出は着実に伸びていますし、特にみずほは海外に向けた貸出がしっかりとしている格好。それが日本にとって良いのか悪いのかは別として、債券売買で利ざやを稼ぐよりは余程健全な感じがします。株価的には比較的信用買い残も改善傾向にあることから、ここからまた利回りを材料にした買いが入ってくる展開にも期待。


丸和運輸機関(9090)は続伸。9日に高値大陰線を付けてから需給が崩れ気味になるかと思いきや、地合が悪い中で下げ渋りの動きが続いています。テクニカル的にはストキャスの割安感が出ている一方で、MACDが暗転しかかる変化点。来週の突発高に期待します。


さて、今回は一銘柄買いポートフォリオに入れたい銘柄があります。それは滝澤鉄工所(6121)です。

鉄工所という名前ですが工作機械株で、筆頭株主ファナック(6954)です。工作機械業界は昨年絶好調で、受注総額は07年に次ぐ過去2番目の高水準でした。その割には株価はあまり冴えない感じが続いています。

と言うのも、同社の場合ロシア企業と提携していることもあって、ちょっと足元のロシア不安が重石になっている節があります。ただ原油相場が底入れの動きを見せつつあるので、この辺りで拾ってみると良いのではないかと。

また同社は株価のクセとして大体11月後半から第三四半期決算にかけて株価が伸びる傾向があります。年末年始の低位株物色に乗りやすい感じですが、実際09年以降1月は急騰する場面が見られます。配当利回りも1.9%と高めで、仕手っぽいところもあります。

目標株価は300円に。月曜から買いポートフォリオ入れとします。

・・・まだまだ書きたいことはありますが、恒例の文字数制限の関係上ここまで。

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