KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

ギリシャギリシャで日が暮れる

★☆★☆好評につき第四回開催決定!!

日経CNBC、stockvoice、ラジオNIKKEIなどでお馴染み、あのブーケ・ド・フルーレット代表の馬渕治好氏が高岡で4度目となる自主開催セミナーを開催されます!!

馬渕治好氏略歴
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub1.html

内容 :「世界経済・市場展望」
(※世界の経済動向、主要市場の先行き、政策要因や投資家動向などの全体観について、最新情報を踏まえながらわかりやすく解説。なお質疑応答を含め、個別銘柄の株価判断はありません)
日時 :8月29日(土) 13:30~
場所 :富山県高岡市 JR高岡駅前 ウイング・ウイング高岡
参加費:4000円

事前お申込制となっており、定員に達し次第締め切りとなります。
セミナー終了後は懇親会も予定されています(※自由参加。別途5000円程度)。

詳細を下記リンクよりご確認の上、お申込みください。
http://kokucheese.com/event/index/288696/


前回は何と福岡県から参加された方も!
北陸新幹線が開業したこともあって、長野などからも参加しやすくなりました。
幅広い地域の方々のご参加お待ちしております!!

当然私も参加します!!(^_^)/

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日経平均は金曜続落。前日のNYはギリシャ問題に対する不透明感から軟調。それを受けた日経平均も朝方から売りが先行。週末に山場を迎えるギリシャ債務問題に対する警戒感から、リスク回避の売りが続きました。為替の円高基調も重石になる一方、下値では買いも強く。中国株が軟調で、特に上海株が引き続き急落となりましたが、その割には特段大きな下落には繋がりませんでした。

後場にはお約束の日銀ETF買いが入ると、一時はプラス圏に顔を出す場面も。ただやはり週末のギリシャの顛末を考えると買いは手控えられて、引けにかけては売られました。それでも6月決算銘柄の配当落ち分20数円を差し引けば、実質40円程度の小幅安程度に止まりました。出来高は22億株弱、売買代金は2.2兆円台と落ち着きました。


投資判断は「やや買い」。金曜のNYは高安マチマチ。ギリシャ問題の交渉を控えて思惑が交錯する形になりました。一方でドル円が円安に進捗して124円に接近してきたことから、シカゴ225先物は20875円ということでしっかりしています。

執筆現在の段階ではギリシャ問題は相変わらずの平行線。ギリシャのチプラス首相は7/5に国民投票を実施し「債権団から提案されている財政緊縮策を受け入れるかどうか、ひいてはユーロに残るか否かの信を問う」と表明。債権団が提示した「年金などの聖域改革に着手するなら5ヶ月は待ってやるよ」という今月末に迫った債務返済期限の延長案に対して、相変わらず頑なに拒否し続けています。

どんなに年金を維持しても、ドラクマに戻って物価が上がったら意味無いと思うのですが。ギリシャの場合はユーロ圏が頑張って支援しようとはしてくれるのですが、日本の場合は国債のほとんどを日本人が持っていますから、どこも助けてくれないかも知れません。他山の石にしないといけませんね。

それはともかく、本日にも引き続きユーロ圏財務相会合があり、これがさしあたって今月末に控えた16億ユーロの返済がデフォルトするか否かの最終的な決着と見られています。お休み好きのお国柄なのに、休日出勤ご苦労様です。

が、私の素人予想では「返済できないけれどもこれはデフォルトでは無いよ」と建前上のデフォルト回避か、もしくは国民投票の結果が出るまでは待ってやろう、というどちらか、あるいは両方かと見ています。債権団の方からも交渉の扉を閉ざすことはないでしょう。当然ちょっとでも返して欲しいでしょうし、ギリシャがロシア側にすり寄られても困りますし。

ただ頼られるロシアの方も原油価格の下落や西側諸国からの経済制裁によって台所事情は決して楽で無く、そのロシアが頼る中国も足元で株価が急落しているように、成長鈍化懸念が次第に強まってきています。駆け込まれる寺の側も「今はそれどころじゃないよ」と言いたいかも知れませんね。足元ではイランに対する経済制裁解除、アメリカはキューバとも国交正常化に向けた方向に動いており、西側優位の展開です。

というわけで、イギリスで何でも賭けにするブックメーカーでは、ギリシャが年内ユーロ圏に残る確率は93%となって、ほとんど賭けが成立しない状態だとか。これが一般的な感覚であり常識でもあります。ブックメーカーによる予想はお金がかかっているので皆真剣に情報を収集した結果ですから、集合知の最たるものと言えるかも知れません。実際、スコットランド独立の選挙の際は、独立否決が圧倒的で賭けが成立しませんでした。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQEGKI6TTDS101.html

一応ギリシャ国民も離脱は望んでいませんし(6月上旬に実施した現地世論調査によると、国民の70%が「いかなる犠牲を払ってでもユーロ圏残留」を望むと回答)、なんだかんだで離脱されるとユーロが高くなることからドイツだってギリシャという弱者を囲っておきたいと考えています。そうなると、今回の話が最終的に本当に取り付く島もなく物別れというのはあり得ないでしょう。誰得なのか?って感じです。

残留が決定した場合は、結局来月もまた再来月も大量の債務償還にあたって危機説が唱えられるかも知れませんが、短期的には好感されます。

私のギリシャに対する姿勢は数ヶ月前から一貫して繰り返しているように、少なくとも株式市場的には終わった問題であると思っています。「全然市場はギリシャに翻弄されているじゃねーか」という突っ込みもあるでしょうが、どういう結末になろうとも、これで世界の株式市場が本筋としてクラッシュすることはないという認識です。ある意味、合意・拒否の予測を無視したシナリオで考えています。

実際、株式市場の方はその通り動いています。アメリカはNASDAQが今週最高値を更新。ダウやS&Pも高値圏を維持しています。日本株だってITバブル時の高値を上回ってきました。本気でギリシャ問題を心配している人なんて居るの?という感じです。

もうこれだけ数年前から騒がれて、各金融機関は十分備えています。アルゼンチンがデフォルトしても何も変わらないように、結局それによって世界の主要部分さえダメージを受けなければ何も問題はありません。あんな経済大国の中国の上海総合指数が7%を超える暴落をしても世界に悪影響が波及しないのは、あくまで本土の個人投資家がダメージを受けているだけで、内側でほとんど完結しているからです。

数年前にギリシャ危機が初めて表面化した当初は、ヨーロッパの各金融機関がギリシャ債を保有していたから問題になりました。しかしBloombergによれば現状大部分をECBや構築されたセーフティーネットである欧州金融安定化基金(EFSF)が保有しており、民間保有分は17%程度です。これだけ言われているのにギリシャ債券を買っている金融機関は単なる投機目的ですし、デフォルトしても完全に自業自得でしょう。

当然債券を保有していない人にも悪影響は出てきますが、そもそも世の中には様々なヘッジ手段が用意されていて、ユーロ売りのポジションは4月以降はちょっとずつ減ってきてはいるものの(それに合わせてユーロ高が進んでいますが)、相変わらず売り長で破綻に向けた準備がなされています。

ですから、破綻が決まればその後のイタリア・スペインに対する警戒感は引き続き残るとしても、個人的にはむしろ一旦出尽くしから世界同時株高の流れが出るとすら考えています。

一方で日本株を見ても空売り比率が連日30%を超えており、一定量心配して備えている人がいます。しかし決着はいつも後回しで、売り方が投げる→株価が上がるという流れを繰り返しています。ある意味、今みたいに決着を付けないままグダグダいった方が、株高の継続性に繋がるのかも知れませんね。

もう一つ間接的な証拠(?)として、足元で今度はウクライナのデフォルト話が出てきました。これはもう売り方がギリシャという悪材料をしゃぶり尽くしたので、新しい燃料を補充するためにもってきた悪材料とも言えます。今まで誰もウクライナのことなんて口の端に乗せていなかったじゃないか。えぇ、その通り。都合良くメディアにリリースされるように取りはからっているのでしょう。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NQHMHG6JIJV101.html

そんなわけで、これで本当に子供の喧嘩のように感情論だけで一切の妥協無しに終わると瞬間的なネガティブサプライズは避けられないでしょうけれど、既に離脱シナリオまで織り込んだ株式市場ですから、間もなく上昇トレンドに回帰できると思います。ですから、どちらにせよ上昇トレンドが崩れることは無いと見ています。

そうしている一方で、個人的には正直諦めモードに入っていたTPPの合意が見えてきました。もし月内にTPAの合意がアメリカでなされないと、もう大統領選挙モードに入るのでオバマ政権下でのTPP合意は無いという話もありました。ところが先般無事TPAが可決したので、後は実務レベルでの話し合いで折り合いが付けば夏場の合意すら見えてくる流れになっており、個別株では今週TPP関連株が買われる流れになりました。

これは株式市場にとっては素直にプラスと思います。自分がTPPに賛成か反対かの論はともかく、投資家は状況に合わせて売買する他ありません。であれば、これはTPP参加国の株式市場にとっては基本的にはプラスに作用すると思います(株式市場に上場するような大企業はグローバル企業が多いため)。無論国別に業態毎で温度差がありますが、一つの大きな経済圏が立ち上がるわけですから、とにかくプラス要因ではあります。

そう考えると、足元結構良い雰囲気になってきているような感じもあります。ギリシャの話をひとまずクリアすれば、サマーラリー相場へと発展していく可能性は高そうです。これも繰り返しになりますが、今現在はアメリカの利上げ時期9月を勘案して、7月下旬~8月上旬が今年の天井説を堅持していますが、とりあえず目先しばらくの上昇トレンドは継続と考えて良いと思います。


新興市場は「強気の買い」。金曜は両指数共に軟調ギリシャ問題に対する警戒感は新興市場にもさすがに影響を及ぼし、リスク回避の動きが出ました。引き続き日本マイクロニクス(6871)の大幅安が市場全体に暗い影を落とした感も。ただ需給動向は相変わらず良いので深刻なトレンド転換には至っていません。ギリシャ問題さえ大過なく通過できれば、来週からはまた上値追いの流れに回帰しそうです。


ポートフォリオ銘柄】

フィード・ワンHD(2060)
は反落。金曜はTPP関連株への買いも一巡したことや、前日の大幅高の反動もあって売られました。日証金ベースでは融資残も相当膨らんでいたことから、解消売りも出た格好。

ただ金曜はドイツで肥料大手のK+Sがカナダの同業から買収提案を受けたということで大幅高。世界的に肥料メーカー再編の動きが出ている格好です。金曜は肥料メーカーの中で出遅れていた日和産業(2055)もようやく動き出した感があり、この辺りの業界は案外これから面白くなってくると思います。


・・・というわけで、お約束の文字数制限の関係上ここまで。

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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。