KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

9月の成績発表

★☆★☆富山県高岡市で10/17(土)講師にあの独立系調査機関 TIW代表取締役 藤根靖晃氏をお招きして、投資勉強会を開催!

藤根靖晃氏略歴
http://blog.livedoor.jp/wildernesswolf/archives/50594043.html

表題 :「リスク・プレミアムから見る市場の適正水準と銘柄選択手法」
日時 :10月17日(土)15:00~
場所 :富山県高岡市 JR高岡駅前 ウイング・ウイング高岡
参加費:3000円

セミナー終了後は懇親会も予定されています(※自由参加。別途5000円程度)。

詳細を下記リンクよりご確認の上、お申込みください。
http://kokucheese.com/event/index/336379/


首都圏以外で藤根氏のお話を聞けるまたと無いチャンス!!
幅広い地域の方々のご参加お待ちしております!!

当然私も参加します!!(^_^)/

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本日は9月の成績発表です。9月はシルバーウィークの影響もあって日数は短かったですが、全般的に下り坂相場継続の月でした。そんな中、私のポートフォリオはどうだったでしょうか?早速検証してみましょう。


【買い銘柄】

みずほFG(8411)
233.6円→229.4円(17営業日保有 下落率1.8%)

9月は地合の売りに押されて権利取りの動きも限定的。緩やかな右肩下がり症状となりました。大型株が海外マネーの流出で売られるのに合わせた具合。ただ配当落ち分を加味するとほとんど横ばいではありました。ゆうちょ銀行(7182)の上場がいよいよ一ヶ月後に迫ってきた中、ブックビルディングが終わるまでは投資家のポートフォリオリバランスの換金売りが断続的に続くのかも知れません。

足元ではゆうちょが三井住友信託などと資産運用会社を設立しましたが、同社は第一生命(8750)と連携。こういった金融界での連合で、個人資金の奪い合いが始まっています。個人的には資産運用は自分で考えてやった方が楽しいと思うのですが、まあ資産運用に関心を持つこと自体は良いことかも知れませんね。ともかく金融業界は業界や規模などの垣根を跳び越えて、合従連衡が進むような動きにあると言えます。


日本プロロジスリート投資法人(3283)
203100円→221400円(17営業日保有 上昇率9.0%)

9月はREIT指数が特に強く反発をし、アメリカの利上げ見送りを見込んだような地合になりました。それ以外では金曜の日本証券新聞にて「圏央道の埼玉県前線開通が今月末に控えており、それによる恩恵を受ける物流REITとして注目」と取り上げられていました。しかし金曜の雇用統計から、またアメリカの利上げが遠のいた印象に。そうなってくると、REIT市場にとっては引き続き追い風になりそうですが。


CYBERDYNE(7779)
1400円→1430円(17営業日保有 上昇率2.1%)

9月はアメリカでバイオ株が急落した影響から、マザーズ指数も厳しそうだったのですが案外落ち着いており、同社もそれに沿った動きになりました。一方、ロボットスーツ「HAL」のアメリカでの医療用承認の結論が9月中に出ると思ったのですが、全然出てきませんね。これに関しては推移を見守るしかありません。

ただそれ以外ではアベノミクス新三本の矢の一つで介護離職0が掲げられましたから、それによって介護現場へのロボット配備もまた国策として注目されると思います。羽田空港への導入など、同社製品の需要は次々と高まってきており、量産体制が整う来期以降の成長は約束されたような感じです。


DMS(9782)
622円→645円(17営業日保有 上昇率3.7%)

流動性の薄い銘柄のため横ばい小動きが続いています。それでも提携先のラクーン(3031)はフライトHD(3753)との提携を進めるなど、どんどん輪を広げる動き。ラクーンの業容拡大が同社のビジネスチャンス拡大にも繋がりますし、資本業務提携を含めたより深い関係強化の動きに期待です。


【売り銘柄】

ファーストリテイリング(9983)
46465円→48730円(17営業日保有 上昇率4.6%)

しまむら(8227)が月次を受けて急騰。気温の低下で秋冬物の売れ行きが伸びて、衣料品各社に買いが波及しました。そして同社も先週末に月次動向が発表され、先月は既存店売上高が+2.6%と2ヶ月連続の増加を確保。しまむらの二桁増加に比べると弱い印象もありますが、同社に関しては8日に本決算が控えており、本当の勝負はそこになってくると思います。

個人的には来期にあまり大きな成長は見込めない中で、同社の決算が及ぼす市場インパクトがちょっと気がかりではあります。アメリカの利上げが迫る中で、新興国の通貨安が同社の仕入れコストにどれだけの影響を及ぼしてくるのか。来週の隠れた注目イベントと言えそうです。


日本空港ビルデング(9706)
9/15より 5310円→5450円(10営業日保有 上昇率2.6%)

インバウンド曲がり角を見越して再度売りエントリー。その後は買いのテーマが絞られる中で、国慶節を意識したインバウンド関連株物色がありました。が、報道でも今回の国慶節は「爆買い」の沈静化が報じられ、二度目の日本観光は(まあそれなりには買うものの)比較的落ち着いた買い物で済まされているということ。確かに今までの爆買いの勢いから、更に一段増加する・・・ということはなかなか物理的にも考え辛いですね。

それでも訪日観光客数が増えているのだから、一人当たりの消費金額が下がったとしても好調は好調じゃないか・・・という意見ももっともですが、株価は成長率に対する評価ですから、消費額✕観光客数で出てくる売上が伸びないのであれば、その成長期待は萎んでしまいます。

例えばオリエンタルランド(4661)は会社側が「年間入場者数は3000万人を上回るが、快適にゲストが楽しめる水準は2800万人」としているように、物理的にもういっぱいいっぱいのところまできています。本日の日経で拡張すると伝わりましたが、敷地面積が今から2%増えるだけで、余力の増加には繋がりにくいです。同社も似たように感じで、個人的には引き続き「訪日外国人観光数はまだまだ伸びるだろうけれども、インバウンド株は曲がり角」説を堅持です。


クオール(3034)
9/17より 1651円→1730円(8営業日保有 上昇率4.6%)

医療費抑制策として、特に院外処方調剤薬局に対する報酬引き下げを見込んで売りエントリー。ただその後は地合が荒れる中でも比較的値持ちが良く、下値切り上げの動きになっています。うーん、ちょっと苦しい展開に。75日線に沿った動きが続いていますが、ここを大きく上放れてくると要警戒です。


以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると
-0.05(%/営業日)という結果が出ました。

計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計で割り、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。


ちなみにその間
日経平均 9/7終値 17792円→17725円(17営業日 下落率0.4%)-0.02(%/営業日) 
TOPIX  9/7終値 1444  →1444 (17営業日 上昇率0.0%)0.00(%/営業日)

今月はベンチマークに惜敗・・・。売り銘柄で短期間で失敗した銘柄が出たため、それに足を引っ張られました。全部最大の17営業日での評価ならばむしろ勝っていたんですが、まあそういう評価方法で今までやってきていますから仕方ないですね。


そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を紹介した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。

KA指数703.0ポイント
700ポイントは維持できました。10月は気合い入れて頑張ります。


さて、10月の見通しですが、投資判断は「やや売り」を継続します。中旬くらいまで行けば「中立」にしても良いとは思っていますが、現段階ではまだ上がったら売られるということで「やや売り」という感じです。

週末に出た大注目のアメリカ雇用統計は予想の非農業部門雇用者数が+20.3万人程度に対して+14.2万人増と大幅な下振れ。更に7,8月分も下方修正に。週あたりの労働時間も低下して、全く良いところの無い内容でした。事前に出ていたADP雇用統計が予想を上回っていた分ハードルが上がっていただけに、この下振れは大きなネガティブサプライズ。発表段階ではドル円が118円台にまで突入し、日経平均先物も一時17240円までありました。ジブリの法則炸裂に。

ところがアメリカ株は朝安から引けにかけて見事な右肩上がりチャートで高値引け。市場の12月利上げ観測の確率が44%→27%に大きくダウンしたことで、先送り観測が相場を押し上げる格好となりました。ドル円は120円台は回復していないものの、シカゴ先物は17965円ということで、週開けの日本株も高く始まることが想定されています。

しかし個人的にはまた一段と苦しい状況になったなぁ、というのが感想です。ドル円では三角持ち合いを上放れかけたところで瞬間とはいえ119円を割り込んだことから、また120円を中心としたボックス圏から抜け出せてないことが判明しました。ひょっとしたら為替が引っ張って行ってくれるか・・・という淡い期待は一旦しばらくお預けとなりました。

それでも今月は金融政策を控えたイベントがたくさん残っているじゃないか、という話になってきます。が、個人的に今一番期待していた「22日にECBが緩和→28日にアメリカが利上げ→30日に日本が緩和」という西側諸国の3連発花火によって株価底打ち大反転のシナリオは遠のいた・・・という失望を感じています。またしばらく考えてみますが、場合によっては長期シナリオを大きく書き換えないといけないのかも知れません。

この休みの間に今回の雇用統計を受けた様々な人々の見解を見聞きしましたが、一番しっくりきたのは馬渕治好さんの意見です。詳細は下記のリンクで省略いたしますが、過度なバズーカ期待は止めた方が良さそうです。株をやっている人の悪いクセはあたかも「日銀は株価を上げたがっている」と勘違いしてしまうことですが、各指標から景況感を推し量ると、ちょっと今の状況で更なる円安は望み辛いという方向に私も傾きました。
http://toyokeizai.net/articles/-/86937

そもそも、日銀に打てる手は、だいぶ限られてきました。市場の皆が予想するETF枠の増額程度では、勿論株価的にはプラスに働くであろうけれども、最早サプライズも何も無いでしょう。マイナス金利まで踏み込んで、さてどう反応するか・・・という感じですが、それも実現確度は低いように見えます。

もし日銀単独で緩和に動いても、その効果は恐らく長続きしません。1ヶ月も続かないのではないでしょうか。ですから昨年の今頃も、日銀はアメリカがQE終了したのに歩調を合わせて追加緩和の実施をし、その後半年くらいの株価上昇に繋がりました。

今回ももしやるなら海外と歩調を合わせる必要があります。何もサプライズだけを狙っているわけではありません。より効果的なタイミングを黒田総裁は狙っているはずなので「意表をつかれて皆ビックリしたろう。しめしめ」と自己満足で終わるようなことでは何ももたらしません。

と言うわけで、現状で大きく買い・売りにポジションを張ってしまうのは危険です。ポジショントークでは無く本当にアメリカの利上げが確認できるまで、株価の上昇は見込み辛いと言えそうです。

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。