KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

円高が株価の重石に

★☆★☆締め切り迫る!!

富山県高岡市で10/17(土)講師にあの独立系調査機関 TIW代表取締役 藤根靖晃氏をお招きして、投資勉強会を開催!

藤根靖晃氏略歴
http://blog.livedoor.jp/wildernesswolf/archives/50594043.html

表題 :「リスク・プレミアムから見る市場の適正水準と銘柄選択手法」
日時 :10月17日(土)15:00~
場所 :富山県高岡市 JR高岡駅前 ウイング・ウイング高岡
参加費:3000円

セミナー終了後は懇親会も予定されています(※自由参加。別途5000円程度)。

詳細を下記リンクよりご確認の上、お申込みください。
http://kokucheese.com/event/index/336379/


首都圏以外で藤根氏のお話を聞けるまたと無いチャンス!!
幅広い地域の方々のご参加お待ちしております!!

当然私も参加します!!(^_^)/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日経平均は本日反落。前日のNYは原油価格が反落したものの、デルによる巨額買収などの材料を受けて全般的にしっかり。ダウは10月負け無しで約1年ぶりの7連騰となりました。

それを受けた日経平均でしたが朝方から売りが先行。為替が円高基調に振れる中で、株価の上値も重くなりました。中国株が始まると下げ止まりの動きが出て、中国の9月の貿易収支が予想を上回る内容だったものの、豪ドルが一転急落。それを受けて日本株も再度下値模索の展開になりました。

後場も特段買い戻しの動きが出ずに、そのままじり安。後述するファーストリテイリング(9983)の大幅安も足を引っ張りました。結局ほぼ安値引け。売買高は21億株台、売買代金は2.4兆円台とそこそこでした。


投資判断は「中立」。10月に入って強い動きが続いてきましたから、とりあえず今日の反落は自然なものだと思います。むしろ先週末がファーストリテイリングの急落の割に妙に強かったですから、その反動も出た印象。今日は原油価格の下落を受けて商社などが売られて指数を押し下げました。

ただ10月になって日本株だけ強いわけではなく、世界的に戻り歩調でドイツDAXも10000ポイントを回復。特にアメリカ株が連日陽線を出して強い動きが続いています。

今のところ、アメリカ市場が戻っている理由は利上げの後ズレによるものだとされています。確かに、利上げ後ズレを意識させる要人のコメントや弱い経済指標が出る度に上がっているので、そうなのかも知れません。為替を見てもドル円は日本の追加緩和期待もあって強弱感から120円を挟んだ横ばい推移が続いていますが、ユーロドルではユーロが強くなっています。ユーロの方はユーロ売りポジションの買い戻しが出るという点からも、強含みやすいのでしょう。

商品市況を見ても、昨日こそ反落となったものの、ドル安=商品高に繋がって特に原油価格が足元ではしっかり。先週遂に8月末の戻り高値を上回り、WTI原油は50ドル台を回復してきました。エネルギー価格を巡る様々な懸念は、これで一つ峠を越えたように見えます。

と言うのも、原油価格は直接的に石油メジャーの業績に影響するのみならず、アメリカのジャンク債の価格にも大きく影響します。ジャンク債は低格付けの債券を意味しますが、特にシェール開発業者の社債などが多くあり、それを集めてハイイールド債ETFなども組成されています。ちなみに東証にも「iシェアーズ米国ハイイールド債券ETF(1361)」が上場しています。

ジャンク債というと直訳すれば「屑債券」なので聞こえが悪いですが、ハイイールド(高利回り)と言えばイメージはがらりと変わります。というわけで、日本の投資家にも結構人気があるのですが、やはり利率が高いということはそれだけリスクも大きいということです。これがもしおかしくなってくると、またサブプライムローンのように「一体誰がドコにどれだけ組み込んでいるかわからない」という不安感を増幅させることになりかねません。

そういう点で、今回の原油高はシェール会社の採算改善→ジャンク債の安定→組み込んだ投信の安定という流れで、一旦は危機が去ったような印象です。

もう一つ、連休中の日経にも出ていましたが「邦銀の海外投融資のうち、資源関連のものが軒並み上位を占め、特に日本のメガバンク3行が上位10傑に軒並みランクインしている」ということです。大手商社の大幅な特損・減損なども見られたように、資源の持たない我が国にとってこの分野での開発は生命線ですから、当然投融資のウェイトが大きくなるのもわかります。

記事によれば「資源関連の投資額は総融資額の5%程度だから焦げ付いたとしても問題は無い」と締めていますが、当然焦げ付くとまた銀行の増資話に繋がりますから、市場を冷やすことは疑いありません。

そんなわけで今回の10月からの株価上昇は「アメリカの利上げ先送りによるドル安が原油価格の上昇に繋がり、それが株式市場に対する懸念を払拭した」という後講釈が一番しっくり来るかと思います。

逆に言うと、利上げ懸念が高まると、また原油安→株安へと繋がっていく恐れがあるということです。となると利上げが未だ行われていない現在、今後FOMCが近づく度に警戒モードになる、という流れになりそうです。

今は前回9/17のFOMCも終わり、次の10/28のFOMCまでの猶予期間であるとも言え、そういう意味で遮るもの無く株価は上昇してきました。が、恐らくはまたFOMCの1週間ほど前から警戒モードが強まってきて、株価が大きめの下落になる可能性はあります。

幸いアメリカのVIX指数も20以下にまで下がってきているので、9月のようなパニックは無いと思います。が、VIX指数も結構後講釈の指数(株価が乱高下したら高くなる)なので、その辺りは傾向を読む程度にしか参考にはなりませんが。ともあれ楽観的なふわふわした相場が続くのは今週いっぱいくらいまではかなとは思います。

一応、9月末の安値が8月から続いた下落相場の大底と認定して良いのではないかと考えています。が、まだ17500円辺りまでの押しはあってもおかしくないとも思っています。そういう意味でドテン買いまで提示できなかったのが今となっては悔やまれますが、かといってまだ「強気でガンガン買っていけ」とならないのが今の考えです。そのモードになるには、上述と矛盾するような言い方にはなりますけれど、やはりアメリカの利上げが必要です。

株式市場が一番嫌うのはとにかく不透明さです。フォルクスワーゲンの今回の不正発覚による賠償などの損失が10兆円と言われても、株価が半減程度で済んでいるのももう経営陣は辞任したし、新たに別に不正が発覚するわけでもないし、色々な不透明要因が消えてきたからです。

極論を言えば損失が20兆円であったとしても、100ユーロの株価が90ユーロになるくらいで大差無いと言えるでしょう。むしろ損失額がはっきりしたという点が好感されるかも知れません。もっとも経営破綻の可能性が出てくるとまた話は別ですが。

それより、フォルクスワーゲンの株価急落が他の企業やファンドに大打撃を与えたことの方が心配です。今回の事案が9月の下旬に発覚したこともあり、これを受けて9月末で締められる第三四半期の業績に保有株の減損を強いられる企業も特にドイツを中心にたくさん出てくるかも知れません。

ご存じのように自動車はメーカー一社だけの問題ではなく、川下の多くの部品製造会社に影響が波及しますから、本日発表されるドイツやユーロ圏のZEW景況感指数には特に注目が集まります。

また、それが実際オイルマネーのファンドに影響を与えたのも事実です。幸い上述のように原油価格自体が戻ってきているので、最悪期は過ぎた感じはありますが、フォルクスワーゲンやグレンコアなどといった株の急落が世界の市場からオイルマネーを引き上げさせる原因にもなりました。

話がちょっと逸れましたが、今の市場の不透明感の最大の要因は「アメリカがいつ利上げするか」です。それを払拭するためにも、とにかく一度「利上げをしてしまう」ことが重要です。そうしてしまえば、今後しばらく更なる利上げが無いだろう、むしろ利下げの余地が出来たことで政策の選択肢が拡がった、と好感する面が強まると思います。


新興市場も「中立」。本日は両指数共に堅調。前回も書いたように例年新興市場は10月から年末にかけて大底を形成し、その後半年ほど上昇トレンドが続きます。東証1部の方が安定してきたので、新興市場の方に素早い短期資金が入ってきそうです。実際、日経JASDAQ平均の方が先んじて一目均衡表の雲の中に入り込んでおり、しかも新興市場の場合は一度方向性が付いたらしばらくその勢いが続きますから、先行性もあると思います。


ポートフォリオ銘柄】
売りポートフォリオファーストリテイリング(9983)は大幅続落。先週末の急落だけでは飽き足らず、連休明けの本日も大きく売られ日経平均の足を引っ張りました。本日は特に証券各社による投資判断引き下げが相次ぎ、断続的な売りが出た格好。とりあえず4万円割れというところを目指す動きとなっている印象です。引き続き弱気で。


売りポートフォリオクオール(3034)も大幅反落。特段何らかの悪材料が出たわけではなさそうですが、値下がり率上位にランクイン。先週末無駄に反発した強さと、同業のアインファーマシーズ(9627)が足元で弱含んでいる中で、同社の割高感が意識されているのかも知れません。


【注目銘柄】
VOYAGE GROUP(3688)は続伸。こちらは6日に有料メルマガで買いで取り上げ。その後下値切り上げの次第高となっています。チャート的に三角持ち合い上放れ基調にあること、また同社は東証1部に指定替えしたのが先月の話なので、今月の末にTOPIX算入買いがあるのも買い材料。株価の出遅れ感も強く、まだまだ戻り歩調は続くと思われます。


・・・というところで、文字数制限がきたのでこの辺で。

その他有料メルマガの成績は下記のURLから確認の上、お申込ください。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/performance.html


※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。