KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

郵政3社の好循環に市場全体も盛り上がる

★☆★☆第5回目の開催決定!!

テレビ東京日経CNBCラジオNIKKEIなどでお馴染み、あのブーケ・ド・フルーレット代表の馬渕治好氏が高岡で5度目となる自主開催セミナーを開催されます!!

馬渕治好氏略歴
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub1.html

内容 :「世界経済・市場展望」
(※世界の経済動向、主要市場の先行き、政策要因や投資家動向などの全体観について、最新情報を踏まえながらわかりやすく解説。なお質疑応答を含め、個別銘柄の株価判断はありません)
日時 :12月12日(土) 13:30~
場所 :富山県高岡市 JR高岡駅前 ウイング・ウイング高岡
参加費:4000円

事前お申込制となっており、定員に達し次第締め切りとなります。
セミナー終了後は懇親会も予定されています(※自由参加。別途5000円程度)。

詳細を下記リンクよりご確認の上、お申込みください。
http://kokucheese.com/event/index/333883/

馬渕氏の新刊「ゼロからわかる時事問題とマーケットの深い関係」も絶賛発売中!
マーケットの基礎から専門家が言い放つ嘘まで、初心者にもわかりやく面白おかしく(?)解説されています。
是非ご一読ください!(^_^)/


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日経平均は本日続伸。前日のNYはADP雇用統計の数字が予想通り良かったものの、原油価格の下落やイエレン議長の年内利上げ姿勢を受けて反落。

それを受けた日経平均でしたが、ドル円が121円台後半に入ってきた円安基調もあってしっかり。郵政3社が昨日に続き買い優勢だったことも安心感に繋がりました。ただ週末に雇用統計が控えることや、その郵政3社が資金を吸収してしまうことから、上値は重い展開に。それでも中国株が堅調なスタートを切ったことから安心感が拡がり、為替が円高方向に向かっても前引けにかけて買い進まれる流れになりました。

後場は一段高の流れになってそのまま引き続き高値圏をキープ。かんぽ生命(7181)はストップ高手前までありました。14時現在の段階で出来高は18億株台とそこそこ出来ています。


投資判断は「買い」。トピックは何と言っても郵政3社上場ですが、正直すさまじいとしか言い様のない印象です。確かに時価総額の大きさに比べて公開株数は11%に過ぎず、それ以外は日本政府や日本郵政の保有株ですから、新たに誰かが売ってくるという懸念はありません。その11%さえ抑えてしまえば、株価はドンドン上がっていくわけですね。

特にこれらの株に関して「初値で売ってしまって稼ごう」と考える人なんて極々少数派で、全体の75%を占める配分を受けた個人投資家のうち、ほとんどは配当をアテにした人々でしょう。また機関投資家などは規模に応じて「持たざるを得ない」状況ですから、必要株数を獲得したら売りません。というわけで11%のうち8%くらいの人は当面売らないと考えると、数千億円規模の資金で15兆円の銘柄が上下するわけですね。・・・という後講釈。

それにしても初日からかんぽ生命がストップ高とは。この3社で唯一買えるのはかんぽ生命のみとは思っていましたが、こんなところまで買われるとは思いませんでした。日本の証券会社の力恐るべしですね。NTT(9432)やJT(2914)の上場を経験したことのない私としては、ただただ参りましたという感じ。

そういう意味でとりあえず「売り手がいないので」上がったという見方が正解だとは思います。かんぽ生命はともかく、ゆうちょ銀行(7182)は銀行とは名ばかりに融資業務を行えませんし、日本郵政は赤字の日本郵便だけ残して最終的には金融2社を切り離すわけですから、将来性はほぼありません。需給相場から実態相場に向かう過程で、次第に株価は成長力を見越した均衡点に収斂していくのだと思います。

ではその需給相場がいつ終わるのか、ということですが、一番大きなイベントは来月末のTOPIX算入ですから、そういう意味ではまだ2ヶ月ほどは需給相場が続く可能性はあります。が、個人的にはお奨めはやはりできませんね。郵政とゆうちょ銀行はMSCIの組み入れが決まりましたが元々の既定路線。また浮動株比率が低いですから、あまりTOPIX算入買いも期待できません。そういった「口実」こそありますが、実体面での買い圧力は小さいものと見られます。

いきなり十分高いところを付けたので、初値天井・・・とまでは言わないまでも、上げ余地はかなり限られてくるのではないかと思います。リスクに比して参戦妙味は薄いのではないでしょうか。NTTの場合も、過去の推移を見ると上場後2ヶ月後に大天井でその後2次売出、3次売出・・・と続いて二度と戻らない高値になりました。
http://www.03trade.com/mailmaga/trend/tr_100319_01.html

例え郵政3社が上がっていったとしても、これらに合わせて市場全体が暖まり、おこぼれで上昇していく普通の株を拾っていく感じで良いのではないかと思います。逆に郵政3社が下がると一瞬相場を冷やしますが、最終的には資金の還流で他の銘柄への好影響を期待しています。

昨日見たニュースによると、今回の郵政3社のIPOで口座開設が倍以上に増えたのだとか。そのうち株をやったことの無い人は57%だとのこと。まあ家族分の申し込みなどをしようという水増しもあったと思いますが、新規の資金が株式市場外から結構入り込んできたことは間違いなさそうです。

話を全体相場に戻しまして、郵政に資金を吸い取られる形で特に新興市場など個人投資家の比率が高い銘柄は弱い動きが目立ちました。完全に新興形無しのボラティリティですからね。

昨日の空売り比率は31.4%ということで、空売りのできなかった郵政3社が分母を大きくしたこともあり、久方ぶりの低水準にはなりました。2日の空売り比率の高さには警戒しましたが、無事様々なイベントを乗り切りつつあり、後は大丈夫そうです。

チャート的には見た目19000円が非常に重い上値となってしまっています。75日線も本来ここまで抵抗力があるものではないと思いますが、結果的にこの2つが重なったこと、また決算シーズンであることからも、上値を追い辛い感じになっています。ただ本日ようやく上放れの動きが出つつあり、世界的な出遅れ感を取り戻しつつあります。

一応週末には本番の雇用統計を控えます。が、アメリカ株のチャートは既に8月急落の下げ幅を全値戻し。本当に雇用統計を警戒するなら、個別企業の決算がイマイチな中でここまで戻らないでしょう。(株式市場的には)幸いにして原油市況も底打ち感が出ており、これであと雇用統計後にドル円が121.50銭を円安方向にブレイクできれば、全方位的に怖い物が無くなってきます。そもそも来月にも雇用統計がありますから、今月の雇用統計の影響度は若干薄いでしょう。

引き続きこの後年内の展開は「買い」姿勢で。繰り返しになりますが「強気の買い」とまではいきません。アメリカがすんなり利上げできるくらいにアメリカ景気が良くないので、そこまで完全に買い方向に身をゆだねてしまっていいとは思いません。そういった警戒感が片方にあるから逆に上がりやすい相場なのかも知れませんが、ともかくご自身のポートフォリオで適度なリスク管理は必要だと思います。


新興市場も「買い」。本日は両指数共に軟調。上述のように郵政3社に資金を取られる形で、新興市場は売られる流れ。直近IPOも軒並み弱くなっています。が、ここから新興市場企業の決算が出てくる時期でもあるので、決算を材料に買われる銘柄は多くなってくると思います。個人的には郵政の値動きを追いかけるより、こういった理不尽な理由で売られている新興市場を仕込んでおく方が後々報われると思います。


ポートフォリオ銘柄】
ファーストリテイリング(9983)は続伸。昨日引け後に10月の月次売上を発表。客数は前年同月比を割り込んでいたものの、単価が上がったことから既存店売り上げは5.5%の増加。個人的には客数ももっと増えていると思ったのですが、ともあれ安心感の漂う内容にはなりました。客数も増えているユナイテッドアローズ(7606)の方は大幅高。

チャート的にはいよいよ決算で急落した際の窓埋めにかかっています。11月に入って一層寒い日が続きますし、同じような商品もたくさん出てきましたが知名度では何と言ってもヒートテック。ここからの日本株牽引に期待です。


昨日寄り付きより買いポートフォリオ入れとなったファナック(6954)も続伸。日経平均が上値を追う中で、指数寄与度の高い同社も買われる動きが目立ちます。来年はiPhoneもマイナーチェンジではなく7になるので、製作のための機器は新型を導入する必要がありますから、この辺りの需要増や為替の円安に期待です。


さて、今回は一銘柄買いポートフォリオに入れたい銘柄があります。それはラクト・ジャパン(3139)です。

8月にIPOしたばかりの銘柄ですが、東証2部のIPOということであまり目立った感じはありませんでした。

乳原料・チーズなど食品専門商社ということで、TPP関連株という位置付けで買われた時もあります。今はちょっと時代遅れな感じで10月高値形成後は沈静化しましたが先月上場後初めての第三四半期決算を発表。それを受けて1500円辺りでの値固めが見られます。

今期は減収減益を見込んではいますが、第三四半期決算は経常利益の進捗率が90%超。実は為替ヘッジによる一過性の差益なのですが、ともあれ順調な滑り出しと言えます。そして同社は11月期決算なのですが、11月期末に30円の一括配当。利回りは2%近いです。11月期決算銘柄は少ないですから、同社が注目される可能性もあります。

また権利が落ちた後も需給の軽さや将来的な東証1部昇格期待もあります。ここから年末の小型株相場を見越して目標株価は1800円に。本日引けからの買いポートフォリオ入れとします。


【注目銘柄】
ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)は続伸。こちらは先般も当欄で取り上げましたが、10/25の有料メルマガで買いで取り上げ。引き続き売り方の買い戻しを誘い、新興市場全般が弱い中でも上値追いの動きが続いています。値上がり率ランキング上位に。75日線も上昇に転じてきており、下値安心感もだいぶ固まってきた感じです。


その他有料メルマガの成績は下記のURLから確認の上、お申込ください。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/performance.html


それで最後にお知らせですが、格好つけて今月NYに行って、現地の投資事情などを研修してくるものですから、しばらくブログはお休みさせていただきます。今のところ月内の更新は難しいかなと考えています(有料メルマガの方の配信はあります)。相場に関しては少なくとも11月はしっかりした展開が続くと思うので、ポートフォリオ銘柄は買い放置で大丈夫でしょう。

そんなわけで40になっていきなりサボりで申し訳ありませんが、来月くらいにまた忘れずに見に来てやっていただければ幸いです(^_^)/

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。