KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

5月の成績発表

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(※人間が陥りがちな日常の不合理な行動について行動経済学の面から考え、その原因を探ると共にそうならないようにして損を避けるにはどうすればいいかを考える)
日時 :6月24日(金)19:30~21:00
場所 :石川県金沢市 ITビジネスプラザ武蔵
参加費:3000円

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http://www.kokuchpro.com/event/officelibertas/

大江氏の著書「その損の9割は避けられる:“後悔しない選択”ができる行動経済学」好評発売中!

行動経済学」という名前の固さにとっつきにくさがあると思いますが、聞けば「あぁ、自分の身にも当てはまる」というわかりやすさと発見があり、必ず自身のトレードに役に立つと思います。
日本の行動経済学の大家である大江氏のご著書、是非ご一読ください!

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今回は5月の成績発表です。5月は追加緩和無しショックで大幅安スタートとなったものの、その後は下げ幅を次第に縮める動きに。末にMSCIのリバランス に伴う買いが入って高値を付けましたが、その後は消費増税延期決定と景気対策が見えない失望感から改めて売られる動きとなっています。そんな中、私のポー トフォリオはどうだったでしょうか?早速検証してみましょう。


【買い銘柄】

日本プロロジスリート投資法人(3283)
260600円→240500円(22営業日保有 下落率7.7%)

追加緩和無しの余波から5月のREIT指数は断続的な下落が続きました。また日銀による一部REITの保有が5%を超えたということも話題になって、今後 日銀が買い辛くなるのではないかという懸念も下落に繋がりました。加えて同社は5月決算でもあったので、4000円弱の分配金落ちもありました。

6月はまた日銀の追加緩和期待感の高まりから底堅い展開とはなりそうですが、さてどうなるか。他方ではアメリカの利上げも迫っており、この辺り日米の金利 政策の駆け引きがポイントになりそうです。なお同社に関してはまだ5%ルールに日銀の名前が出ていないことから、日銀の買い余地は十分あると見られます。


DMS(9782)
659円→693円(22営業日保有 上昇率5.2%)

決算での今期見通しの順調な伸びを好感して、少しずつ買われる動き。5/17には大型のクロス取引が発生し、そこから地味に次第高の展開になっています。 引き続き越境EC関連株としての成長に期待。利回りやPBR面からの割安感から見ても、きっかけ次第で株価4桁は夢ではないと思いますが。


日本セラミック(6929)
5/14より 1982円→1983円(15営業日保有 上昇率0.1%)

決算を受けて今後の成長期待からエントリー。決算翌日は大幅高となって、これは上手いタイミングでインできたな・・・と思っていたら、あっさり元の水準に戻ってしまいました。

同社は自動車でも多く使われるセンサーで世界首位ですが、今後自動運転が見込まれる自動車の部品として多くの部品点数、かつ高精度のものが求められるわけ ですが、同社が世界で唯一それをこなす力があると言えます。自動運転の手前の段階として、現状でも自動ブレーキや自動縦列駐車などが既に実用段階に入って います。同社に対する引き合いはまだまだ高まっていくものと見ています。


【売り銘柄】

キーエンス(6861)
67160円→69240円(17営業日保有 上昇率3.0%)

地合の暗転を見込んで割高感からの売りエントリーとしましたが、高値を更新してきたところで白旗。ただ結果論を言えば、高値更新7万円乗せでピークアウトした感じがありますね。大人しく我慢すべきでした。チキンレースに負けました・・・。


大東建託(1878)
15495円→16670円(5営業日保有 上昇率5.2%)

消費増税延期観測によるデメリット株としてエントリー・・・しましたが、消費増税延期前の段階で高値更新となったことから敢えなく損切り。そしてこちらも結局我慢していた方が良かったパターンになりました。バカですね~。

ただ先日日経で「首都圏のアパート空室率が上昇」と報じられたこともあり、やはりこの辺り厳しい業界だと思います。実際に消費増税延期も決まり、そうなっ てくると建築の駆け込み需要は無くなりますし、財源確保のために過度な節税は禁止になる方向にあると思っています。空室ばかり増えても空き家問題に拍車が かかるだけですしね。

と言うわけで今回凝りもせずにもう一度来週月曜の寄り付きから売りポートフォリオ入れとします。外国人の保有比率も過半を超え高いですし、外国人売りが続けば遂には売られるのではないかと。これでまた踏み挙げられたら救いようの無い大バカですが、リベンジしてみます。


ソフトバンクG(9984)
5988円→6373円(20営業日保有 上昇率6.0%)

こちらは上値抵抗線を越えられないから大丈夫だろう・・・と思っていたら、6月に入って突然アリババ株の売却が発表され急騰。こちらも年初来高値更新と なってきたところで損切りとなりました。そしてお約束のようにその後下がっています。うーん、やはり今年本厄の力はすごいですね・・・。


オリエンタルランド(4661)
5/12より 7283円→7095円(16営業日保有 下落率2.6%)

今期の弱さを見込んでエントリー。6月は上海ディズニーランドの開業もありますが、それ以外にも中国での観光産業が次々開業というのもあって、足元では1月以来の安値水準となっています。親会社の京成電鉄(9009)も一緒に売られる動き。
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/160602/mcb1606020500021-n1.htm

まあ上海ディズニーで満足せずに日本のディズニーに遊びに来るという好循環も期待できますけれど、どちらにせよ元安トレンドが続く中、中国人観光客の足も 遠のく懸念があります。チャート的にも7200円の下値支持線を割り込んで75日線も下落に転じてきたことから、長期下落トレンドは決定的と見られます。


日本郵政(6178)
5/14より 1400円→1388円(15営業日保有 下落率0.9%)

決算を受けてエントリー。その後は1400円を挟んだもみ合いが続きましたが、足元では地合の下落に合わせて下放れの動きが出ています。2月以来の安値水 準に。上場前にオーストラリアの物流大手トール社を買収しましたが、一時は豪ドルも円安に振れたものの、結局足元では12年以来の円高水準にまで落ち込ん できました。

他方、かんぽ生命(7181)の保険料引き上げ話はプラスなものの、結局戻りは売られ下落が続いています。ゆうちょ銀行(7182)はマイナス金利継続に よる利ざや縮小に加え、セブン銀行(8410)同様にATMでの不正引き出し被害にあっており、なんらかの対策を講じる必要があるでしょう。何かと色々問 題を抱えており、弱い動きは続くと見られます。


以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると
-0.23(%/営業日)という結果が出ました。

計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計で割り、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。


ちなみにその間
日経平均 4/28終値 16666円→16642円(22営業日 下落率0.1%) -0.01(%/営業日) 
TOPIX   4/28終値 1340  →1337 (22営業日 下落率0.2%) -0.01(%/営業日)

今月はベンチマークに敗北。地合の下落を見込んで売りポートフォリオを増やしたのですが、それらが軒並み踏み上げにあって損切り。今年一番の失敗と言って良さそうです・・・。


そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を紹介した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。

KA指数689.7ポイント
あぁ、一気に700ポイントを割り込んで1年前の水準に戻ってしまいました・・・。今月は頑張ります。


それで、まず今回は一銘柄買いポートフォリオに入れたい銘柄があります。それは三菱製紙(3864)です。

名前の通り三菱系の製紙会社ですが、業界5位で業績はようやく復調傾向にあるものの、業界を取り巻く環境は引き続き厳しい状態が続いています。その分製紙 業界はそれぞれセルロースナノファイバーや売電など、紙以外の分野に力を入れています。同社もリチウムイオン電池向けセパレーターやタブレット向けフィル ムなどを次の成長ドライバーと位置付けています。

先般発表した中期経営計画でも着実な収益力の回復と有利子負債の削減を掲げています。3年後にはその機能材の利益を倍以上に引き上げる意欲的な目標になっ ています。正直、前回の中期経営計画は未達に終わったので実行力がどの程度あるのか疑問ですが、ともあれ方向性は示しています。

今回の計画で最も注目を集めたのは、先般日経でも報じられましたが王子HD(3861)との提携を拡大し、北越紀州製紙(3865)と大王製紙 (3880)連合に見切りを付けたこと。大王製紙の経営混乱から仲違いが続く両社との連合計画は断念し、大人しく業界最大手側に付くことにしました。

製紙業界の主軸である製紙製造は正直衰退産業なので、業界再編は待ったなしです。そこにいつまでも固執して再編に遅れれば遅れる程状況は厳しくなっていくのですから、今回の決断は英断でしょう。

というわけで今後既に大株主でもある王子HDによる完全子会社化の動きが期待でき、ひょっとすると映画「卒業」のラストシーンのように、土壇場で北越紀州 製紙が敵対的TOBをかけてくるかも知れませんね。そうなった場合、キーマンである同社の価値は否応なしに高まってくるとも思います。それぞれ株主総会も あって、話も転がり始めるのではないかと。

そんなわけで明日、明後日に株価が急騰するということは考え辛いですが、待っていればいずれ上がってくるのではないかと。今後原油価格の下落、円高を予想 するなら、それらは製紙業界にとっては追い風になりますし。月曜寄り付きからポートフォリオ入れ。目標は120円とします。


そして記載余地も少なくなってきましたが、気になる5月の相場展望。投資判断は引き続き「やや売り」でいきます。

金曜の雇用統計は非農業部門雇用者数の伸びが予想を大きく下回るわずか+3.8万人に止まり、一気に6月利上げ無し→ドル売り、金買いの流れになりまし た。アメリカの方は緩和継続期待感からそれ程下がらなかったものの、とばっちりを受けるドル円は一気に106円台半ばまで円高が進み、それを受けてシカゴ 225先物は16330円と下値の抵抗線16500円を割り込む格好になっています。

元々今回の雇用統計は通信大手ベライゾンのストの影響で3.5万人ほど下押しするという予測は出ていましたが、それを差し引いたとしても急速な伸び悩み。 まあアメリカの就業者数1.5億人の伸びが予想の+16.4万人に届かなかった、ということがどれほどのものか、と言えばそれまでなのですが、とにかく為 替の材料にはされますね。

アメリカの株価に関してはS&Pが年初来高値水準をキープしていますし悪くはありません。注目のOPEC総会もイランの反対などもあり、元々合意が期待されていなかったことから、原油は大して下がっていません。

ただ、反応はそれぞれこれから少しずつ出てくると思います。株に関しては元々空売り比率も高かったので、ひとまずイベント通過による買い戻しなどが下支え たと思います。ただ株も原油も更に上値を買っていく理由に乏しく、そして懸念のイギリスのEU離脱に向けた国民投票の日が段々近づいてきます。売り方に とっては格好の材料です。

足元の上昇が売り方にとってのチキンレースの最終局面だったという認識で、それら外部環境の不透明感に巻き込まれる形で日本株も下落局面が続くと思います。


株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。