KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

米中相互追加関税発動で外需株に売り圧力

★☆★☆ 第15回目の開催決定!

テレビ東京日経CNBCラジオNIKKEIなどでお馴染み、あのブーケ・ド・フルーレット代表の馬渕治好氏が高岡で15回目となる自主開催セミナーを開催!!

馬渕治好氏略歴
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub1.html

内容 :「世界経済・市場展望」
(※世界の経済動向、主要市場の先行き、政策要因や投資家動向などの全体観について、最新情報を踏まえながらわかりやすく解説。なお質疑応答を含め、個別銘柄の株価判断はありません) 
日時 :9月8日(土) 13:30~
場所 :富山県高岡市 JR高岡駅前 ウイング・ウイング高岡
参加費:4000円

事前お申込制となっており、定員に達し次第締め切りとなります。
セミナー終了後は懇親会も予定されています(※自由参加。別途5000円程度)。

詳細を下記リンクよりご確認の上、お申込みください。
https://kokucheese.com/event/index/530752/

東京では3日で定員に達する人気セミナーです。
当然私も参加します(^_^)/

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日経平均は本日続落。前日のNYはFOMC議事録の公表を受けて利上げ確度の高さが確認されたことなどからダウやS&P軟調。一方NASDAQは買われマチマチでした。トランプ大統領を巡る疑惑の進展に関しては影響は限定的。

それを受けた日経平均は朝方から買いが先行。間もなく買い一巡感が出て上値を押さえられたものの、中国株が穏当なスタートになったこともあって一段高。閑散相場の中でファーストリテイリング(9983)が買われ、一方貿易戦争懸念から自動車株が売られる形でNT倍率がまた高水準を保つ形。売買高は13時半現在で7億株台、売買代金は1.1兆円台と閑散。


投資判断は「やや売り」。日経平均TOPIXの乖離はやはりTOPIXウエイトの大きな金融株や自動車株の弱さが挙げられるのだろうと見られます。S&Pが最高値更新の流れの中でも、アメリカでも金融株の出遅れが目立ちますが、グングン下がる長短金利差が銀行の収益を奪っているのは、万国共通の悩みのようです。

特に日本の方は日銀が意図して長期金利を抑えていますが、アメリカの方は好景気でFRBも利上げを繰り返しているのに上がらない。実はアメリカの方が事態は深刻かも知れません。

特にアメリカの長期債はFRBによる再投資額がドンドン下がっているにも関わらず、海外の投資家がアメリカ国債を求めたことで、結局利回りは低下しています。私は15年11月に利上げ開始直前のNYに行って色々取材してきましたが、そこで聞いた「各国の投資家は利回りの高いアメリカ債券を喉から手が出る程欲しがっている」という話が、未だに脳裏に焼き付いています。

ちょっと話が脱線しますが、昨日嫁と話していて今更そうだなと思ったのが「最近Made in USAの製品って見ないよね」という話。確かに今から四半世紀ほど前の私が子供だったころは、製品の中に「Made in USA」と表記されたものがそれなりに出回っていました。それが今やスーパーにある牛肉などの食品に「米国産」とあるくらい。

逆にアメリカの製品で何か欲しいものがあるか?と自問してみると、せいぜいiPhoneくらいしかありません。それも結局は「Made in China」ですし、IBMのパソコンも今や中国へ事業譲渡。OSやWeb上のサービスといったソフト部分はアメリカが牛耳っていますが、思考回路が半世紀前のトランプ大統領のようなアメリカ人なら我慢ならないことが理解できるような気もします。

もっともアメリカの輸出力が強い製品の代表格はボーイングの航空機や半導体関連であり(Teslaは欲しい人が増えていくかも知れませんが)、我々消費者の目には直接触れにくいという面もあるでしょうが。歌手のDA PUMPが出した曲「USA」のダサさが逆に受けているのも、消費者が直接的に感じるMade in Americaのブランド低下を象徴しているように思います。

そう考えると、やはりアメリカは金融立国であり、海外からの投資こそが生命線です。ですから6月下旬に中国企業アメリカ企業への出資を規制すると伝わった時、株価は大きく売られる場面がありました。結局貿易戦争よりも、こちらの方がアメリカにとってはダメージになるということでしょう。

では今誰がアメリカの債券を買って長期金利を下げているのか、ということを考えた時に、一つはアメリカの企業が買っているというのはあると思います。だいぶ前にも書いたことがありますが、Appleは30兆円規模でアメリカ国債保有しており、世界最大の債券ファンドを上回る額で運用しています(ただし近年は少しずつ運用額を減らしています)。

Appleはともかく、その他の超巨大企業が、特に近年の減税による資産を債券や自社株買いなど、設備投資には回さずに金融的な投資に使っている可能性があります。

それ以外ではやはり世界各国が買っているということになるのですが、特に先般からトルコやイタリアで財政的な不安感が出ている中、支持率が上昇しているトランプ大統領アメリカ国債を買おうというのは、案外理屈としては正しいのかも知れません。

そして実は中国(の銀行など)も買っているかも知れません。元々中国企業がドルで稼いだ外貨を米国債で運用するという動きがありますが、中国はそもそも預金準備率引き下げもあって、金融緩和方向に動いています。一応単純な金融緩和目的ではないとも言われていますが、それが元安ドル高に繋がっている面は一つあるとは言えます。

ただヘッジコストなどを考えると、単純に米国債の投資が有利とも言えず、正直実際の増減は結果を見てみてないと何とも言えませんが。

とにかくその元安が、目下最大のリスクと考えています。中でもそのスピードが、です。特に6月後半からの元安のスピードは凄まじく、対ドルではわずか2ヶ月で8.5%も下落しています。特に最初の2週間スパンだけの瞬間風速で捉えると過去最大の下落スピードであり、15年8月の通貨切り下げ以来の速さです。当時チャイナショックと呼ばれる世界的な株安を招いた要因になりました。


新興市場も「やや売り」。本日は両指数共に堅調。マザーズは昨日からそーせいG(4565)を牽引役としたバイオ株の強さに引っ張られており、日経JASDAQ平均も戻り基調になっています。東証1部でも小型株の買い戻しが強くなっており、個人投資家が少し息を吹き返す形になっています。


ポートフォリオ銘柄】
売りポートフォリオ竹内製作所(6432)は反落。本日は貿易戦争懸念を嫌気してコマツ(6301)や日立建機(6305)、あるいはタダノ(6395)といった重機株が売られる展開になっています。足元アメリカで住宅関連指標が悪く、同社も先行きの厳しさが出てくる展開になりそうです。


同じく売りポートフォリオソフトバンクG(9984)も反落。菅官房長官による携帯料金引き下げ発言を受けて通信各社が一斉安となりましたが、国内通信のウエイトが小さいと言える同社は昨日早速切り返してきました。ただ1万円の上値が重い形。

確かに国内のウエイトは小さいかも知れませんが、個人的にはこれで通信子会社ソフトバンクKKが上場し辛くなった点は大いにマイナスだと思います。成長性の無い巨額IPOの末路がどうなるかは日本郵政(6178)の推移を見れば一目瞭然ですが、まあ売る方の証券会社は必死に売ってくるのでしょうが。

それともう一つはやはりアメリカでTモバイルによるスプリント買収は上手くいかないだろうということ。どう考えてもアメリカ側に合併させるメリットがありません。

またこの通信料金引き下げで支持率を獲得する、という手法はトランプ大統領も大いに参考にするのではないでしょうか。足元ガソリン価格引き下げに向けて戦略備蓄を放出したりと動いていますが、国民から支持を得るために固定費としての通信費を下げさせる、という手法は支持を得やすそうです。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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