防衛大学校入校話の続きです
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20200510.html
上級生の部屋に入るときには「入室要領」というマナー的なものを守らないといけません。まず「着こなし」を完璧にして靴をドアの脇にキレイに脱いで並べておきます。ドアをノックし、中から返事があれば「入ります」と大きな声で言いながらドアを開け、入室すると同時に身体を半回転して静かにドアを閉め、両脇をビシッと締めた状態で回れ右をし、一旦正面に正対します。
そして要件のある人物の方向を向いて一礼。自己の所属などを明らかにします。
「441小隊○○(名前)学生は、△△さんに要件があり参りました」と言います。
そこで△△さんが「なんだ?」とか「おう」と返事すると、△△さんのところまで近寄り、また一礼して要件を言います。
なお今回、その一連の件を対番のBさんがやってくれるので(二人以上の場合は代表者が行う)、私はそれに合わせて付いていくだけでした。鬼の形相をした3年生の前に二人で対峙します
3学年「お前、こいつ(私)が何をやったか聞いてきたか?」
Bさん「はい靴磨きをしながら敬礼をしたと聞きました」
3学年「お前はそうしろと教えたんか?」
Bさん「いいえ」
3学年「できてないじゃないか教えてもできてなかったら教えていないのと一緒なんだしっりか指導しろ」
Bさん「はい」
私は隣でただひたすら申し訳ない気持ちでいっぱいで聞いていますこれが防衛大学校の一番「きつい」ところ。すなわち、自分の失敗で自分が怒られるだけではなく、連帯責任で誰かも一緒に怒られるシステムです特に1学年の最初の一ヶ月間は何かと対番がセットで怒られます
やがて解放され、私の初めての「シバき」は終了喉は渇き、胃液で胃の辺りがずしりと重く、そして痛くなりました今後も幾度となく味わう嫌な感じです(つづく)