防衛大学校入校話の続きです
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20200626.html
容儀点検が終わると、教務班毎に並び替えすなわち各学年の学科毎の集団で並びますそこで整列して隊列を整え、教場まで課業行進していくことになります班長が日替わりで交替し、その班をまとめて指揮をとる形。
この課業行進というのは「抜刀隊」という軍歌に合わせて、皆で足並みを揃えて歩いて教場に向かうことです。音楽は生演奏・・・ではなく、テープで毎回流れます。口で説明し辛いのですが、リズムの強い部分(指揮者の棒が下に来るタイミング?音楽用語がわかればもう少し上手く説明できそうですが・・・)で左足が地面に付くようなタイミングで歩きます。
↓「抜刀隊」はこんな感じの曲
自衛隊は「観閲式」などのイベントの際に、いわゆる「パレード」と呼ばれる行進を行いますさすがに北朝鮮の軍事パレードのような異常な動きは見せませんけれど、それでもパレードはある種軍の統率力を内外に誇示するために必要でもあります。確かにキレイに揃っているところは「しっかりしていて強そう」という印象は受けますね
というわけで、顔はまっすぐ前を向いて、足並みは当然として、手の振り、縦横一列にキレイに並んでいるか、を絶えず意識しながら歩かないといけません。当然隣とダラダラ喋りながら歩くわけにはいきません。授業に向かうことすら、訓練の一環なのです
一応、我々は幹部自衛官候補なので、将来的には行進する側というより先頭で指揮する側になるわけですが、隊員にやらせることを自分もできなければならないという訓練の一つまた純粋に姿勢が良くなるのは利点ですお陰で私は猫背がすっかり治り、今でも色々なところで「姿勢が良いね」と褒められます
音楽が流れている間は音楽に合わせて歩きますただ繰り返しますが、私の所属する4大隊は全てから最も遠かった大隊でもありますから、教場まで遠く、行進の時間が長い長いあまりにも長くて到着前に曲が終わってしまうので、その後班長は「イチ、イチ、イチニー」と歩調を合わせるための号令をかけながら目的の教場まで進んで行くことになります(「イチ」で左足を地面に付けます)
↓課業行進(音楽無し)はこんな感じ
お陰様で4大隊は「パレード大隊」という異名を持つ程に、パレード時の練度が高い大隊でもありました日々の鍛錬の賜です(つづく)