KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

積水ハウス(1928)のアナリストレポート

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(※それぞれの株価は提示値、提示投資期間終値等による実際の売買値です。)
★4/6  夢真HD(2362)        107円→125円     上昇率16.8%
★4/5【売り】ブイ・テクノロジー(7717)718000円→660000円 下落率8.1%
★3/31  竹内製作所(6432)      975円→1100円    上昇率12.8%
★3/28  デジタルガレージ(4819)   352000円→390000円 上昇率10.8%
★3/22  ニッセンHD(8248)      460円→518円    上昇率12.6%
★3/15  ブイ・テクノロジー(7717)  550000円→700000円 上昇率27.3%

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3ヶ月以内投資判断 「やや買い」
買いのタイミング  現在
3ヶ月以内株価予想 850円

要点
・業績見通しは順調。復興需要も織り込める。ただし建材価格の上昇が利益圧迫懸念。また特需剥落後の道筋は海外展開の成否に因る。
・株価は昨年より700円〜1000円のボックス圏内での推移に終始。現在は緩やかな下落トレンドにあるものの、復興需要等を背景に上値のレジスタンスライン850円を目指す動きに。
・同業他社比ではやや割安なイメージ。
・今回の震災を契機に、日本の建築技術が海外で注目を浴びそう。海外展開に弾みがつけば、外需企業への転換も期待できる。


【企業概要】
積水グループの住宅部門。傘下にはJ-REIT運営会社も。住宅建築では首位で全国に営業網。東北地方には強い。アメリカやオーストラリアにも進出し、中国でも都市開発プロジェクトに参加するなど海外展開に積極的。震災による工場などの直接的な物損被害は無し。


【業績】
前期実績は増収増益。住宅減税や助成金等の追い風を背景に住宅建築需要が旺盛。黒字転換を果たす。生産工程の効率化を進め、利益水準も向上した。

今期は増収増益の見通し。住宅に対する政策に変化が無い事から、景況感の回復に併せて業績が改善する見通しだった。しかし震災後、見通しに対する公式的な見解は出ていない。政府からは大手プレハブメーカーに対して仮設住宅の発注が出ており、震災復興銘柄としての位置付けが高い。

12年1月第一四半期期予想(KA.Blog)単位:百万円
売上   343000
営業利益 9600
経常利益 10000
当期純益 6200

第一四半期は震災の影響が出てくるだろうが、本格化は第二四半期辺りからではないか。つまり建材不足、建材価格の高騰が利益面を圧迫してきそうだ。売上面では建設需要の高まり、それに伴う利益率の改善が期待できるものの、結果コストの上昇と相殺されるものと思われる。

受注高も前期は増加率2桁を確保したが、今後高い成長力を維持できるかどうかには疑問符が残る。震災という特需は今期・来期辺りまでは見込めるものの、その後については海外展開の帰結に因ってくるだろう。販売用地は全体的な総量を縮小し、海外比率を高めている。

有利子負債は2120億円で前期から500億円近く減少。有利子負債比率(有利子負債÷自己資本)は28.8%。流動比率(流動資産÷流動負債 ×100)は254%と財務体質は良好。大手プレハブメーカーの中では堅実な経営をしている。

一方現預金は1520億円。フリーキャッシュフローは641億円の黒字。有利子負債も着実に減らしている事、また既に海外投資も十分済ませている事から、ファイナンスリスクは当面なさそうだ。


【震災後のアナリスト評価】
クレディスイス証券 投資判断「アウトパフォーム」 目標株価910円(1年以内)
。災の影響で住宅セクターの企業は、住宅建築の工期の増加、人件費の上昇、資材費の上昇に直面すると指摘。ただし、同社の収益構造では相対的に人件費の上昇インパクトは他社よりも低い。

バークレイズ証券 投資判断「オーバーウェイト」 目標株価950円
同社の阪神大震災後における96年1月期受注は、約20%増加したと指摘。中期的には老朽化した住宅のリフォーム需要や建て替え需要が増加するものと考えられ、戸建て住宅への依存度の高い同社にとってポジティブな影響が予想されると評価。

総じてアナリストの評価は高く、株価は震災後も復興需要を追い風として上値を目指せると捉える向きが多い。


理論株価
買収価値を示すEV(時価総額−現預金+有利子負債)は6015億円。今期予想EBITDA(営業利益+減価償却費)は792億円であり、結果EV/EBITDA倍率は7.6倍となる。同業他社の平均値がおよそ5.2倍と見立てられるが、それらを元に計算した理論株価は520円となり、現状の株価は事業価値分析上は割高と捉えられる。


【株価推移】
07年2月に高値を付けてから、リーマンショックによる世界的な景気低迷を背景に、住宅取得マインドも悪化。業績悪化に伴って前々期に赤字転落見通しが強まると09年3月には高値から約1/3水準まで株価が低迷。

その後は景気回復期待や国策による住宅取得新興策により株価はリバウンドを試す動きに。しかし1000円を超える水準では株価も頭打ち。業績の改善傾向は示すものの、下値700円までのボックス圏から抜け出せずにいる。

人口減少に伴う住宅市場の飽和感が同社の業績に対する成長鈍化の見解に繋がっているものと見られる。同社自身も利益拡大策として海外展開に注力しているが、その展開力に対してまだ投資家の信任が得られていないという意味合いとも受け取れる。

震災後もボックス圏から抜けずに乱高下。復興特需と不動産環境の悪化による思惑の綱引きから方向感が定まらないが、特に異常値が出現していないので需給の乱れは感じられない。


【テクニカル】
震災直後は復興需要期待から買われたものの、その後は景況感の悪化などを背景に緩やかな下落トレンドに。ただし下落トレンドそのものは昨年から続いており、従前からの流れに沿った値動きとも言える。

大型株らしく、25日〜200日の各移動平均線はそれぞれ抵抗線になり易い。足下では75日線を上回れるかどうかというところではあるが、その他の平均線が下方に位置する事から、今回は上抜けてくる公算が高そうだ。

その他の指標を見ても強気色が強い。MACDは好転し、一目均衡表も上値に位置する雲はほとんど快晴気味。突破し易い環境にある。遅行線も実線を上抜けるタイミングに来ており、今週中にも上抜けとなりそう。週足の一目均衡表も雲入りしていることと、遅行線が実線を上回っている事も安定感。

チャート形状も鍋底の形となっており、760円を下値に固めた印象。ただし長期下落トレンドから抜け出せるかどうかは、この先株価上昇のためのカタリストが出てくるかどうか。復興需要の影響が具体的な数字となって見えてくるまでは、上値は重いと見るべきだろう。従って上値は一旦昨年5・6月及び今年1・2月の高値を結んだトレンドライン(3/14の高値はトラッキングエラーと考える)の延長線が位置する850円辺りまでと見るのが妥当。


【需給】
震災後、信用買い残が100万株近く増加し、需給の重石要因となっている。下落トレンドの長期化要因にもなりかねない。ただし日々の出来高に比しては極端に多いわけでも無いため、過度に懸念する必要も無さそうだ。


【同業他社比較】
同社の予想PERは15.9倍。PBRは0.7倍。今期予想営業利益率は4.2%、予想ROEは4.5%となっている。同業他社と比較すると、それぞれどのような位置付けだろうか。


大和ハウス工業(1925)
同社と並ぶ大手プレハブメーカーの双璧。商業施設事業のウェイトが同社に比べて高い。不動産以外にも家庭用畜電池、ロボットなどの分野も開拓中。
予想PERは16.2倍、PBRは0.9倍。今期予想営業利益率は5.1%、予想ROEは5.5%。有利子負債比率は61.4%。EV/EBITDA倍率は6.5倍。
利益率は同社よりも高いが、有利子負債比率などを考えると若干割高な印象。また商業施設事業のウェイトが高い分、先々の景気減速懸念を受け易いとも見られる。


ミサワホーム(1722)
大手プレハブメーカーの一画。東北に強み。
予想PERは7.0倍。なお同社は優先株を発行している関係もあってPBRはマイナス。今期予想営業利益率は2.4%、予想ROEは14.3%。有利子負債比率は310%。EV/EBITDA倍率は2.5倍。
有利子負債が大きく、財務体質が悪い。利益率の水準なども考えると同社の抱える課題は多く、PERは割安ではあるものの、純粋に同社の成長性に対するネガティブな見方を映しているものと思われる。


パナホーム(1924)
パナソニック(6752)グループ。電化に強みを持つ住宅に提案力。
予想PERは23.9倍。PBRは0.7倍。今期予想営業利益率は3.0%、予想ROEは3.1%。有利子負債比率は2.1%。EV/EBITDA倍率は6.6倍。
有利子負債はほとんど無く、住宅会社の中では非常に健全な経営状態。ただし利益率や資本効率はもう少し高める余地がある。


同業他社との比較では、同社株価はやや割安な印象。


【課題】
2015年には頭打ちになると予測される国内住宅業界の中でも、同社はシェアの高さを武器に一定の成長を持続する事は可能だろう。しかしそれでも全体のパイが減る中で成長を続けるにはやはり海外での展開力を拡大していく他に道は無い。ROE目標10%への道のりは険しい。

同社を始めとする大手プレハブメーカーは既に海外展開に着手済みだが、現状では投資額に見合った収益をあげているとは言えない。また海外住宅への進出は各国の文化に応じた対応が必要であり、日本のノウハウがそのまま応用できるとは限らないだろう。

ただ今回の震災、またその後続く余震でもほとんど潰れない日本住宅の建築技術は、海外に大きな驚きを与えると同時に大きな宣伝になっただろう。日本ブランドを住宅の分野でも確立する事で、外需企業と大きく衣替えができそうだ。

なお、株式に関しては現状では一単位買うのに80万近くかかるため、個人投資家には手がけ辛い。ただ会社側も認識済みのため、単元株を100株に変更する施策がそのうち採られるものと思われる。

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。