母の心臓手術話の続きです。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20120312.html
日付が変わって深夜0時。伯母さんは「私たち安心して帰ったと思われてるから呼びに来ないんじゃない?」と言いました。あまりにも遅すぎます。
やがて姉や伯母さんは安心の後の疲れでうつらうつらとしていましたが、私はドンドン不安になってきて、寝ることもできませんでした。待合室の中はシンとしていて、時計の針が30秒毎に動く音だけが響いていました。
遠くで扉が開くような音が聞こえる度に「手術が終わって呼びに来たかな?」と思いました。しかし全然待合室の扉が開く気配はありません。
待ちきれなくなった私が様子を見に外に出た瞬間、たまたま手術室の方に入っていこうとする看護師さんを見かけたので「すみません、説明を受けてから2時間くらい経っても呼び出されないのですが・・・」と尋ねました。
すると「実は集中治療室の方に既に移されたのですが、痛い痛いと言われるので、再度麻酔をかけて眠らせたり、色々処置をしているので、もう少しだけお待ちいただけますか」と言われました。とりあえず事態に何か問題があったわけでもなさそうなので、私は安心してまた待合室に戻りました。
それから30分位経過して、ようやく集中治療室で酸素マスクをしている母に面会することができました。無論母は眠らされているので、応答はありません。それでも呼吸はきちんとしているようで、生きている、ことは確認できました。
ただ、母の身体からは生気が無くなったような感じで、私がよく知っている母とは随分と異なった人が横たわっていました。手術後ですから顔はむくんだ感じになっているのですが、全体的にしわしわで「50代に間違えられる」と言われていたご自慢の外見は、すっかり71歳相応の身体になっていました。
そして医師からは「今40度近い熱が出ているので、ちょっと思わしくない」と言われました。私は「手術したので、熱が出るのは普通なのではないですか?」と聞いたのですが「それとはちょっと違う感じです。ひょっとしたら手術前に風邪気味か何かで、肺炎を併発するかも知れません」と。
とりあえず解熱剤を投与して、明日の朝また様子を見る、とのこと。私は正直肺炎くらいならまだ良いやと思いました。最初私は病院に泊まっていこうかと考えていましたが、いずれにしても目を覚ますのは明日の昼になるだろう、ということで、今日は一旦帰ることにしました。(つづく)