少しずつ更新している沖縄話の続きです。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20130301.html
パイナップルパークから出ると、本日の日程は終了タクシーでホテルへと戻りますホテルは那覇市のJALシティ那覇に名護のパイナップルパークから那覇市のホテルへは高速を使って1時間半くらいの道のり。あとは運転手の安藤さんに全てをお任せして、我々は後部シートでぐったり
母は早々に寝てしまい、私も高速の景色を眺めていると段々と猛烈な睡魔に襲われてきました。普段乗り物に乗ってもあまり寝ない私なのですが、今日はさすがに疲れた・・・
ただ、あまり二人で思いっきり寝てしまうのも悪い感じがするので、私は何とか頑張って起きるよう努力していました
そのうち、どうも安藤さんの背中からは段々と殺気めいたものを感じるようになってきました恐らく道路の混み具合を見て、予定時刻の18時までにホテルに到着できるかどうかが微妙な感じになってきたみたいなのです。おもむろにガムを噛み始め、戦闘モードに切り替えた様子の安藤さん
見るからに運転に荒さが出てきて、高速で車と車の隙間を縫うように蛇行で走り抜けています私は半分寝かかりながらも、ちょっと怖さを感じるようになってきましたおいおい、捕まっても知らんぞそのうちオチオチ寝ていられなくなり、ハッキリと目が覚めてしまいました
朝方安藤さんと交わした会話。「沖縄の道路は単車が多くて、しかも彼らは自分だけ事故らないと思いこんでるかのように、車と車の隙間を蛇行して走っている。危なっかしくて仕方ない。最近ようやく県警も本気で取り締まるようになってきて、昔に比べて随分減ったけど・・・」なるほど、お客さんを安全に運ぶ使命のある人の言葉だなあ、と思っていたのですが・・・
本質的には走り屋的な血が疼いてきたのでしょうかおよそハイヤーとは思えないスピードで猛然と突き進んでいきますやがて那覇市のインターに辿り着くと「○○円になります」と後ろ手でお金を要求されます。高速代はその場で別途お客負担ということなので、私は財布から数千円出して渡すと、そのまま高速代を払い、お釣りをまた後ろ手で無言で渡してきます
で、高速を降りると那覇市は夕方のラッシュ時ということもあって、明らかに道路が渋滞しています安藤さんは車一台分の隙間を見付ける度にウィンカーを挙げてそのスペースに車体をねじ込み、ギリギリの運転を続けています
やがて安藤さんの携帯が鳴ります。恐らく会社かどこかからかかかってきたようなのですが、安藤さんは舌打ちしながらそれを無視。安藤さんを急かします誰?こんな時に電話してくんのやめてー
ようやく目的地までもう少し、というところで、現地の人しか知らないような裏道に入りますそして対向車が来ると恐らくアウトな非常に狭い路地を通り抜けます。通行人と接触しそうな程、ギリギリのラインを攻めていき、私は内心ヒヤヒヤ母は引き続きガッツリ寝ています
そしてようやく目的地に到着その時私は電波時計を見てびっくりマジで18時5秒前に目的地に到着し、その神業ぶりをマジマジと見せつけられました
到着してようやく母も目覚め、荷物を下ろしてもらうと「本日はご利用誠にありがとうございました」と、さも造作もないような感じで深々とお辞儀。我々もお辞儀で返すと安藤さんは颯爽と再度車に乗り込み、携帯電話で折電している様子その姿から一仕事を終えたゴルゴ13のようなプロフェッショナルさを感じられて、思わず「すげー」と嘆息した私でした。隣で母はあくびをしていました。(つづく)