KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

枯れざくら~昔の防衛大学校物語 相談

防衛大学校入校話の続きです
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20200927.html


部屋長は小刻みに震えながら涙を流し鼻をすする私に対して「まあ最初は皆そういうもんだ」「対番も同部屋も迷惑だなんて思ってないよ」「嫌なこともいっぱいあるけど、良いこともあるぞ」などと色々慰めてくれました。

正直、私は自分が情けなくて情けなくて、あまりこの時の会話を覚えていません。何かハッと気付かされるような劇的な言葉をかけられたわけでも無かったように思います。ただ、胸中を吐露できたことで、憑き物が取れたような感じになりました。

また「お前は向いてないよ」とか「辞めたければ辞めたら」というようなバッサリ切り捨てられた言い方をされなかったので、私はまだ何とか気持ちを繋ぎ止めることができました。自分はここに居ていいんだ、と思えましたし、何より誰かに「相談できた」「口に出して言えた」ということが大きかったように思います。

元々自分で選んで来た大学です。出来ることなら辞めたくはありません。確かに入校前の覚悟と、実際に入校してみた後の現実のギャップは大きかったですが、辞めようと思えばいつでも辞められる、辞める前にもう自分にできることはないんだろうか?何とかもう少し続けて、全部出し切ってもうダメならその時に辞めよう、と腹をくくりました。

本当に私にとってここが大きな岐路でした。相談に行く前までは「あとは小隊指導官と親にどう言おうか」ということを考える段階で、部屋長には相談というよりも報告に行くだけのつもりでしたから。

私にとって本当にラッキーだったのは、この中隊でも実力者である人が部屋長だったこと。もしこの人が私の部屋長でなかったら、多分この人に無茶苦茶シバかれていたでしょうね。そしてGW以前にさっさと辞めていたでしょう・・・。

部屋長は私のような出来の悪い部屋っ子ほどかわいく思えたようで、同部屋のC君、D君よりも目を掛けてかわいがってくれた感じは十分伝わってきました。C君に「お前はお坊ちゃんだもんな」とか「部屋長のお気に入りだもんな」とか何かにつけて言われました(嫌味ではなく、冗談っぽい感じで)。(つづく)