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日経平均は水曜反発。前日のNYはTeslaなど決算を発表した企業が売られたことなどで総じて軟調。
それらを受けた日経平均は朝方売りが先行。ただ今回は寄り底の形で買い戻しの動きに。中国株が軟調なスタートになったものの、日本株はしっかりでした。2月の時と同様に前引け前にデンソー(6902)が好調な決算を出し、他のトヨタ(7203)系部品メーカーが軒並み好決算を出したことも安心感に繋がりました。
後場も高値圏を維持し前場の高値を上回りましたが、引けにかけてアメリカのFOMCや祝日を控え
た警戒感などで値を消しました。TOPIXもプラスでしたが、値下がり銘柄数の方が倍以上で大型株指数のみプラスに。売買代金は2.7兆円台と最近の中では膨らみましたが、TOPIXの浮動株比率リバランスもあり引けで0.7兆円程上積みされました。
投資判断は「中立」。水曜のNYはFOMCが現状維持を受けて無難に通過。また就任100日直前でようやくバイデン大統領による初めての施政方針演説が行われ、富裕層を対象にした大幅な増税を財源に、子育て・教育への支援を拡大する予算計画を発表。それらを受けたシカゴ日経平均先物は執筆現在28950円となっています。
4月を振り返ってみると、アメリカは元よりドイツやフランスも過去最高値更新、イギリスも戻り高値更新と強いのに、日本株は4月第一週から上値が重いです。欧米株とは歴然とした差があります。
その差の一つは日本株特有の3月権利落ちがあるでしょう。それを過ぎた処分売りが上値を押さえているのもあります。特に4月第一週の投資主体別売買動向では外国人と個人があれだけ買ったのに上がらないという辺り、GPIFを含めた日本の機関投資家の売り圧力の強さを感じざるを得ません。日銀ETF買いが事実上無くなったことも日本固有の要因です。
ただそれだけで片付けるのはあまりにも説得力がありません。私は日本株もさることながら、中国株が弱い点も日本株の上値の重さと関連づけられると思っています。中国のGDPが発表され、ベース効果(前年がコロナ直撃だったことでハードルが低い)があったにせよ、過去最大の伸び率を記録したにもかかわらず、中国株はほとんど上がっていません。
中国株もさることながらインド、インドネシア、フィリピンも弱く、これらには「アジアで人口の多い国」という共通点があります。日本よりも少ないベトナムを始め、韓国、台湾も株価は上がっているので、全般的にこの「人口上位」というところが弱いのです。
コロナやワクチン接種率が絡んできているのかな・・・とも思いますが、そうすると日本よりも接種率が低い韓国が買われ、一応自国ワクチンの接種率が高い中国が売られている理由にはなりません。確かに韓国、台湾は半導体が強いのでSOX指数の上昇に沿っていると言われればそうかも知れませんが、意外に半導体輸出量が多いマレーシアは下がっています。そもそも日本も半導体関連株の影響力は強い方です。
その半導体分野で日本と中国の結びつきが相変わらず強いというところは確かに連動性があるのかも知れません。何かアジアの人口に比例して株式を組み入れるETFでもあって、そういうものが売られているのかも知れませんし、たまたまなのかも知れません。この辺りは正直ハッキリとした理由がわかりません。
とにかく理解できる事象でのみ考えると、日米首脳会談も終わり、ルネサスエレクトロニクス(6723)の工場も生産再開にこぎつけており、不安材料は少しずつ解消してきています。
売買代金が減っているのは確かに力強さに欠けるものの、これは日米共通の事象。日経VIも低下してきた中では、日本も薄商いの中の高値更新波動が進んでもおかしくはないはずです。一体どんな見落としがあるというのでしょうか。
アノマリーとしては、先般の日本証券新聞での指摘で「ここ10ヶ月間、月初~15日までと20日~月末までは流れが変わる」という話。昨年6月以降19日終値→月末までは2勝8敗ということで、昨年11月、12月のみプラスでした。先月まで平均で338円の下落となっており、しかも1日で400円以上の下落も10回中9回は19日以降に記録しているのだとか。ちなみに逆に400円以上の上昇は22回発生していますが、うち17回は1日~15日の間に発生している模様。
その理由はまず月初に好調なアメリカの指標が出やすいことが挙げられると思います。ISMの数字や雇用統計といったところが、ここ10ヶ月は回復局面にあって前向きに捉えられやすいものが出てきていました。なので前半は株高になりやすいのでしょう。また下旬にはその反動と、月末に株安となるアノマリーがありますが、それを見込んで先回りの売りが出ているという話が出ています。
一方、ビットコインはここまで順調に上昇してきましたけれど、コインベースの上場以降は資金を奪われたような形で軟化しています。取引所の株に取引商品の仮想通貨の資金が取られるというのも何とも皮肉な話ではあるのですが。いずれまたビットコインは高値を取りに行くのでしょうけれど、少なくとも一旦は出尽くし感が広がる形になっていると言えます。
新興市場は「中立」。水曜は両指数共に軟調。マザーズは前日ストップ高で牽引したメドレー(4480)が一転売られて足を引っ張る形。東証1部でも小型株が弱かった流れを受けました。そして水曜引けにはAI inside(4488)が大量の解約(不更新)見込みを発表し、PTSではストップ安に。マザーズ時価総額12位の銘柄ですから、この辺りも明日のマザーズ指数の足を引っ張りそうです。
【ポートフォリオ銘柄】
エネクス・インフラ投資法人(9286)は反発。さりげなく東証インフラファンド指数は最高値を更新しており、日本株の弱さに反して強い動きを見せています。実質5月相場になってもこの動きが続いていることから、もうしばらくこの流れは期待できそうです。
売りポートフォリオのM&ACP(6080)は続落。結局M&A仲介手数料の売り手買い手双方から取ることによる利益相反懸念に関し、中小企業庁から特別な規制は出ず。それでも4月は下落基調となりました。結果的には損切りで終わりそうですが、明日の月末終値で買い戻し終了とします。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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そして次回は4月の成績発表です。市場の弱さよりはマシな結果になったと思うのですが、果たしてどうだったでしょうか。お楽しみに!
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。