いよいよ佳境の防衛大学校話の続きです。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20210504.html
ぶっちゃけ防衛大学校に一般大学のように勉学のみを求めて来る人はまず居ません。防衛学や航空、海洋といったところは確かに専門性があるでしょうけれど、その以外の一般的な分野を学びたいならもっと上質な授業や研究を実施してくれる大学はごまんとあります防衛大学校で知識が身につきました、もう用は無いので辞めます、任官しません・・・という人は居ないでしょう。
また学士資格を取るために防衛大学校に入ろう・・・という人もまず居ません。一般的に学士の利用価値は就職でしょうけれど、例えば昔の防衛大学校のように学士が取得できなかったとして、企業の人事部が履歴書を見て「あぁ、最終学歴防衛大学校ね。でもここは学士が無いから不採用」なんて言う責任者は居ないでしょう。
むしろ防大卒は企業に人気があります。やはり体力があって、リーダー的なポジションも「出来そう」ですからね。確かにそれは有利ですが、その優位性を得るためにあなたなら厳しい防大を選びます?私は本当に一般大学に入っている友人を羨んだ4年間でしたよ。夏休みや冬休みは長いし、好きな時間に外出し好きな時間に寝て好きな時間に起きても誰にも怒られない・・・
つまり最初から任官拒否ありきで入る学生なんて誰一人居ないということです。ただ実際に入ってみて「思っていたのと違った」「他にやりたいことが出来た」ということは、どの組織だってあり得るギャップです。ましてやまだ世間を知らない高校を卒業したばかりの若者に、そこまで将来のビジョンをハッキリ持って、未来を見通せ・・・というのは酷な話です。
またこれは昔の自衛隊が特に不人気だった頃の話ですが、防大受験勧誘に来る「地連」の人も「防衛大に入校しても任官拒否できるよ」などと言って、受験者数を増やしていた時もあります。それで辞められないのなら、未成年に対する誤認勧誘です。
任官拒否に対して怒る人の大部分は結局は学費がタダだったのに、という金銭面での不公平感に対して文句があるのだと思います。単純に金銭の面で言うならば、まず誤解の無いように言っておけば、家族も本人も税金は負担しています。そして民間で稼いで納税し、それをもって実質的に返済する方がよっぽどマシです。自分の得意な分野で国に貢献する方法もあるはずです。
それでも尚自衛隊にしがみついて全うせよ、という人は、少なくとも投資家には向いていませんね。つまり「損切りできない人」だからです。サンクコストに縛られて、将来の利益獲得機会の逸失や、更なる損失拡大を招くだけ。やる気の無くなった自衛官に税金を投入され続けることを受けいれることが合理的・現実的とは思えません。
(※この件に関しては誰かを説得しようとする意図は無いので議論する気はありません。所詮感情の話ですからわかり合える可能性は極めて低く、時間の無駄です。ブログは「俺様メディア」なので、好きなことを書かせてもらっています。意見のある人は自身のブログなりSNSなりでご自由に書いてください。というわけでつづく)