KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

日本だけ弱い状況続く

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日経平均は金曜反発。前日のNYは決算を受けたTeslaやMicrosoftなどの大型株が買われS&Pは7連騰となり最高値更新。一方でIBMが決算で大きく売られたことでダウは小反落となりました。半導体株指数のSOX指数は1%超の反発。アメリカの暖冬が予想されWTI原油先物は82.6ドルに反落。長期金利は1.7%まで上昇。一方、円高が進んでドル円は114円を割れました。

それらを受けた日経平均は朝方から売りが先行。アメリカ株が最高値を付ける中で前日日本だけが独歩安した流れが止まらず28500円を目指す動きになりました。ただ売り一巡後は買い戻しが出る流れに。スルスルと値を戻しました。懸念の中国恒大がドル建ての利払いを実施し、デフォルト回避と伝わると一段高になりましたが、中国株が始まる10時半がピークに。

後場は多少買い戻しが入って始まったものの、前場高値を上抜けられずに次第に利食い売りに押される形。週末の参院選に対する警戒感もあって前日同様に13時から売りが強まりました。最後は28800円を維持するのがやっとで、TOPIXも辛うじてプラス圏をキープ。売買代金は2.4兆円台とここ最近では低調。


投資判断は「やや買い」。金曜のNYはダウが最高値更新となったものの、Intelやスナップなどのハイテク系が決算を受けて売られたことでNASDAQS&Pは下落。半導体株指数のSOX指数は1%超の下落。長期金利は1.64%に低下。ドルが売られドル円は113円前半まで下落。VIX指数は15.4ポイントに上昇。WTI原油先物は84ドルに値を戻す動き。それらを受けた日経平均先物は28690円となっています。

チャートを見ると結果的にS&Pは9月第二営業日を高値、10月第二営業日を安値に戻るリズムでした。9月弱かったとはいえ高値からの下落率は5%程度。最高値からこれだけしか下がっていないのだから、長期的には上昇トレンドが維持されていたという形です。

気にされている原油アメリカのシェール掘削も環境を理由に、開発が大きく進みそうにありませんから供給抑制の動きは続きそうです。特に最近はカリフォルニア沖で原油流出事故が発生し、また海洋汚染。ドル高にも関わらず原油が高いのは相当に買い需要が高いとみられ、本質的な上昇トレンドは変わらないとは思います。

既にロシアと欧州を繋ぐ天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」は9月に完工しており、本来年末から稼働開始ということでしたが、それをプーチン大統領が早めると言ったことが天然ガス価格の沈静化に繋がりました。ただその接続先であるドイツは、先日の選挙で政権交代。連立の結果如何では環境問題を重視し躍進した「緑の党」の影響で、結局稼働にNOを突きつける可能性もあります。色々と政治的にややこしいところです。

中国やロシアの思惑なんてトップの一声でいくらでも変わってしまうリスクがあります。そもそも冬場を控えて需要が高まるのはこれから。中国はともかくロシアが何故西側諸国の経済にトドメを刺しにいかないのか不思議ではありますが(単純に恩と経済的な利益を得ようとしているだけでしょうが)。

余談ですが、ノーベル平和賞の受賞者は今年は2人で、うち一人はロシアのドミトリー・ムラートフ氏になりました。彼はプーチン政権に批判的な新聞の編集長ということですが、これはヨーロッパ勢による当てつけであるとプーチン大統領は受け止めるでしょうね。実際、ノーベル平和賞は全般的に政治色が強いわけですが、もしプーチン大統領がヘソを曲げて「天然ガスの輸出止ーめた」と言い出したらどうするのでしょうか。まあ政治と経済は別でしょうけれど。

しかしここでの物価上昇は深刻です。何故ならアメリカで最も消費の多いサンクスギビングデー(11/25)からクリスマスまでの一ヶ月間に関わってくるからです。この年末商戦だけでアメリカ人は年間の1/3の買物をすると言われていますが、個人消費GDPの2/3を占める超重要な項目。折角リベンジ消費意欲に沸いているところに、原油高やサプライチェーンの混乱による物価高が冷や水を浴びせかねません。

日本株に関しては足元の円安も背景にドル建て日経平均は6日に年初来安値に肉迫。もし割り込むと20年11月以来の低水準に、つまり大統領選挙でバイデン政権誕生が決定した一年前まで遡ることになるのですが、当時は民主党政権による巨額インフラ投資が景気刺激策として期待された頃合いです。
https://nikkei225jp.com/data/dollar.php

首相の所信表明演説で外国人の好きなワードである「改革」が一言も出ず、「分配」が12回も出て脱アベノミクスを前面に出されると、すっかり民主党時代への巻き戻しか「共同富裕」思想に染まった感じになり、そりゃ資金は逃げていくという感じはあります。

どれくらいの速度でどう進むかはわかりませんが、金融所得増税の話も勿論逆風です。一応「当面は金融所得増税に触るということは考えていない」と火消しに走りましたが、まあ選挙前ですから当然出る方便。撤回したわけではなく先延ばしに過ぎませんから、別に増税されるわけでもない外国人投資家すら戻ってくる可能性も低そうです。来年の参院選で無事自公過半数取れたら着手というシナリオでしょう。

日本郵政G(6178)の追加売出の発表。この環境下でやろうという辺りセンスの無さを感じますが、特に今回主幹事から野村證券が排除されているということで、かなり証券会社は引き受けに苦戦するのではないかとみられます。ともあれ10億株超の売出で資金吸収額が9500億円ということですから(対して自社株買い1000億円あり)、取得のための換金売りも市場の重石になってくる形です。


新興市場も「やや買い」。金曜は高安マチマチ。JASDAQの方は半導体関連の銘柄がしっかりすることで値を保ちましたが、マザーズは最後力尽きてマイナス圏に沈みました。円安メリット株も少ないことで、買いが入らない形。チャート的には各移動平均線が集中するところをまとめて下抜いてしまったことで、戻り待ちの売りが今後気にされるところです。


ポートフォリオ銘柄】

MTG(7806)は反発。子会社で非接触型デバイスを製造するEVERINGが第三者割当増資で資金調達をする方針と伝わりました。まあ具体的に規模やどこを割当先にするかなどの話が全然出ていないですし、以前Bloombergのインタビュー記事で紹介されていた通りの内容なのですが、新規事業の進展に対する期待感が高まった形ではあります。コロナ禍が続く中では注目のデバイスではあります。


アニコムHD(8715)は続落。引き続きアメリカの長期金利上昇を受けて保険株が全体的にしっかりではありますが、同社は弱く。チャート的には10/15の急伸で空けた窓を埋めながらも、75日線に辛うじて下支えられている形。踏ん張りどころです。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。


なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。