KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

円安を手がかりに続伸!

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日経平均は本日続伸。前日のNYは先週末の好調過ぎる経済指標を受けてタカ派懸念が再燃し、3指数揃って軟調長期金利が3.64%に上昇しNASDAQが1%の下落に。中小型株指数のラッセル2000は1.4%の下落。半導体関連株指数のSOX指数は1.7%の下落。VIX指数は19.4ポイントに上昇。WTI原油先物は74ドル台を回復。

それらを受けた日経平均は朝方から買いが先行。ドル円が昨晩133円に接近し、円安圧力が下支えしました。ただ昨日高値を意識して上値が重く。売買代金は10時半時点で1兆円台とそこそこ。REIT指数は反落。


投資判断は「中立」。IMFの世界経済見通しが出て前回10月見通しから世界全体では0.2%上方修正。アメリカは0.4%、日本も0.2%とそれぞれ上方修正されました。なお先進国では日本が一番成長するとされ、1.8%の経済成長が見込まれています。株式市場にはその効果が出たようには思えませんが、とりあえず売り材料になるようなものが出なかっただけ由としましょう。

アメリカでVIX指数が落ち着いており、それは株価の安心感に繋がっていますが、逆説的に「下がったら上がるしかない」というのが怖いところ。実際、昨年は12/2に19.1ポイントを付けると、そこからS&Pは一ヶ月間株価が下落。その前は8/16前後に20ポイント割れが続いていたのですが、そこから株価は2ヶ月程下がり続けました。今回も嫌な予感はします。
https://jp.tradingview.com/symbols/CBOE-VIX/

先週の話題としては佐川急便の値上げがありました。それが他社にも値上げ連鎖が波及するという思惑から運送業が揃って買われましたが、これでまた小売業のコスト増に繋がりますから、やはりインフレ要因になってくると見られます。電気代に続き輸送費と、産業のベースになる部分の値上げは回避が難しく、各社のコストアップは避けられません。

とりあえずそれらが上場企業から個人まで日本企業全体の収益を悪化させる一因になり、目先はそれが世の中の景気悪化懸念に繋がりそうですが、個人的には一巡後の株高に繋がるような印象は持っています。基本的にインフレは株高要因であるというのが大前提であること、また上場企業という大企業にまた優位性が出てくるので、小さなゾンビ企業的なところが倒れ、大きなところは人材が集めやすくなり・・・と色々理屈をこねることは可能です。

日本企業にこれまでできなかったのが「値上げ」。それが今免罪符を得て色々な企業が値上げに動けています。その辺りが外国人投資家などの日本企業見直しにも繋がりそうです。一度値上げしたものはなかなか値が下がらないでしょう。実際、体力の無い企業が白旗を揚げてゾンビ企業が無くなれば残存者メリットで価格競争力を保ちやすくあります。

いずれにせよ、それは長い目で見た場合の話であって、明日明後日にどうこう言う問題ではありません。そう市場全体が割り切るには半年くらいかかってしまうかも知れませんが、将来的に株価のプラス要因には繋がっていきそうです。

アクティビストも虎視眈々と割安株を狙っています。NISA拡充の話もあり、本質的に個人投資家にチャンスを与えてくれる施策です。低PBRの小さな銘柄は外国人投資家や機関投資家はあまり相手にできません。その時価総額が上がってくる前に仕込んでおくことができるのが個人投資家。しかもNISAなどでしばらく放置できるのであれば、少しだけ買っておいて配当や優待を得ながらあとジッと待つという作戦もとりやすいです。

日銀が買ってくれないので、次は個人に株を引き受けてもらおうという意図もあるのでしょうけれど、どちらかといえばこれまで日銀があまり買わなかった小型株の方を個人で引き受けてくれというようなニュアンスだろうと思います。

実際、水戸証券(8622)が配当水準を底上げして大きく買われましたし、岩崎電気(6924)もPBR1倍を意識したMBO。今決算シーズンも様々なTOBMBOの話が出てきます。こういう話が今後3年間ドンドン出てくると見られます(ただしイオン北海道(7512)のように逆に売られるバターンもありますが)。個人的にはこの辺りが特にスタンダード市場の優位性に繋がっていくと見ています。

しかし外国人投資家などが嫌いそうなのは、日本の内需の弱さです。賃金が上がらないので、物価高にそのまま負けてしまう。しかも賃金が多少上がったところで、社会保険料増税可処分所得が上がらないのは目に見えてしまいます。特に日本は電力料金の高騰が、国内製品や販売の原価高に繋がり→今後更に様々な製品の値上げ圧力に繋がっていくと見られ、今の政権の最重要課題になってくると見られます。

コロナの5類移行により医療費負担は幾分抑えられるかも知れませんが、それでも増税は不可避。更に金利上昇で住宅ローン金利が上昇すれば、働く世代の可処分所得は更に減少。人口も減少していく中で課題だらけの日本には、なかなか投資し辛いというのが実情でしょう。ただこれらの現象をそれぞれ追い風とできる業態も当然あるわけで、そういった銘柄を選んでいくことが長期的な視点では重要になってくるのは言うまでもありません。


新興市場も「やや売り」。本日の東証グロース市場指数は反発。グロース市場に関しては、低PBR改革や上場基準適合などの改革圧力が働き辛いのは難点で、昨日は軟化しました。日本の方は(非常に緩慢ながら)金利上昇局面という点も逆風です。ただアメリカでグロース市場が見直されていますし、昨年あれだけ売り込まれていたので、大きくグロースが割負けるとも思っていません。


ポートフォリオ銘柄】

ブロードメディア(4347)は続伸。決算を受けた昨日初動は売りでのスタートでしたが、その後グイグイ買い戻されて大陽線に。実に今年の足をほぼ全て包み込む強烈な逆襲線になりました。こうなってくると、一般的に出来高を伴った大陽線は大相場の入り口とされるので、ここからの上昇トレンドスタートに期待できそうです。


トヨタ(7203)は反落。アメリカの好調及び金利上昇で円安に振れ、外需産業には改めてプラスメリット。ただ昨日は75日線に押し戻されて上値が重くなっています。デンソー(6902)こそ決算後は買われる動きになっていますが、その他の自動車部品会社は総じて決算後も売られる動きが目立っており、この辺り警戒感が先行しています。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。


なお、上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。