KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

小さな古時計 完結編

前回の近所のおじいさんの話の続きです。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20150906.html


私の中で生じた心配ごとは娘さんのこと。あんなにお父さんのことが大好きだったのに、このことを知ったらどう思うのだろう?と。正直、知的障害を患っているのであれば、このままずっと永遠に黙っておいた方が良いんじゃないかと思いました。

が、嫁に話すと「それはやっぱり伝えた方が良い」と。確かにそれは私が判断することではなくて、娘さんやその後見人が判断することなんだろうなぁと。ただ一つ問題があって、娘さんは一体どこの施設に入っているのかがわからないということ。おじいさんが教えてくれなかったので、一体どこの施設におられるのかがわかりません。でも、そこはちょっと八方手を尽くして何とか調べてみようと思いました。

・・・結論を言うと、結局既におじいさんが入っていた施設の方が娘さんには知らせたそうです。入院には家族の了承が必要なので。まったく取り越し苦労でした

ただ実際に娘さんがお父さんと再会したのかどうかはわかりません。娘さんの方の施設の判断で、後見人にだけは伝えて本人は知らないのかも知れません。が、ともあれ、後の判断は娘さんの状態をよく知っている人に任せることにして、私は肩の荷が下りた感じがしました。

これ以上おじいさんのお見舞いに行くつもりはありません。もう意識が無いですし、正直段々痩せていって死を待つおじいさんにこれ以上感情移入してしまうと、私の方が陰鬱として参ってしまうので。ただ自分で何となく冷たいなぁと思う後ろめたさがあるので、今回は懺悔にも似たような形でブログに色々書いてみました。私がもう少し強い人間ならば良かったですけどね。自分の両親も老親ですから、正直手一杯です。

そんなわけで恐らくおじいさんの家にはもう誰も帰ってくることはないのでしょう。障子は古くなってあちこち破れが目立ち、雑草が覆いしげる感じになってきています。私が冬に雪かきをすることも無さそうです。

以前おじいさんが元気な時に聞いた話では「元々金沢の兼六園に似たこの公園が見える景色が好き、と奥さんが言ったので、この場所に小さな地面を買った。でも奥さんも亡くなり、足腰が弱ってくると住み辛くて大変だ」と。そんなおじいさんのご家族の色々な思い出や苦労が詰まった家の前を通る度に、ちょっとまた切ない感じになります。