KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

ドル円は38年ぶりの円安に!

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前日のNYは3指数揃って堅調。売買高は連日低調。今期見通しを受けて運輸大手フェデックスが急伸し、ダウ輸送株指数は1ヶ月ぶりの高値に。またTemuに対抗して低価格品の中国直送のサービスを計画と伝わったAmazonが3.9%高となり最高値を更新。WTI原油先物は80ドル半ばで横ばい。引け後に決算を発表したマイクロンは期待値を下回り時間外で急落。


投資判断は「売り」。ドル円は160円を突破し38年ぶりの円安水準に。確かに本質的にはなかなか金融引き締めに向かわない(向かえない)日銀の姿勢があるとみられます。アメリカが日本を為替監視国に再指定されたということも、円売りの口実にはなっています。

ただ操作国認定はされず「日本は為替運営の点では透明性がある」とある種介入のお墨付きを貰っている状況とも言えます。本来、この辺りにもう少しスポットライトが当たっても良さそうなものですが「材料を良いように解釈し動きたい方向に動く」という市場の特性がまた発揮されている感じです。

商品市況は先週原油の上昇が目立ちました。この辺りはインフレ圧力に繋がる一方、オイルマネー経由の資金流入が多い日本株には好材料なのかも知れません。穀物は下落基調が続いています。

なお、ビットコインに関してはここ2週間下落基調。元来政局不安などがあったらビットコインに資金が流れやすい性質がありましたが、今回は先に半減期などで盛り上がった分、ネタが無くなってトーンダウンしているような感じです。

今週のスケジュールとして本日は株主総会の集中日。29.7%が本日実施ということで、なかなか分散されませんね。また6月決算銘柄の権利落ち。引けではTOPIXの浮動株比率変更に伴うリバランス。今回は小規模なものです。

アメリカでは1-3月期GDP確定値。速報値年率+1.3%→+1.5%への上方修正が見込まれています。その他、中古住宅販売件数なども。そしてトランプ氏とバイデン大統領のテレビ討論会。一部では泥仕合が想定(期待?)されています・・・。

28日(金)は月末。週末でもあり、また年の前半が終了します。またアメリカではPCEデフレーター。あと30日(日)には中国で国家統計局のPMI、そしてフランス下院の第一回投票となります。市場は野党の躍進自体は既に織り込んでいるはずですが。

足元ではまた円安が止まらず、この辺りを日本株の不安材料にしてくる向きはありそうです。何よりフランスの選挙を控え、また本国よりも影響を受ける日本株らしさが炸裂しそうです。

ドル円の動きに関しては、6月末という日柄的なものも円安に勢いを付かせていると思います。アメリカ国債は足元で価格が上昇(=金利低下)していましたから、期末に向けたリバランスがあります。つまりアメリカの長期金利は上昇しやすいです。ただフランスの政局不安→安全資産のドル買いの流れもあり、この辺りは強弱感の対立がありそうです。

3、6、9、12月といった節目の月末は、ファンドなどの締め日に当たりやすいタイミングです。その時点でNVIDIAのポジションが無かったり、円売りポジションが無かったりしたらファンドマネージャーは説明責任が生じます。勿論、その後相場が逆方向にいけば賞賛されますが、更にトレンドが続こうものならば、ファンドマネージャーはクビです。そういう期末要因やドレッシング買いなどが出やすい時期でもあります。

日本株の需給的にも強弱感の対立が見られそうです。6月最終週ということで自社株買いの自粛期間に入る一方、株主総会集中週でもあるので配当金支払いがあります。

その再投資が期待される・・・わけですが、3月配当落ちの時も配当金の再投資というワードが下支えになっていて、二回もそれが通用する程甘くは無い・・・ものの、まあ毎年6月下旬はしっかりしているのも事実です。直近2年はラスト5営業日で上昇しています。ただ長い目で見ると、そこまで勝率は高くありません。

また来週は来週で毎年恒例のETF分配金捻出売りが警戒されそうです。7/8と7/10で合計1兆円以上の売りが予測されていて、規模の大きさからも7月に入った途端にその準備に入るとみられます。

とりあえず今のところ、結局4/19に空売り比率が45%を超えたところをボトムにした切り上げのように、6/17の空売り比率45%超えを起点にした切り上げ相場の流れになっています。チャート的には75日線も無事再突破し、MACDが好転。一目均衡表も三役好転の形になりました。日経平均終値ベースで4月以来の高値に。


新興市場は「中立」。昨日のグロース指数は続伸。投資主体別売買動向では外国人投資家が今年3回目の買い越しに転じてきたこともあり、風向きが変わってきました。東証が発表したTOPIX改革の話も、大型株中心に買い材料になります。

また今の市場再編になる前のマザーズ指数は6月末の勝率が高いアノマリーがありました。残念ながらグロース市場になってからは1勝1敗なので何とも言えませんけれど、ここまで弱かったことでドレッシング買いが効きやすいとも見られています。


ポートフォリオ銘柄】

アニコムHD(8715)は昨日続伸。順調に年初来高値を連日更新しています。月足ベースで見るとまだ三角持ち合いから脱しておらず、700円を突破するまでは油断が出来ませんが、TOPIXがバブル後二番目の高値を付けている中で株価が未だこの位置に甘んじているのは解せませんね。


SBIインシュアランスG(7326)も昨日続伸。無事75日線を突破してきました。MACDパラボリックも好転しており、一皮むけた感じ。あとは売出価格1058円の突破に期待します。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。


なお、上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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そして次回は6月の成績発表です。お楽しみに!

株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。

ヒラメヒラヒラ

先の土曜は富山県栽培漁業センターに娘と行ってきました魚の栽培って言葉は聞いた事が無かったのですが、要は卵から稚魚を孵化させて、ある程度大きくなって他の魚介の餌にされずに済むレベルまで育ててから海洋に放ち、半養殖しようというもの。そこが体験施設も併設して無料で一般公開されています。
https://www.pref.toyama.jp/1691/kensei/kenseiunei/kensei/soshiki/16/1691.html

昨年オープンしたそうですが、私は知りませんでした。最近地元のテレビや、娘が学校から貰ってくるチラシに出ていて、娘が「行きたい」というので二人で行ってみました場所は町から離れた沿岸部にあるのですが、そこそこ親子連れが来て賑わっていました。

館は二つあって、一つは水槽や映像で施設の概要を紹介する一般的なもの。水槽には育てられているヒラメや車エビ、アワビ、クロダイが展示されていましたヒラメは個人的に刺身も好きですし、特徴的なので好きですね。

そこで先着(といっても多分皆貰えそうですが)でガチャガチャ用のメダルを貰えますそれは餌のガチャガチャで次の館で餌やり体験ができるのです。我々はヒラメ用の餌をゲットしました。

水槽にはたくさんのヒラメが底にベターッと這っていました私はこんなので餌をやってもなかなか食べに来なくてつまらないんじゃないか・・・と思って固形状の餌を投げ入れると、餌が着水した途端にヒラメがものすごい勢いで飛び上がってきて、水面からバチャバチャとすごい水しぶきが上がり、飛沫がかかりました。えぇヒラメってこんなにアグレッシブな魚だったのビックリ

他にも魚を触ってふれあうこともでき(用意してある軍手を着用。無論、魚側は触れて欲しくないでしょうけれど)、子連れには非常に良い施設になっていました。結構お勧めですね。私はヒラメ飼いたいです

というわけで夜はヒラメの刺身にしよう・・・と思ってスーパーに行ったら無かったので、中トロにしました。そしたら梅雨の時期的なものもあったのか当たってしまい、私は翌日お腹が痛くなって発熱し、娘は蕁麻疹が出ました行かなかった嫁は無事だったので、栽培漁業センターの魚の呪いだったのかも知れません(いや、良い施設ですよ。お勧め)。

NVIDIAが大幅続落

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前日のNYは高安マチマチ。先週後半からの半導体株売りの流れを受けてNVIDIAが6.7%と大きく下落し、半導体株指数のSOX指数は3.0%の下落。一方、これまでの流れ同様に、エネルギー株などバリュー株が買われました。売買高はやや薄め。中小型株指数のラッセル2000は0.4%の上昇で6/13以来の高値。WTI原油先物は81ドル台後半に上昇。


投資判断は「売り」。まずは毎度の先週の世界株の状況から。


台湾 3.3%
フランス 1.7%
NYダウ 1.5%
ドイツ 1.0%
ラッセル2000 0.7%
S&P、香港 0.6%
NASDAQ東証グロース 横ばい
日経平均 △0.5%
TOPIX △0.8%
SOX △1.1%

SOX指数は木曜から急失速し、これらの指数の中では最下位。前週のトップからの下落で、反動が出たと見るのが自然です。逆に政局混乱で売られたフランスが反動高。アメリカ株はここまで弱かったダウが復調し、他方で特にS&PNASDAQが前半連日の最高値更新波動と強い動きでした。台湾は金曜のSOX安の影響を含んでいませんが、それでもしっかりしていたというところです。一方、日本株は相対的に弱く、特にTOPIXは2週連続安となっています。

イギリス中銀は予想通り政策金利据え置き。こちらは来月選挙を控える中で動き辛いとされていました。一方、スイスは利下げを敢行。

一応、火だねになっていたフランス株に関してはひとまず落ち着きを見せました。フランスのルペン党首は「過半数獲得しなければ首相就任しない」と発言したり選挙後のマクロン大統領への協力に言及した他、公約にもユーロからの離脱は掲げられていません。極右から極が取れたくらいのマイルドさになってきたことで支持率が更に上昇した模様です。

全般的に日和ってきている感じがします。将来の大統領を見据えてより強固な支持獲得を狙っているのか、外野からガヤガヤ言うことだけが得意な野党根性なのか。ともあれ、この辺りはフランスの政局混乱沈静化に繋がりそうですが、どちらにしろ選挙の結果で議会と大統領の勢力バランスが崩れれば、政治停滞に繋がり良い話ではありません。

またフランスだけでなくイギリスも野党優位の選挙を控えており、選挙が終わるまで火だねはくすぶり続けます。そもそもフランス株の戻りも鈍く、拡がったフランスとドイツの長期金利の差も縮んでいません。

アメリカの長期金利は前週急落したこともあり、ひとまず落ち着きを見せたところ。こちらもほとんど上がらないところに、特にハイテク株は居心地の良さを感じた模様。連日の最高値更新はNVIDIAを先頭にしたマグニフィセント7の上昇が特に大きかったですが、週末の各種リバランスに向けて祝日明けには流れが変わったように映ります。

なお、アメリカは先週末メジャーSQに該当するクアドルプル・ウィッチングデーでしたが、同時に6月というアメリカでは上半期の区切りの重要月でもあります。というわけで、盛んな個別株オプションの清算やFTSEのリバランスの他、各ファンドやETFのリバランスも同時に発生したのだそうです。具体的には前週金曜の時価総額を基準にして、ウエイトを修正するのだとか。

例えば先週まではNVIDIAは毎日のように買われて連日最高値更新となっていました。そして時価総額が1位になりました。先々週金曜の段階では1位でこそなかったものの、3位くらいのポジションに居ました。

ただ前回の基準である3月の段階では今より時価総額は4割も小さかったので、ウエイトが一気に倍近く引き上げられることになります。その先回り買いが今週のNVIDIAの強さに繋がった一因でもあるようです。というわけで、先週後半から今までのような一極集中型でNVIDIAが買われるような展開は落ち着いたようです。

為替に関しては足元でまたドル円が160円に接近。一向に円売り圧力が止みません。オルカンで毎月毎月日本からアメリカに資金が送金されていることは確かに一因ではありますが、根っこにはアジア通貨安があります。通貨安で苦しんでいるのは日本だけでなく、中国や韓国、台湾ドルも3月以降ずっと通貨安。対ユーロでも強くドルインデックスは高止まり。アメリカが強過ぎるのです。
https://jp.tradingview.com/symbols/TVC-DXY/


新興市場は「中立」。昨日のグロース指数は続伸。特に直近IPO銘柄が盛り上がっていました。中でも4月辺り以降にIPOしたカリウス(153A)以降がそれぞれ大幅高。これは四半期末の接近に向けたリバランスやドレッシング買い、また先週末の新しい資本主義実現会議において、スタートアップ支援の話がまた出て来たことが刺激材料になった可能性はあります。まあ、目新しい話でもないので、あくまで後付けっぽい感じはありますけれど・・・。


ポートフォリオ銘柄】

アニコムHD(8715)は昨日反発。SONY損保とペット保険の共同開発と伝わり好感されました。昨年9月以来の高値となり、上放れトレンドが継続。足元でFPパートナー(7388)が大きく売られたことも、保険株内での資金が入ってきているような印象です。MACDが本日にも好転してくる流れである他、来月には200日線も上昇に転じてくる日柄となっており、流れが明らかに変わっています。


SBIインシュアランスG(7326)は昨日続伸。ただ非常に狭いレンジでの小動きが続いています。本日の日経1面で「損保各社が保険料算出根拠の料率を5.7%上げる。3年連続。」と伝わっています。値上げ自体は既出の話ではありますが、中古も含めた車両価格の上昇が値上げに繋がっている形。そろそろ上値をブレイクしても良さそうですが。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。


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人間標本にやられる 後編

湊かなえ先生「人間標本」の読後感の続きです。

読み終えると、前半部分の猟奇的殺人の気持ち悪さの大部分が不思議と昇華される終わり方も絶妙。ラスト30ページで何度息が詰まり、ため息をついたかわかりませんいやー、本当にすごい才能だと思います

ネタバレを恐れてネット検索はしなかったのですが、読み終わった後に見ると、皆概ね高評価でした勿論、人の感じ方は千差万別なので低評価の人も居るのですが、低評価のうち一部の人は最後までちゃんと読んでないのかも知れませんね。是非最後まで読み切って欲しいです。勿体無い。

しかし色々と彼女の作品は映像化されていますが、今回はさすがに無理でしょうね犠牲者が全員美少年という設定なので、映像化した時のキャストは良いのかも知れませんが・・・

そういう意味で出版社サイドは残念かも知れませんが、だからこそ是非買って読んでみることをお勧めしますこの内容で2000円でおつりが来るなんて安過ぎると思っています。ただ前半の気色悪さはどうしてもあるので、万人向けではないのが残念ですけれど(完)

需給イベント通過でNVIDIA続落

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金曜の日経平均は反落。前日のNYは高安マチマチ。朝方高くザラ場中の最高値更新となったNASDAQS&Pは反落。S&Pは複数の証券会社が年末目標値とする5500ポイントを突破する場面がありました。マスク氏からAI向けサーバーを受注したと伝わったスーパー・マイクロやNVIDIAが場中に反転し、半導体株指数のSOX指数は2.7%の下落。一方、バリュー株が買われました。

それらを受けた日経平均は朝方から売りが先行。アメリ財務省が日本を再び為替監視国としたことなどもありドル円が159円に接近。神田財務官の「過度な変動があれば適切に対応」との口先介入も効果なく、159円を突破しました。ただその後は上値が重く。為替に歩調を合わせて株も売られ、マイ転する動きになりました。

その後、ここまで強かったソフトバンクG(9984)の株主総会が始まり、孫社長が自社株買いやMBOに否定的な発言を行ったことで同社株が売られ、替わってファーストリテイリング(9983)が買われリバランス。

後場は一段と売られましたが、引けのFTSEリバランスに向けて下げ渋り、結局は後場寄り水準で引けました。売買代金は5.3兆円で、引けのリバランスで2兆円以上出来ました。REIT指数は続落。


投資判断は「売り」。金曜のNYはクアドルプル・ウィッチングデーの商い大活況の中で高安マチマチ。NVIDIAがFTSEのリバランスなども含めて連日の下落となり、SOX指数は1.3%の下落。長期金利は4.26%で横ばいでしたが、ドル円は160円に接近。WTI原油先物は80ドル台半ばに下落。それらを受けた日経平均先物は38490円となっており、週明けの日本株軟調なスタートが予想されます。

話題としては「TOPIXの算出方法を将来的に見直す」という話。現在はプライム市場と、旧東証1部銘柄の一部で構成されているTOPIXですが、今後は浮動株の時価総額などを基準に、スタンダードやグロース市場も含め銘柄を年に一回入れ替え、1200銘柄程度に絞って算出しようというもの。まだ案の段階ですが、こういうケースは大体これで決まりです。
https://www.jpx.co.jp/news/6030/mklp770000008t79-att/j_data1.pdf

これがまた東証の市場改革として、各社に株高を促す一因になりそうで、市場全体にとってはポジティブな話ではあります。ただ現実的にはそんなに大きなインパクトにはならないでしょう。実際、22年に今の市場区分への変更と同時に、除外銘柄の段階的なウエイト低減が進んでいますが、除外される銘柄も含めて特に影響はありません。所詮除外されるような銘柄は、元々TOPIXの寄与度もウエイトも低いので。

今回は現状2,146銘柄→1,200銘柄と半分に絞るので、確かにそれよりはインパクトは大きいですが、最初の入れ替え実施は26年10月からで、段階的に進めていき、完了するのは28年10月とまだまだ先の話。その間の各企業の方針(還元強化or諦める)を見極めていく必要はありそうです。恐らくは除外される小型株より、採用されるスタンダードやグロースの大型株に反応のある話になりそうです。

先週末時点の裁定買い残は買い残2兆円に対して売り残0.4兆円の差し引き1.6兆円の買い長。前週に比べ5,079億円減りました。メジャーSQ週ということで結構減った形。

6月第2週の投資主体別売買動向では外国人投資家は現物を2494億円の売り越し。一方、先物を2939億円の買い越し。差し引きでは買い越しとなりました。一方で信託銀行(年金)は1562億円の買い越しに転じてきました。個人も事業法人も買い越しですし、信託銀行以外の金融法人や投信などが売り越したメジャーSQ週でした。
https://www.traders.co.jp/margin_derivatives/investor_trends#google_vignette

なお、グロース市場に関しては外国人投資家が37億円の買い越し。何と遂に買い越しに転じてきました。先週は既にカバーが上がっていたので、この辺りを買っていたのでしょうか。


新興市場は「中立」。金曜のグロース指数は続伸。朝方はしっかり買われて830ポイントを回復する場面がありましたが、10時以降失速して寄り値水準まで押し戻されてそのまま安値引け。折角外国人投資家が買い越しに転じてきましたが、まだまだのようです。年後半相場に期待でしょうか。


ポートフォリオ銘柄】

日本マクドナルドHD(2702)は反落。上述のTOPIXの算出方法見直しに伴う採用期待感から前日は大幅高する場面がありましたが、さすがに気が早すぎて持ちこたえられず。5日線に上値を抑えられた展開が続いています。生半可な反発が上値にしこりを残してしまったような形。ところで空売り残はやたら増えていますが、優待権利取りは1年の長期保有が必須なことは周知されているのでしょうか?


SBIインシュアランスG(7326)は続伸。ただ非常に狭いレンジでの小動きが続いています。上値は売出価格1058円と75日線に抑えられた形で下落する一方、下値は1000円が堅く。中古車価格も上がっており自動車保険料も上がってきているので、年後半相場からはそろそろ上放れといきたいところですが。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。


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人間標本にやられる 中編

湊かなえ先生「人間標本」の読後感の続きです。

「人間標本」は中盤で一回どんでん返しがあるのですが、巧妙なのは読んでいる途中で「あれ?これってもしかして・・・」と読者にうっすら気付かせるように仕掛ける書き方です。これがまず素晴らしい私も昔趣味で短編小説を書いていたことがあるので、この読者を誘導する書き方の難しさ、組み立て方はひたすら感心します

そのトラップに心地よく引っかかりながら、読むスピードが徐々に加速していきます早く読みたいので、娘の習い事のある日が早く来ないかなと思うようになり、ついにはそれを待っていられなくなります

そして話も後半部分が進み「はぁー、そういうことか。さすが湊かなえ」とその段階で既に十分感嘆しているのですが、最終章のラスト30ページで4回ほどどんでん返しのラッシュが続き、とにかく凄まじい壮絶な伏線回収で読者を翻弄していきます。オセロでギリギリ負けか・・・と思っていたら、最後の4手で全部黒にひっくり返されたくらいの激しいショックを受けました

またテーマ的に色々と蝶を絡めてくるのですが、この絡め方も絶妙。全体の3/4は2ヶ月で書き上げたというインタビュー記事を見て、一体先生の頭の中は本当にどうなっているのか、覗いてみたいです

動画で見る湊先生は本当におっとりしていて、町中で出会ったら、こんな人がこんなことを考えるなんて想像も付きません。生成AIの開発が凄まじいですが、いつ先生の脳に追いつくのか、そして彼女を超える作品ができる日が来るのかどうか・・・。AIが人間の心を理解しないと難しいようにも思います。(つづく)

フランスが売り直されてフランフラン

前日のNYは奴隷解放記念日の祝日で休場。ただ出てきた住宅関連の指標は軟化。ヨーロッパ株は政局不安のフランスが国債入札を控えて長期金利が上昇。それに合わせてフランス株は0.8%の下落となり、他のユーロ圏の株も小幅に売られました。WTI原油先物は81.5ドルに小反落。銅は堅調。イギリスの金融政策発表を控え、ポンドは高止まり。


投資判断は「売り」。まず昨年までGAFAMにも入っていなかったNVIDIAが世界一の時価総額に。一極集中ぶりが凄まじいです。業績の変化率の大きさも株高の裏付けには出来ますが、時価総額拡大スピードが速すぎてファンドは組み入れを増やさざるを得ず、アナリストも目標株価引き上げに動かざるを得ず、正のスパイラルが大きくなっています。

渦中のフランスではルペン党首がマクロン大統領に協力する意向を示したことから、フランス株の安心感に繋がっている模様。

先週末の日銀金融政策決定会合は現状維持で、予想された国債買い入れ減額は、まだ方向性が示されただけで具体的な減額は無しというところで落ち着きましたが、これはアメリカの利下げタイミングが後ズレしているので、とりあえず時間稼ぎしたのかも知れません。明確にアメリカの利下げ、日本の利上げ姿勢が出れば、為替に円高インパクトを与えやすくなりますから。考え過ぎかも知れませんが。

日本固有の要因としては、株主総会が少しずつ本格化してきます。火曜はトヨタ(7203)の総会があり、最近の不祥事や議決権行使助言会社ISSによる章男氏再任反対など話題は豊富でした。それ以外の会社も年々アクティビストが増えてきており、極端などんでん返しはマレかも知れませんけれど、圧力の高まりは感じさせます。それは株価にとってはプラスに働くはずですが、逆に通過後の売りに繋がる可能性もあり、個別ではターニングポイントになりやすいです。

一般的にその翌日に支払われる配当金の総額も、少しずつ増えていき再投資期待感に繋がります。それもあって、例年6月中頃が月間の底になりやすいアノマリーはあります。ただ支払いのピークは6/28ということなので、まだ買い支えとしては弱い感じ。フランス発の混乱がアメリカ株以外に波及する形で、日本株もチャートの各移動平均線を割り込んで下放れのイメージです。逆の言い方をすれば来週高くなりそうなので、その前段階の今週は安くなるイメージ。

先週の日本株はパッとしませんでしたが、中小型株は比較的しっかりしていて雰囲気は悪くありませんでした。TOPIXの小型株指数は1.9%の上昇で、日経平均寄与度の低いバリュー系大型株、具体的にはトヨタや銀行株などが弱かった週。

そんな形で上昇が続いたNT倍率については、4月以降の推移を見ると大体14.2倍辺りが一つの節目になっているようなので、戻りとしては一旦この辺りが良いところのように思います。まだ上がっていく過程にはあるとは思うものの、ひとまずこの辺りまでという具合。
https://nikkei225jp.com/data/nt.php

月曜の空売り比率は45.9%と久しぶりの45%超え。特別なイベントなどが無い平日で超えたのは4/19以来です。当時もイランの施設をイスラエルが攻撃したと伝わった中東リスクで売られましたが、結局そこをボトムにジワジワ戻して来た経緯があります。今回もそのパターンに持ち込められれば良いのですけれど。
https://nikkei225jp.com/data/karauri.php

チャート的に日経平均一目均衡表の遅行線が実線に沿って踏み止まり、実線も雲の中に入り戻してきた形。ただし雲も薄いので心許なさがあります。TOPIXの方は一目均衡表の雲のねじれ部分にさしかかっている上に、遅行線は実線を既に下回ってしまっています。TOPIXの方が下値の支えに乏しく、マズイ形になっています。

先週末時点の信用倍率は前週6.5倍→6.4倍に低下。売り残、買い残共に増えました。買い残はわずかながら4月の水準を上回り、今年の最高に。つまり06年以来の高水準となりました。最近少しずつ売買代金が低下しているところでは、重石になりつつある感じ。

今週のスケジュールとして本日は中国で最優遇貸出金利の発表。アメリカでは住宅着工件数など。

21日(金)は欧米のPMI。アメリカではクアドルプル・ウィッチングデー。また中古住宅販売件数などの発表があります。


新興市場は「中立」。昨日のグロース指数は続落。後場軟化し、そのまま安値圏での引けとなりました。売買代金は1255億円と活況でしたが前日より低下。グロース市場の方は今週に入って調子が崩れてきた形。売り続ける外国人投資家の存在感が薄い日なので上がっても良さそうなものでしたが安値での引け。チャート的には800ポイントくらいまではもう一押しあってもおかしくない感じです。


ポートフォリオ銘柄】

日本マクドナルドHD(2702)は昨日反落。3%超の大きめの下落となりました。200日線を割り込んでから下げが加速しているような感じです。確かに円安は外食全般に重石で、外食株が売られやすい地合ですが、カサノバさんが去った影響が出ている印象。困ったものですが、TOPIXの算出方法見直しに伴う採用期待感もあるので、長い目で見ていきたいところです。


ブロードメディア(4347)は昨日続伸で連日の年初来高値更新。ニッポン・アクティブ・バリューファンドのみならず、イギリスAVIも参戦して玉集め。すっかり人気者になってきました。ここまできたら目標の2000円は結構近そうですね。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。


なお、上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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