今回Aの病気は丹毒というウィルス性の皮膚の炎症なんだとか。当時はおたふく風邪にでもかかったように発熱と、顔が腫れたような感じになったそうですが、受診して調べてみると丹毒だとわかって即入院と決まったそうです。最近は色々な感染症があるので渡航歴から始まり、性交渉やら風俗に行ったかとか若い看護師に聞かれ、辱めを受けたのだとかまあAもそのうち悪のりして調子良く応じていたそうですが
今はもうだいぶ良くなってほとんど身体は元気だけど、やはり油断はできないので引き続き抗生物質の点滴を受けつつ、恐らく二日後には退院だと言っていましたそれを聞いて、私は彼との距離をようやく少し縮めました
彼の案内でついて行くと、近くにある「目黒天空庭園」なる場所に連れて行かれますそこは比較的新しい公園で、13年に出来たばかりだとか首都高の大橋JCTの屋上に造られた珍しい庭園で、エレベーターで上がって入りますドーナツ状の円形になっていて、色々な植物が植えられており、近くで車がバンバン走っているのに気持ちが良いまた空気の状態が良ければ、遠くに富士山を見晴るかすこともできるのだとか
公園の中を突っ切ると、奥には図書館もありましたすっかり周辺住民の憩いの場になっているようですね
そんな公園を一回りして、病院に戻る・・・かと思いきや、今度は近くの喫茶店に入りますそれは良いとして、Aは病院のサンダルのままどっだけ自由やねん
そこで「何飲む?」と聞かれたので、私は冗談で「ビールでも飲むか」と言いました。するとAが「じゃあビール二つ」と注文。「おいおい、お前飲むんか」と聞くと、「まあもう身体も元気やし、あんたも遠くから来てくれたから、一杯くらいなら大丈夫や」と根拠の無い自信元来酒好きで毎日晩酌していたAは、これまで入院中一滴も飲んでいなかったのに、まさかのこのタイミングで解禁もうちょっとやないかー
で、本当に乾杯してビールを飲みましたワシは知ーらないっと自己責任でお願いいたします
そこまでまた色々話をして、それから病院まで一緒に戻りましたすると「Aさん」と廊下で看護師さんに突然呼び止められてドキッとする我々「もう、どこ行ってたんですか点滴の時間ですよ」
幸い(?)顔に出ない体質なので、ビールを飲んだことはバレていませんしかし、そんなアルコールが入った状態で点滴受けて大丈夫なんかいな私は看護師さんに「いつも手を焼かせましてすいません」と保護者ばりに謝って、大人しくベッドに横たわり点滴を受けたAの姿を見届けてから帰りました
帰りに近くに良い感じの神社があったので寄り道して「こんなふざけたAの入院が長引きますように」と呪いをかけて帰ってきましたが、願いは受け入れられず、予定通り二日後には退院していましたよい子はマネしちゃダメだゾ(つづく)