KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

ハードオフコーポレーション(2674)のアナリストレポート

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3ヶ月以内投資判断「買い」
買いのタイミング 11/2の決算を確認した後
3ヶ月以内株価目標 460円 

要点
・不況、エコという観点からリユース市場は環境が良い。11月いっぱいで変更となる家電エコポイントも追い風。
・小売業では異質の無借金経営。無理の無い店舗拡大を続けている。
・テクニカル的には昨年安値・年初来安値で長期ダブルボトムが形成されている。目先400円まで突破できれば、上値は軽くなる。信用買い残の多さは重石。
・既存店売上高をどこまで伸ばしていけるかがカギ。また外国への進出などによって、外国人投資家などにももっと注目されれば株価は自ずと上がっていく。
・株主優待、中間配当の実施などが実現できれば、株主還元という点では言う事はない。


【企業概要】
リサイクル中古品を全般的に取り扱う。範囲は家電・ブランド品・衣料など幅広い。なお、ブックオフとロゴなどは似ているが、直接的な関係は無い。ブックオフコーポレーション(3313)の株式を5%程度保有して大株主となっており、新潟におけるブックオフのFC契約を結んで、友好的な提携関係にある。自動車・骨董品・本などを除くリユース市場におけるシェアは10%強。

【業績】
前期はデフレによる新品価格の下落、家電エコポイントによるリサイクルから買取品の減少、地盤とする新潟(直営店の過半を占める)の大雪などにより既存店売上高は7%減と苦戦。またここ数年は新規店舗の出店拡大により販管費が増加。利益率の悪化が続いている。なお現在635店舗の店舗数は年内655店舗を目指し、今後10年で1.5倍の1000店舗、市場シェア15%を目指す。

業界環境は悪くない。環境意識の高まりや不況の継続はリユース市場にとっては追い風だ。上半期の進捗率は会社の想定通り。9月までの既存店売上高は前年比97%ペースできている。特に7月以降はほぼ100%を維持しており、小売業界の中では猛暑による客足の遠のきを防ぎ、好調と言えるのではないか。

今期は売り上げの100億円乗せ、増収増益を見込む。新規出店のペースも無理がなく、特段高いハードルでも無いようだ。実現確度は高いと見る。

11年3月中間期予想(KA.Blog)単位:百万円
売上   4900
営業利益 440
経常利益 460
当期純益 220

中間期は会社計画よりも少し上振れる程度と見る。通期見通しも特段大きな上ぶれは無さそう。円高が影響の無い内需銘柄という事も考慮すると、業績には安定感が感じられる。

特筆すべきは小売業界の中でも異質の無借金経営という点だ。これだけ新規出店を毎年行っているにもかかわらず、ファイナンスも実施せずに保有現預金の範囲内で行われているという点は評価したい。

その結果もあって直近の流動比率(流動資産÷流動負債×100)は531%と抜群の安全性を誇る。一方フリーキャッシュフローはマイナスとなっている点は少し留意しておきたい。

新規出店のペースを加速させる、もしくは突発的な現預金の流出が起こらない限りは少なくとも今期中のファイナンスの可能性は低いだろう。また、万一そのような事態があっても普通は与信枠が大きい以上、低金利で借入を行う方が合理的な判断であるはずだ。


【同社を取り巻く話題】
家電エコポイントの制度が11月に前倒し変更。丁度自動車補助金終了後にガリバーインターナショナル(7599)が買われたように、実際に制度変更が行われる12月当初位には、同社を含めたリユース銘柄が買われる傾向が出てくるのではないか。

また新潟に本社を置くが、ネーミングライツによって完成間もない新潟県立球場の名前をハードオフスタジアムとして獲得している(年3000万)。ここに来て住生活G(5938)が横浜ベイスターズを買収という報道が出てきて、新潟を本拠地とするかも知れないとのことから、にわかに同球場が本拠地として使用される可能性が浮上。ネームバリューの向上に繋がるかも知れないと取り沙汰されている。可能性はかなり低いと思われるが、横浜ベイスターズの株式の何%かを取得するという話が出てくるかも知れない。



【会社方針】
今後は衣料を扱うモードオフ・またネット上での中古品の売買を行うネットオフに力を入れていく。経常利益率は最低10%を維持したいと考えている。

【株価推移】
2000年のJASDAQ上場から東証2部、1部と着実にステータスを向上させていったが、東証2部上場後間もなくの05年に上場来高値を付けてから、株式分割を経て下落基調にある。そしてリーマンショック後の08年10月に323円まで下落。足元は回復基調にあるが、安値から2割程度上の水準であって、未だ基調が転換したとは言い辛い。

【テクニカル】
09年5月に358円の安値を付け、そこから約2ヶ月半で534円まで約1.5倍の株価上昇をみせる。背景には当期業績見通しの好調・既存店売り上げの回復などがあったが、第一四半期決算の発表と共に期待が剥落する格好に。そこから1年超株価は低迷を続けたが、今年9/2に昨年安値358円近辺の363円で反発してきている。これで長期ダブルボトムが形成されたと見て取れる。

足元の動きは相場の変化点と見る。約半年ぶりに75日線を上抜いて、第一関門は突破。一目均衡表の雲も遅行線の突破を待つのみだ。MACDも好転し視界は開けてきている。

390円というラインが意識されて上値を抑えられている格好になっているが、下値から持ち上がる25日線に支持されて突破できるかどうかが焦点に。突破は時間の問題とは思われるが、75日線が未だ上昇転換していないこと、また11/2に発表される中間決算には注意を要する。

加えて200日線は400円の辺りに位置。この水準は5月中旬から約一ヶ月間上値を抑えた水準にも一致するため、第二関門となりそうだ。ここで突破できれば、株価は無事上昇トレンド転換を果たすだろう。足元の株価動向には注意したい。


【需給】
信用買い残が堆積していて、上値を抑える要因になりそう。09年7月の高値から、信用買い残は上昇。ピークは今年の3月に戻り高値を付けた時点だが、3月高値からの信用期日は足元通過したので、2/3程度にまで減少。上値は少し軽くなったが、まだまだ日々の出来高に比べると水準は多い。解消には時間が必要か。


【同業他社比較】
同社の予想PERは10.7倍、PBRは0.6倍、営業利益率9.6%である。それぞれ同業他社と比較してみるとどうであろうか。

ブックオフコーポレーション(3313)
中古本販売を核にして全国展開。ネームバリューはブックオフの方が強い。同社とは協力関係にある。大株主には同社の他に大日本印刷(7912)、CCC(4756)、出版大手3社など、関係会社のバックアップが固い。

予想PERは11.4倍、PBRは1.0倍、営業利益率は4.3%。有利子負債は165億円。大株主ががっちり固めているため株価プレミアムは同社よりも大きいが、薄利多売の本の利益率が小さいため、経営リスクも大きいものと思われる。


トレジャーファクトリー(3093)
関東中心に衣料・家電・家具などのリサイクル店を展開。売上規模は同社の1/10以下。

予想PERは8.5倍、PBRは1.1倍、有利子負債は8億円。同社と比べて小規模ながも関東中心という地盤の強さ、小型株という成長性期待からやや買われている格好。


コメ兵(2780)
名古屋を地盤にブランドの買取を行う。東京での基幹店であった有楽町店を閉鎖し、銀座店を小型化で開店。

予想PERは6.9倍、PBRは0.3倍、営業利益率は4.2%。有利子負債は9億円と小さい。


これらの同業他社と比較すると、営業利益率は高く、株式価値も相対的に低く見られている。もう少し買われる余地があると見られる。


【課題】
まず既存店売上高の回復を優先させなければいけないだろう。エコポイントを含めた国策の前でリユース市場は逆風下にあったが、それらの効果も薄れつつある今期は少なくとも前年同期比をプラスに持っていかないといけない。そうでない場合は当然ながらもスクラップアンドビルドによって、店舗の規模・配置を流動的に考え、経営戦略を練っていかなければならない。

株主構成は外国人や投信などの比率が低い。彼らにより成長性を訴えかけていき、保有比率を高めて貰う姿勢は必要だろう。リユースのノウハウを生かして、海外進出なども視野に入れるべきではないか。

意外に株主優待が無い。自店舗金券などの株主優待を新設すれば、もう少し株価プレミアムを付与できるのではないか。また配当利回りは高いが全て期末配であり、中間は無配。増額は無理でも中間・期末で分ける事により、権利落ち後の株価の下落は緩和する事ができるため、一考すべきと思われる(なお、今期は3月の権利落ち以降、約5ヶ月間株価の下落が続いた)。

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。