KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

サニックス(4651)のアナリストレポート

今週のお題「私のゴールデンウィーク
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以下最近一ヶ月で挙げた銘柄の一例です
(※それぞれの株価は提示値、提示投資期間終値等による実際の売買値です。)
★4/14  JMNC(3645)         980円→1070円    上昇率9.2%
★4/6  夢真HD(2362)        107円→125円     上昇率16.8%
★4/5【売り】ブイ・テクノロジー(7717)718000円→660000円 下落率8.1%
★3/31  竹内製作所(6432)      975円→1100円    上昇率12.8%
★3/28  デジタルガレージ(4819)   352000円→390000円 上昇率10.8%

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3ヶ月以内投資判断 「やや売り」
買いのタイミング  決算後、200円程度までの下落場面を拾う
3ヶ月以内株価予想 200円〜270円

要点
・復興特需もあり、今期も増収増益期待。ただし太陽光発電機器販売は原価率が高く、利益を圧迫。
・株価は240円より上に大きなしこりが残っている状態。11日の決算で突破できなければ、当面の間は200円までのボックス圏で推移する可能性が高い。
・株価は震災特需プレミアを織り込んだ形で、実態に比べてやや割高。
・会社の体質に対してはやや疑問符。早期に有利子負債を減らしての復配が至上命題。



【企業概要】
白アリ駆除を主軸として、家屋の耐震補強などを手がける。前期から太陽光発電機器の販売も開始、売上ベースでは白アリ駆除に次ぐ規模に。廃プラ利用の発電、売電事業もようやく黒字化。過去にリフォーム詐欺で業務停止となった経歴あり。本社は福岡で主要エリアは西日本だが震災により宮城の多賀城工場が被災。


【業績】
10年3月期実績は減収増益。固定費削減により営業黒字転換は果たしたが、環境資源開発事業部門での大きな特損計上により、最終利益は3期連続の大赤字に。

11年3月期は増収増益の見通し。白アリ駆除等の主軸業務は落ち込んだものの、太陽光発電機器販売や環境資源事業が牽引し増収。ただし原価率の高い太陽光発電機器の増加は利益率の圧迫要因にもなっている。

実際、第三四半期は全売上における太陽光発電機器売上の割合が第二四半期の8.3%から12.7%に増加した結果、売上原価率が59.3%から67.2%と大きく悪化。結果3.7億の最終黒字が1.1億の赤字となってしまった。現状は残念ながら太陽光発電機器が売れれば良いという単純な状況ではない事を示している。


11年3月期予想(KA.Blog)単位:百万円
売上   29000
営業利益 1150
経常利益 1070
当期純益 600

既に前期分の月次売上が公表されており、売上はほぼその数字に沿った形で間違いないだろう。結果、計画に比べて進捗率は悪く、利益面でも下方修正を余儀なくされそうだ。震災特損計上による連続の最終赤字も視野に入れておく必要もある。ただ営業黒字は維持できることから、疑義注記が付される事は無いだろう。

翌期以降に関しては耐震に対する特需等もあり増収は期待できる。一方で更なる原価率の上昇が見込まれるため、いかに原価率を引き下げ増益幅を伸ばせるかがカギになってくる。

有利子負債は62.7億円で前期から約8億円減少。有利子負債比率(有利子負債÷自己資本)は81.3%。流動比率(流動資産÷流動負債 ×100)は96.7%で財務体質は良いとは言えないものの、前期の55%に比べると改善しており、方向性は悪くない。

一方現預金は16.9億円。フリーキャッシュフローは8.4億円の黒字。有利子負債の残高を考えると、資金面で大きく余裕があるわけでもない。ファイナンスが必要な程まで財務体質が痛んでいるわけではないが、例えば太陽光パネル等の事業拡大のため、急に資金が必要な場合は幾分か想定される。


【株価推移】
1999年に高値13750円を付けたが、以後は住宅環境の低迷により株価は右肩下がり。06年にはリフォーム詐欺発覚で6店舗が3ヶ月間の営業停止。株価は一気に半値となった。その後は200円〜400円のボックス圏で推移したが、リーマンショックによる不況により、一時55円まで下落した。

それから株価は回復し、今度は130円〜200円のボックス圏で推移していたが、震災によって一時急落。その下落率は東証1部上場銘柄のワースト10に入る大きさだったが、相場環境が変わると一転リバウンド狙いの買いや、太陽光関連銘柄等復興関連株として大きく買われた。

足下では前回のボックス圏を上放れ、中期上昇トレンドに乗っている形になっている。


【テクニカル】
震災後は株価が低位という事もあって、2週間で3倍化。太陽光発電システムの販売や、耐震補強を行う事業内容でテーマ物色の流れに乗る事ができた。その後一旦200円割れの水準まで調整が入ったものの、下値で包み陽線を示現。再度高値を目指したが、更新未遂に終わっている。

足下では上昇してくる25日線に接近する場面で一旦の反発局面。250円回復の流れになってくるであろうが、11日の後場に決算が予定されており、テクニカル的な戻りは一時的なものに止まりそう。今期の見通し次第で株価の方向性が定まってくるものと思われる。

チャート形状は3・4月の高値でダブルトップを付けて出来高が共に膨らんでいる一方で4月下旬以降は230円を下回らずに踏みとどまっている格好。新値足も4月中旬まで陽線を引いている。ただしMACDが暗転しているため、相場の流れは下向きと捉えられる。

決算まで日が無いことから、それまではこの間での推移となりそうだが、翌期の見通しが余程良くないと270円を超えて上抜けるのは難しそうだ。


【需給】
信用残高の推移を見て興味深いのは、3月及び4月高値においては空売りがしっかりと入ってきて頭を抑えている点。売り方の方が勝っていて、トレンドを力でねじ曲げると、翌日には決済を済ませてしまっているようだ。

また3月末から240円以上の価格帯出来高を見てみると、約7000万株のしこりが残っているのが見て取れる。このしこりを取り除くには時間か好決算のいずれかが必要になってくるだろう。


【同業他社比較】
同社の予想PERは13.1倍。PBRは1.5倍。今期予想営業利益率は4.3%、予想ROEは11.7%となっている。同業他社と比較すると、それぞれどのような位置付けだろうか。


フリージアマクロス(6343)
母体は押出機製造ながらも、株主のフリージアハウスや傘下のピコイなどの住宅関連事業が7割を占める。そこで白アリ駆除や太陽光発電の売上を計上している。
予想PERは90.0倍、PBRは1.9倍。今期予想営業利益率は4.2%、予想ROEは2.4%。有利子負債比率は106.8%。
株価が超低位のため、1円の変動幅でPERなどの株価指標は大きくブレてくるために参考にはならない。財務的には同社よりも芳しくない。


ウエストホールディングス(1407)
戸建て住宅販売から住宅リフォーム主軸へ方向転換。足下では更に太陽光パネル販売に軸足を移す。現在では売上の8割を太陽光発電のグリーンエネルギー事業が占める。
予想PERは9.1倍、PBRは4.2倍。今期予想営業利益率は6.4%、予想ROEは44.5%。有利子負債比率は143.6%。
太陽光というテーマで株価は大きく盛り上がっているものの、同社の想定する決算見通しが実現できるのであれば、高いROEは魅力的であり、PERも割安に映る。ただし有利子負債も大きく、また売上は見通しを達成できたとしても利益をそこまで確保できるかどうかは不透明。同社もその点を最優先課題として認識しているようで、海外のパネルメーカーと提携し、原価率の引き下げに躍起になっている。


NITTOH(1738)
白アリ駆除、建築請負が主力。売上規模は同社の1/5程度。
予想PERは4.2倍、PBRは0.3倍。今期予想営業利益率は3.6%、予想ROEは7.8%。有利子負債比率は25.5%。
他社と比較して有利子負債は少なく堅実な経営。ただ株式的には名証2部ということもあって流動性が小さく、どうしても割安に放置されてしまう。


同業他社との株式的な比較は個々特有の事情から難しいが、特段割高でも割安でも無い印象。有利子負債に関しても同業の中では平均より少ない程である。


【課題】
主力の白アリ駆除に関しては、業界全体としても下火である。既に築年数の長い家であれば需要があるが、全国的に不動産が飽和化しつつ回転が効いている中ではジリ貧でもあり、それぞれ地域の業者が競争激化させていてパイの奪い合いになっている。不動産市況が益々厳しくなる中で、好転の兆しは見えてこない。

同社はその点、太陽光や廃プラ処理による売電など収益の多様化を図っており、実際に成果も積み上げてきている。ただし上述した通り、現状では太陽光発電機器は売れれば売れる程赤字となっている状態。原価率の低下を最優先に取り組む必要があるだろう。

同社の決算の数字にはやや恣意的な部分も感じられ信用度に欠ける。例えば毎年大きな特損を出している点。特に08年から固定資産の減損を四半期毎に分けて出してきており、評価方法に大きな疑問符。

なるべく市場のインパクトを避けようとして、結果投資家の信用を余計に損ねているのではないか。前期に関しては現段階において大きな特損は発表されていないものの、震災により一部工場が被災しており、やはり何らかの特損が出される可能性が高い(今回の場合は致し方無いが。一方で大部分は保険金の特別利益で今期にも相殺されるものと思われる。)。

最後にやはり有利子負債の削減と復配の実施。長らく大きな赤字を計上し続けているが、上記を含めたそれら不信感を払拭するには配当という形で結果を残すしかない。足下の株価はあくまで復興関連銘柄というプレミアムが付与されているに過ぎず、実態以上に評価されている点が否めない。

復配を実施することで株主構成の中で比重の少ない投信の持ち分を増やす事ができれば、株価も現在の水準を追認することができるだろう。


※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。