KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

波乱のSQに

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日経平均は金曜大幅続落。前日のNYがウクライナ懸念から急落し、為替も安全資産の円買いの動きからドル円が101円台、ユーロ円が140円台にまで急落。

それを受けた日経平均も朝方から売りが先行。SQ値が14429円で決まると前場はそれを挟んで一進一退の推移。ただ後場に入ると日曜のクリミア住民投票に対する警戒感から手仕舞い売りが加速して14400円を割り込むと、そのままズルズルと値を下げていきました。一時500円を超えるマイナスとなり、結局ほぼ安値引け。

売買高はSQのため膨らんで32億株台、売買代金は3.2兆円台ですが、SQ分を除くと2兆円ちょっと。やはり商いの薄い展開が続いています。


投資判断は「やや買い」。正直メジャーSQ通過後は上がるだろうと思っていたので、思惑はすっかり外れてしまいました。特に今回のSQはロールオーバー先物やオプションなどのポジションを次限月に乗り換える)が少ないということだったので、寄り付きにSQ値が低く決まってしまえば、後は戻っていくと思っていたので。ところが蓋を開けてみれば海外情勢を嫌気した大幅安でした。

結果、日経・TOPIX共に3月の安値を割り込んで上に大きな窓を開けてしまいました。2/4の急落時には出来高も膨らんで下放れの長い陰線「陰の丸坊主」からの戻りチャートになりましたが、今月の頭、及び金曜の急落は出来高が膨らんでおらず、残念ながらこれで売り一巡感は感じられません。MACDも暗転してしまったので、目先の雰囲気は非常に悪い印象。

金曜のNYはウクライナ情勢に対する懸念から続落の流れになりました。週末にクリミアの住民投票を控え、もし実施されればロシアに対する制裁を強化するということで、パラリンピックも終わったところで緊張感がまた高まってきています。一応日本の方は先に世界で一番大きく下落しているので、シカゴ225先物は金曜終値近辺程度で落ち着きを見せています。

今回の問題に関しては特にロシア自身のダメージがでかいので、現時点での個人的見解としては済し崩し的に危機が回避される可能性が高いとは思っています。なので住民投票は実施されないか、もしくは実施されたとしても西側は無効だと主張することで、一旦の落ち着きを見るのではないでしょうか。ただ懸念はまだ燻り続けるでしょうけれど。

それよりもアメリカ株の下落基調自体が嫌な感じです。結果的に先週末の予想を上回る雇用統計を受けて当日こそしっかりしていたものの、今週はほぼ一貫した下落基調。大体雇用統計の翌週の方向性が今後一ヶ月の株価の流れを決めるので、ウクライナの話も勿論関与していますけれど、そういった悪材料に株式市場がマイナスで反応しやすくなった、という事実の方が痛いような気がします。

この嫌な流れを断ち切るチャンスは来週予定されているFOMCです。イエレン議長になって初めてのFOMCということで非常に注目されています。既に議長・副議長の姿勢はバーナンキ路線の継続と伝わっているので問題は無いですが、緩和縮小継続か否かもありますけれど、出されるコメントがまたポイントになってくると思います。ここでマーケットフレンドリーなコメントを出して上手く市場と対話できるのかどうか、その辺りが最大の関心事になるでしょう。

海外でもう一つ嫌なのは何と言っても中国です。全人代が終了し、全般的には経済成長よりも社会秩序の安定、財政再建路線に舵を切った印象なので、株式市場は下落基調が止まりません。社債のデフォルトから銅価格の下落を通じて信用収縮の動きが出ており、それがまた世界の景気減速懸念を加速させる悪循環となっています。

また中国で頻発しているテロめいた動きも無気味です。全人代開始前も昆明で無差別殺傷事件がありましたが、昨日も湖南省で似たような事件が起きました(こちらは諍いから発展したようですが、真偽は不明)。そして先般のマレーシア機の消失事件も、そもそもが北京に突入するテロだったのではないかとされています。

中国当局ウイグル出身の人間がやっていると言っていますが、実際は綱紀粛正によって現在の習政権に対して怨みを持っている反対勢力の仕業では無いかという疑念もあり、中国国内の支配力の弱体化が懸念されます。鉄鋼工場を爆破したり、なかなか強引に改革を進めていますから反発も強いでしょう。支配力弱体化と内外に受け止められるのが何より都合悪いですから。

となると、経済的にも今までは強引に押さえ込むことができましたが、次第にコントロールが効かなくなってくる恐れがあります。デフォルトも人民元安も今は「敢えて」やっていることかも知れませんが、それが徐々に抑えたくても抑えられない状況になるのが結局中国のみならず、世界にとってのマイナス材料になりかねません。

そう考えると、世界中を見渡して一番マシなのは日本市場・・・のはずです。なのに株式は一番下落しているという事実。為替がリスク回避の円買いに動いているので売られるのはわかりますが、ちょっと異常な感じを受けます。

ともかく為替に関しては3月末にかけて例年円安に向かいやすい季節性要因があるので(輸出入業者のそれぞれの都合があるためとされる)、本来であれば円安圧力が高まりやすいところです。それを見越してシカゴ投機筋の円売りポジションは足元で再度拡大傾向にあります。

加えて株式的な需給要因は買いに有利な場面にあります。日本証券新聞によれば、例年メジャーSQ通過後から月末までのパフォーマンスは直近18年で13勝5敗とのこと。06年以降に絞れば何と震災の年以外は全勝(震災の年は3.11がSQだった)。理由は3月権利取りの動きや、空売りに用いられる貸株が名義上の問題から返済を迫られ、買い戻し圧力が強まりやすいから、とされます。なので特に需給バランスが買いに傾きやすいところだと思います。

と言うわけで以上の話をまとめると、とりあえず目先2週間程度にターゲットを絞れば買い戻し圧力が働きやすい時節柄だと思います。商いが薄い症状が続いていますし、海外が多少荒れてもここまで売られた日本株ですから、マイナス材料よりも全般的に需給要因の方が上回るのではないでしょうか。

ただしずっと前から散々言っていますが、私は4月からはまた弱気に判断を傾けます。例年アメリカの中間選挙の年の4月以降は荒れてくる、またFRB議長の交代間もなくに相場が暴落するアノマリーがあります。4月からアメリカの決算、後半からは日本企業の来期見通しが出てきます。来期業績は消費増税、足元で相次ぐベアアップによる人件費上昇、法人減税が行われることによる繰延税金資産の取り崩しなどで、どうしても弱い見通しになります。

もう一つ嫌なことを言えばやはりチャートで見る長期トレンドです。だいぶ前にも指摘しましたが、日経平均のチャートは96年、00年、07年、そして13年5月の高値を結ぶ上値抵抗線を昨年末遂に上抜いた・・・かに見えたものの、結局今年に入ってから下落トレンドになってしまったことで、ダマシだった可能性が強くなってきました。

私はここを上抜けるかどうかが10年単位での大きなトレンド転換点だと思うので、もしここを抜けるようなら世界中で日本だけが唯一成し遂げていない上場来高値更新、すなわち日経平均4万円への大相場に発展できると考えています。ところが、当然この壁はそう簡単には抜けさせてくれませんね。

この恐らく私が生きている間に一度しかないであろう壁の突破の条件は、全て「デフレからの脱却」の一点にかかっています。それに向けてもし4月以降に日銀の追加金融緩和(日本版QE2)があれば、それで抜けることが可能かも知れません。ぶっちゃけ安倍さんの放つ何十本の矢よりも、黒田さんのバズーカの方が余程壁を破壊できます。ですから、逆に言えば追加緩和があれば、上述の4月以降の危機説は回避できると思います。

ただ現実的には黒田さんが追加緩和を行うのは、少なくとも現時点ではまだ難しそうです。条件は整っているとは言えず、あくまで株式市場が勝手に欲しがっているだけでしょう。

もっと嫌なことを言えば、05年5月~07年2月までと12年10月~14年1月のチャートの形に類似性が見られます。つまり、それぞれ先に一度高値(06年4月、13年5月)で大天井→その後調整→切り返してきて一回高値を上抜くも→出来高が前回高値より少なくなっており、上値追いの力が続かず→再度下落のパターン、です。

07年はその後どうなったかと言えば、サブプライムショックが発生し、それがやがてリーマンショックに繋がって100年に一度と言われる世界的な恐慌に結びつきました。今回はその責を中国の理財商品が負っています。

やっぱり人類は歴史から何も学ばず、同じ過ちを繰り返すのでしょうか。私程度が思うくらいですから、世界中の投資家もそういう連想を持ってもおかしくないのかも知れません。

「いや、中国は管理されている国だ」「そもそも社会主義国家だから理財商品は人民の財産を守るために保護される」・・・という淡い期待は、上述のように金融改革を掲げる現政権の下、既に過去のものになりつつあります。サブプライムローンのように、色々な商品に少しずつ混ぜられた金融商品は、また巡り巡って誰のどの商品を毀損するのか不透明な部分が大きく、それが余計投資家の恐怖心に訴えかけます。

ですから、やはり今年は基調として「午尻下がり」をイメージしておくべきだと思います。その中でそれぞれの歴史的な転換点を意味する出来事があれば、その時にシナリオを書き換えていく方向で対応する方が無難でしょう。


新興市場は「中立」。金曜は東証1部市場が急落する中で新興市場も崩れました。特に最近個人投資家に人気のアプリックスIPHD(3727)やクルーズ(2138)、日本マイクロニクス(6871)といったところの下落が大きく、また週明けの月曜に追証発生の売り(もしくはそれを回避、意識する売り)が出やすい雰囲気になっています。

実際戻り高値となった先週末時点での信用評価損率でさえ-10%程度だったのですから、今週で急激に悪化していることは疑いようもありません。となると、信用取引のウエイトの大きい新興市場はまた下に振れやすい環境にあると思います。一度セリングクライマックスを迎えないと、アク抜けしない感じでしょうか。


・・・と、休日で調子に乗って書き過ぎたのでいつもの文字数制限。今日はここまで。


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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。