KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

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3ヶ月以内投資判断「買い」
買いのタイミング 10月下旬の決算発表後
株価推移 3ヶ月以内 300円

要点・今期は更なる上方修正が期待される。主力の封止材事業を始めとして会社計画を上ぶれる見込み。ただし下期にはエコカー補助金終了による自動車業界の停滞を勘案すると、会社計画は保守的になる可能性がある。増配も見込まれる。
・今月下旬に出る決算の後の反応を見極めてから新規投資に資金を向けても遅くはない。
・海外進出は順調に進めている。その際にパートナーと協業することで、進出先における地位を着実に固めていきたい。


【企業概要】
工業用パッキン(接合部における密閉性を高めるシール等。液漏れ等を防ぐ)首位。エネルギープラント・自動車・半導体・建設機械等、用途は幅広い。ダイキン(6367)と中国におけるフッ素樹脂事業で提携を発表。


【業績】
前期は金融危機の色彩が色濃く残る中で、取引先の業績がなかなか回復しないことから連続の減収減益。頼みの綱の中国も建機需要の抑制などにより2桁の減収とふるわなかったのも痛手。ただし黒字は確保している。

一方で足元では順調な回復を見せており、今期はV字回復を期する。前第一四半期は営業利益が赤字だったものの、その後は四半期ベース毎に増収増益。今第一四半期も前第四四半期を上回る数字となっている。

会社見込みは超過達成可能なペースだ。16日付の日経にて主力の封止材事業だけで今期の営業利益が30億円になると報じられた事から株価は大幅高に。その他の樹脂事業なども好調で、5月に上方修正を出した会社計画は、10月下旬に予定されている中間決算発表の段階において再上方修正される可能性が高いと見られる。

ただし下期以降のエコカー補助金終了による自動車業界における伸び悩みを考慮すると、出してくる通期上方修正は上期分の修正値を上乗せするだけの保守的な内容となる可能性が高い。となるとそれを受けて株価は一旦失望売りを浴びそうな形だ。

それでもトレンドは維持され、調整一巡後は再度上昇が続いていくと思われる。業績についても自動車は下期落ち込みを否定できないが、その他のエネルギープラント・建機向けなどは海外向け中心に好調を維持し、最終的には下期も増額となると見込まれるからだ。

11年3月中間期予想(KA.Blog)単位:百万円
売上   19000
営業利益 2000
経常利益 1850
当期純益 1000

上述の報道も加味すると、中間期の業績が会社計画を上回るのはほぼ確実と思われる。その場合、前期減配された配当に関しても、8.5円or9円の辺りまで増配となる見込みが高い。

なお海外売上のほとんどはアジア向けであり、欧米向けは小さいので円高耐性は高い。

有利子負債は第一四半期で5億円増加の62.6億円。有利子負債比率は27.8%、流動比率は155.6%。若干有利子負債が多い印象を受けるものの、差し当たって大きな経営上の重石になっているような印象はない。先般自社株買いも実施したばかりで、ファイナンスを実施するような雰囲気は無い。


【株価推移】
2002年から2007年までは全体相場の復調の中で大相場を演じた。03年に低位株物色・業績に対する株価の水準訂正・中期経営計画の期待などを背景に商いを膨らませ、個人投資家の人気を集めた。その後改善した需給から株価は伸長を続けた。

2007年に全体相場が天井を打つと、同社の勢いも削がれる形に。2年で株価は1/3以下の水準にまで下落。足元はそこから再反転の兆しを感じ取ることができる。特に9月は上述したような好材料連発により大陽線を形成。昨年5月の戻り高値を更新し、強含んだ動きが継続している。


【テクニカル】
週足で見ると9月第三週の大陽線は大相場への入り口を示唆している。同社の上値を抑えるものは短期的な過熱感しかなく、ボリンジャーバンド+2σのラインを攻め続けているが、多少のもみ合いを経て再度上放れする可能性が高いものと思われる。

足元では昨年5月の戻り高値251円を抜いてきた。ここを明確に抜き去れれば次の目標は一昨年11月の289円が目標になってくるだろう。上値は軽そうだ。

ただし前述したように、次回の中間期決算発表には注意が必要だ。通期見通しの再上方修正は投資家の中で織り込まれており、投資家は下期も強気な見通しを渇望している。それが失望に変わった時の売り圧力は相当なものになり得、ここから新規投資を考えるならば来期の会社見通しが伝わってからでも遅くないだろう。

もし見通しが投資家の期待を裏切るものであれば見送り、良ければ高くなったところで追随買いも可だろう。高値水準で蓄えられた売買エネルギーは株価を次のステージへと誘ってくれるものと思われる。


【需給】
9/16の好業績報道を受けてから、株価は大きな窓を開けて上伸。高水準の商いが続き、出来高は過去5年間では最も大きい水準にまで膨らんだ。自社株買いが終了した後にたて続いたニュースによって需給が好転しており、足元の信用倍率も改善傾向にある。

ただし売り残・買い残ともここ半月程で一気に膨らんだ。買い残も日々の出来高に比すれば遜色ないレベルだが、出来高が萎んでしまうと大きな売り圧力になる可能性もある。注意は必要だ。


【同業他社比較】
同社のPERは14倍、PBRは1.0倍、営業利益率は7.7%となっている(※現時点での会社計画ベース)。これに比べて同業他社の数字はどのようなものになっているだろうか。

日本ピラー工業(6490)
売上規模は同社の6割程度。新興国向けの販路を開拓中。PER8.3倍、PBR0.5倍、営業利益率8.6%。有利子負債は31.6億円と財務内容も悪くない印象。同社に比べてまだまだ割安感が強い。

ニチアス(5393)
フッ素樹脂製品・パッキンなど。このうち同社と競合する同事業の割合は約3割と見られる。参考程度に見てみるとPERは10.2倍、PBRは1.0倍、営業利益率は6.3%。

これらと比較すると、同社の現況は数字上は好材料を受けての株価の上昇により割高に映る。一方で以後出てくる上方修正の内容を織り込んでいると考えれば、一概に買われ過ぎとも言えないのではないかと思われる。


【課題】
株主構成に関しては安定株主の比率が小さいようにも思われるが、足元の出来高の増加は機関投資家の買いによるものが大きいと思われる。従って、安定株主の構成という面は、業績の回復によって自然と確立されていくだろう。

中国での事業に関しては、同国の経済政策に左右される面を考慮すると、簡単に進出すれば良いというものではない。実際に前期は同国において減収減益となった。ただダイキンと製造・加工までの過程でタッグを組み、コストの削減・リスクヘッジに動いている。まずは未開の地で実績を創る過程であり、この選択は正しいだろう。

であれば現在足元で拡大を続けているその他アジアの新興国でも協業を進める事は可能だろう。今後はより踏み込んだ事業提携の拡大に期待したい。

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。