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本日は10月の成績発表です。10月は前半がアメリカの債務上限問題による混乱で、後半は円高が嫌気されて全般的には横ばい推移な動きでした。そんな中で私のポートフォリオはどうなったでしょうか。早速検証してみましょう。
買い銘柄
みずほFG(8411)
208円→205円(19営業日保有 下落率1.4%)
暴力団への融資問題からゴタゴタが続いています。金融庁が半沢直樹バリにメガバンクの一斉立ち入りを5日から行うということなので、メガバンク株に手出しがし辛い状況に。
既に新生銀行(8303)傘下のアプラスF(8589)に同様の融資問題が発生したということで、金曜は値下がりが目立ちました。なので、ここしばらくはその他金融ジャンルは買い辛い状況が発生すると思います。正直、この手の話はいくらでもあるのでしょうね。三菱UFJ(8306)傘下のアコム(8572)とかも、叩けば埃が出る感じがします。
足元で債券価格がまた上昇してきていることから、銀行の収益という点では悪くないものと思いますが、今後消費者金融で稼いでいこうとした収益モデルに一定の楔が打たれたのは間違いなさそうです。さしあたってメガバンクの決算を見て、それぞれの収益モデルの方向性を確認してみたいものです。いい加減国債偏重から抜け出して、本来の貸出業務を伸ばしてもらいたいものですが。
三井海洋開発(6269)
2945円→2893円(19営業日保有 下落率1.7%)
引き続き3000円を挟んだボックス圏推移が続いています。今月は洋上風力発電の話題が出て、同社が得意とする浮体式が注目されたのですが、特に目立った反応は無し。今週発表の中間期決算が上放れの契機となるか。
船井電機(6839)
998円→1053円(15営業日保有 上昇率5.5%)
地合全般が弱い中でじわりじわり下値を切り上げて順調だったのですが、突然ふって沸いたPHILIPSとの破談。新興国への展開が同社の先行き期待感を高めていたのですが、非常に残念な結果に。それを受けてポートフォリオから外すことになりました。海外でのネームバリューは高いので、ブランド力や販売網の強化に繋がるはずだったのですが。
ニトリHD(9843)
8830円→9000円(10営業日保有 上昇率1.9%)
9000円の戻り場面があったので、そこで利食い終了となりました。その後も為替が円高に振れる中でしっかりしていますが、消費増税を控えて駆け込み需要はあるとしてもその後の反動減が気に掛かります。品物の単価が他の小売りに比べて大きめですから影響も大きそう。一段上を目指すにはもう少し材料が必要と思います。
岡三証券G(8609)
850円→816円(9営業日保有 下落率4.0%)
地合がイマイチ良くないところで証券株全般には逆風が。そこに出てきた決算も表面上の数字は良いですが第二四半期の成長鈍化が嫌気された格好。四季報予想なども下回ってしまいました。それでも私はまだ11月以降の地合の好転を想定しているので、ホールドでいきたいと思います。
テーオーシー(8841)
10/19より 849円→778円(10営業日保有 下落率8.4%)
不動産の地合が良くなっていくものと見て取り上げましたが、特に月末にかけて小型株が弱含む中で下落。訪日外国人観光客が増えている中でホテル関係の仕事も入っていることからテーマ性もあると見たのですが。同社に関しては元々決算があまり良い見通しでは無いものですから、期待値の低さはハードルが下がって逆に良い感じもあります。
東京瓦斯(9531)
10/27より 513円→519円(5営業日保有 上昇率1.2%)
こちらもエントリーした途端に、よりによって社員によるガス漏れ修理の不正が発覚。金曜は同社にしては下げが大きくなりました。前述の船井電機の話といい、どうもついてないですね。いや、何か憑いているのかも知れない・・・と思いたくなるほどの不運っぷり。
まあ正直な話同社の業績に与える影響は限定的でしょうから、基本はこのままホールドで。ただ出たタイミングが悪く、株価は反発のきっかけを逸してしまいましたから、反転上昇にはまた少し時間がかかりそうです。
以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると
-0.10(%/営業日)という結果が出ました。
計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計で割り、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。
ちなみにその間
日経平均 10/4終値 14024円→14201円(19営業日 上昇率1.3%) 0.07(%/営業日)
TOPIX 10/4終値 1163 →1183 (19営業日 上昇率1.7%) 0.09(%/営業日)
今月もベンチマークに敗北。テーオーシーの下落と、みずほの暴力団融資問題、船井の契約解除、東京瓦斯の不正発覚と少ないポートフォリオで事故をたくさん起こしました。加えて前半旅行でブログをさぼったことが尾を引きました。
そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を紹介した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。
KA指数507.4ポイント
前月比微減で何とか500ポイントは死守。年末に向けてあと2ヶ月でできるだけ600ポイントに近付けていきたいと思います。
さて、11月の相場展望ですが、投資判断は引き続き「強気の買い」を堅持します。東京オリンピック決定以後は強気で押していますが、アメリカやドイツなど主要国が高値を更新する中で日本だけが置いていかれている感じ。残念ながら差が拡がるばかりです。
来週は週末に一週間遅れた雇用統計とSQを控えていること、その手前では足元でのユーロ安を誘ったECBの政策金利発表やアメリカのGDP発表があり、為替の反応がそれぞれ気になります。やはり月初ということもあってイベントは目白押しな上、立会が4日間の中で件数ベースで決算のピークを迎えることから、色々と荒っぽい値動きになりそうです。
また週明けからは空売り規制が緩和されます。短期的には需給を重くする材料かも知れませんが、長期的には流動性を増やす良い方向性だと思っています。私の経験則からも、流動性が増せばそれだけ株価には上昇圧力になるからです。
流動性が増すということはそれだけ資金が集まっているということで、お金は集まっているところに集まりたがる習性がありますから、株式市場へ流入する資金が増えてくるということです。流動性を取り戻して、またグレートローテーション(債券→株への資金移動)を回帰させねばなりません。今の株式市場の売買代金程度では、単位の大きなお金が入って来辛いのです。
日柄的には5月に高値を付けてからこれで5ヶ月が経過し、信用の絶対期日が到来することから、株価のリバウンドのタイミングとしては良い頃合いです。結局アメリカの「ハロウィン効果」と言われるように、また「Sell in May and go away but remember to come back in September」の格言通り、大体秋頃からはアメリカの相場の戻りタイミングです。
理由は色々言われていますが、とにかくこの時期日本株が弱いのは海外ファンドの決算に伴う換金売りやヘッジファンドの45日ルールなどが絡んでくるからと言われています。つまりは海外の需要家の都合です。なので、その都合が終われば、また買い戻しが入ってくることになるので、この辺りは積極的に買い向かって良い頃合いと思います。
まあ今年の場合はアメリカは7月頃から既に戻り歩調になっているので「ここからだ」と言うよりは「一緒に戻っても良いじゃないか」という感じです。ともかくバックボーンとしては良い流れが継続しているはずです。
あと指摘されるのは年末にかけて証券増税前の駆け込み売り。これは本来もう少し後に出てくるべき話ですが、地合が悪くなってきたので余計に拍車をかける感じです。ただ逆に本当に先回りして個人の売りが出てきているのであれば、売りが11月と12月に平準化されますから、私はアリかなと思ったりします。12月に極端に値を崩さずに済みますから。
ちなみに過去を振り返ってみると、源泉分離課税が廃止(売却代金の5%だけ徴収され、申告分離課税との選択制だったから、非常に良い税制だった!)され実質証券増税目前の02年11月以降の値動きを見ると、11月は上旬から20日くらいまで売られ、12月初旬にかけて戻し、やはりそこから年末にかけて売られ続けました。
で、03年は4月頃まで売られましたが、その後は大相場になりました。ただこの辺りはりそなショックがあってその後の金融株復活の流れがあり、それぞれの事情がありますから証券税制云々の影響度合いは小さいと思います。
よく「NISAで個人の投資資金を呼び込むからむしろ良くなる」という論調がありますが、私は眉唾です。何故なら一時的には投資資金を呼び込むかも知れませんが、市場の流動性は失われます。NISAは長期投資が目的の口座ですから。であれば先述した話の逆で、流動性が下がるから株価が下がっていくことになりかねません。都合の良い証券会社側のプロパガンダでしょう。
そもそもNISAくらいの少額投資金が非課税になって喜ぶのは今まで投資をしていないような初心者投資家であって、セミプロのように大きめの資金で売買していた人がまたFXとかに流れていく可能性を私は一番危惧しています。幸い今は為替もあんまり動かないのですが、このままではドンドン日本の株式のシェアにおける個人投資家の比率は減っていきます。
前にも書きましたが今のご時世、株はほとんど全て為替にのみ連動していると言って過言ではありません。その主因は直接的に損益と結びつく外国人投資家のウェイトが大きいからです。なので今海外の株式がどんなに株高に動いても、日本株は上がっていこうとしません。円高に進む為替に頭を押さえられるばかりです。
そんな状況から本来の日本の株式の価値を取り戻すには、国内の投資家、つまり個人投資家がもっと株式市場に積極的に参加して、為替による感応度を落としていくしかありません。日生などの生保はむしろ株式のウェイトを減らすというのですから、ますます個人投資家が頑張らなくてはいけません。
まあNISAという制度に一つだけメリットを見出すならば、上述と相反するようですが今まで株に関心の無かった個人投資家に一つの参加のきっかけを提供したこと。消費増税や相続税の増税、果ては軽自動車税の増税まで議論され、富の個人→国への移転が粛々と進められる中で、いかに自分の資産を守っていくか。そのことを今一度真剣に考えてみるきっかけになれば良いとは思います。
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。