KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

バイバイドバイばい その43~デザートサファリ

ドバイ話のつづきです。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20140330.html


それから「たむけん」は別人のようにテンションが高くなって、ニコニコと色々話し始めましたどうやら仕事も終わりが見えてきたし、さっきまで乗せていたファミリーに気を遣う必要も無くなったしで、気が緩んできたのだと思います

「今日のツアーはどうだったかい?」「ドバイにはいつ来たんだ?何泊していくんだ?」「一人で来たのか?」「奥さんはどこに居るんだ?」「パームジュメイラはもう見たか?」「夜のドライブも良いもんだろ?」・・・マシンガントークが止みません

私は6月にバリ島に行って、今回が人生で2回目の海外旅行でしたが、バリ島ではガイドさんが全部日本語でしたから、ほとんど現地の人と話す機会がありませんでした。今回も当然幾度と無く現地の人と英語で話す機会はありましたが、それぞれ一言二言業務的な言葉を交わすだけで、会話をずっと続けるという機会はありませんでした。

私の拙い英語を理解しようとしながら話し続けてくれる、ということもあって、私も何だか嬉しくなってきました夜も更けてきたこともあったのか、異国でずっと独りぼっち感があったせいか、何故だかホロリと泣けてくるような感傷すら受けました

なので、私も積極的に話をしてみようと思い「next next Olympic will be in Tokyo」という非常に時事的で外国人受けの良さそうなことを言ってみたら「ふーん」みたいな反応前日のホテルの従業員に続き連敗案外、オリンピックネタは関心が薄いようです

「それはともかく、さっきのアトランティス・ザ・パーム・ホテルはとっても高いホテルなんだあなたも今度来たら泊まると良い
私は内心「ジュメイラビーチホテルも5つ星だし結構高いホテルのはずなんだけどなぁ」と思いながらも「そんなにお金が無いからね」というような返事をしました。

すると「Don't worryMoney will come」と彼は笑顔で言い切ります。実は私の中でこの一言が今回の旅で最も衝撃的でしたと言うのは、恐らく彼のこの一言がこのドバイの人の気質、今の景気を言い表していると感じたからです。「心配すんな、金はどっからでも入ってくる」こんなことを自信を持って口に出来る日本人は今どれくらい居るでしょうか?

ドバイという国は大変に裕福な国です。しかし、彼を含めて大部分の「外からやってきた人(※出身は聞いていませんが、恐らく土着ではない)」は、そこまで極端に裕福ではありません。金持ちがあまりにも金持ち過ぎるので、土着以外の「その他大勢」の一般人は相対的に貧乏なようにも映ります。

ただドバイという国には仕事がいくらでもあり、賃金水準も高いので、外部から移り住んできている人や出稼ぎに来ている人も物価が高いこの国でも生活に困ることはありません。治安も良く、金持ちが襲撃されたり貧富の差に抗議をするという話は聞きません(※当然0では無いのでしょうけれど、少なくとも社会問題化はしていません)。

そして高級ホテルに裕福な観光客やお金持ちを送迎しながらも、自分にもいつかチャンスが訪れるかも知れない、と思わせるようなバブリー感、羽振りの良さが国全体に漂っているからでしょうこの未来に対する当然の期待感や希望や夢が、ドバイにはあって今の日本には無いものです

そんな無条件に楽観できない国からやってきた代表の私は「実は一昨日ミレニアムミリオネア(宝くじ)を買ったんだ。もし当たったらアトランティスに泊まりにやってくるよ」と返すのが精一杯。彼は笑いながら「OK,OK」と言いました。

そうこうしている間にジュメイラビーチホテルに到着私の今回の旅で一番楽しかった時間がこの20分間にありました非常に別れが惜しい感じがしましたが「Very,Very,thank you I'll be back soon」と言って車を降りました。そして車が見えなくなるまで手を振っていました

・・・結局、ご存じのように宝くじは見事に外れてしまったので、その約束は守られることはありませんでした(つづく)