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本日は5月の成績発表です。5月は日経平均がまた高値を更新し、27年ぶりに11連騰するなど基本的には「Sell in May」などどこ吹く風の強気相場でした。そんな中私のポートフォリオはどうだったでしょうか?早速検証してみましょう。
買い銘柄
みずほFG(8411)
226.3円→274.6円(17営業日保有 上昇率21.3%)
5月の金融株も相場上昇の核に。引き続き出遅れ感やPBRなどで見た割安感が材料視されました。また秋口にゆうちょ銀行の上場を控えて、公開価格を高くしたいという政府筋の思惑もあるとか無いとか(公開価格は類似企業の株価水準で決まるため)。
更に最近は6月からのコーポレートガバナンスコードに向けて持ち合い株の解消が話題になっていますが、銀行株の場合はその売却資金を元手に自社株買いなどの株主還元に期待感が高まる感じになっています。それに火を付けたのが三菱UFJFG(8306)ですが、それら好材料が組み合わさった結果、今月はメガバンクにあるまじき程の大幅高となりました。ちょっと前まではBIS規制の関係で、自社株買いなんて最も縁遠い業種だと思っていましたが。隔世の感です。
特に木曜、金曜は共に出来高が6億株前後と高水準になっており、個人・機関・外国人・短期・長期、それぞれのタイプの資金を引き寄せて全面買いの様相を呈しました。結果信用倍率は10年以来の3倍台にまで改善しており、需給の回転は効いている状態。株価水準も09年以来の高値になっていることから、上値のしこりも小さいところです。この急速な需給の改善が歴史的な転換点を示していると言えるでしょう。まだまだこれからです。
日本プロロジスリート投資法人(3283)
255500円→239500円(17営業日保有 下落率6.3%)
5月も株式市場が強含む中でREIT指数は横ばい推移がやっと。ただ清水建設(1803)が物流施設運営に600億円投資すると伝わるなど、物流に関するREITの事業環境は良好な状態が続いています。同ファンドに関しては今月は権利落ちだったため、今週特に大きく下がりましたが、ぶっちゃけ分配金以上の下げになっているのが残念。
ちなみにREITの買い手として期待される日銀の買い入れは今月はわずか4回に止まっています。というのも、今年に入って既に12億円の買い入れを計35回実施しており、年間の買い入れ額900億円に対して累計420億円買ってしまっているので、省エネモードに入っているようです。野村證券などはレポートで日銀の次の追加緩和はETFの買い入れ増額とか言っていますが、日銀が通年を見据えてセーブしているのであれば、当分その線は無いのかもと勘ぐってしまいます。
ホシザキ電機(6465)
7160円→7670円(17営業日保有 上昇率7.1%)
今月は最後の方で帳尻を合わせるように上昇し、何とか強含みました。GSが強気見通しを維持しており、その辺りの買い需要が強い様子。足元で急速に進む円安は海外事業に大きな追い風となりますし、同社に関しては夏場に強いという株価特性もありますから、ここから再度高値更新に向けた動きになっていくのだと思います。注目。
M&Aキャピタルパートナーズ(6080)
2851円→2834円(17営業日保有 下落率0.6%)
5月も決算に対する失望感が続いてほぼ横ばい。同業の日本M&Aセンター(2127)は野村の強気見通しを受けて高値更新波動。同社との乖離はどんどん開いている印象です。決算が出てから大体一ヶ月も経過してきたので、そろそろ見切り売りも止んでくるのではないかと思うのですが、成長株よりも株主還元に期待する相場展開、また3月決算銘柄ではないので株主総会に向けた期待感が出てこないのが残念なところです。
CYBERDYNE(7779)
3120円→3065円(17営業日保有 下落率1.8%)
こちらも決算を受けて今期も赤字継続見通しが出たことで見切り売りが続いています。ただ株式分割を発表したことで、何とか持ち直し傾向も。しかしそれ以上の株主還元策は期待薄で、現状やはり株主総会に向けた買い誘導が旬のテーマであることから、成長期待株はちょっと物色圏外になりがちではあります。後は社会的な何らかの材料が出てくるかどうかを期待するしかないですね。
チャート的には3100円を超えたところで一目均衡表の雲に入り込む流れになり、また週足ベースでも各移動平均線をクリアしてくることから、もう一踏ん張りできるかどうかの正念場。昨年後半以降の下値支持帯である3000円弱の水準から切り返し、週足のストキャスも好転してきたことから、ひとまず目先は戻り歩調が続きそうです。日証金ベースの融資残も昨年7月の分割実施前の水準に戻っており、だいぶ需給の整理も進みました。これからでしょう。
テイクアンドギブニーズ(4331)
994円→986円(5営業日保有 下落率0.8%)
同業他社の決算があまりにも芳しくないので、決算前に慌てて逃げました。結果、その判断自体は大正解だったようで、決算後は地合が好転する中で安値更新が続き、非常にさえない流れ。目先そろそろ売り一巡感は出てくると思いますが、業績の回復基調が確認できるまではあくまでリバウンド期待しかできないかも知れません。
経営者に気概があれば総会前に何らかの策は打ってくれそうですが、事業環境自体が良く無いですから、業績悪化に帯する経営者の言い訳も立ってしまいそうです(すなわち還元策を出さなくても良い)。
エニグモ(3665)
1000円→977円(17営業日保有 下落率2.3%)
1000円を割り込んだところから一気に売りが加速してしまい、木曜は大きく値を崩しました。金曜は若干戻して引けましたが、チャート的には下値支持線を割り込んでしまい苦しい展開に。週明け早急に終値ベースで1000円台を回復できれば問題無いかも知れませんが下落波動ですね。個人的にはやはり強気に見ていたスタートトゥデイ(3092)も思った程伸びませんし、やはり成長よりも株主還元に期待できる株の方が魅力的な地合です。
ただ足元の下落はどうも外資による空売りによるもののようで、昨年から少しずつUBSが売り残を増やしています。
http://karauri.net/3665/
マザーズで外資による空売り・・・というと連想するのがミクシィ(2121)。当時ずっとGSが空売りを仕掛けていましたが、その後好決算などを背景にご存じのような大相場に発展しました。きっかけさえあれば同社も売り方の買い戻しによる相場形成が期待できそうですから、この辺りはやはり要注目と言えるでしょう。
JAM(8922)
5/2より 178円→163円(17営業日保有 下落率8.4%)
決算と復配を期待してエントリーとしましたが、決算自体は良かったものの、復配は全く0。それを受けて瞬間買われたものの、すぐに急落。需給が一気に悪くなってしまいました。うーん、ちょっと厳しい展開が続いていますね。何とか160円が最終防衛ラインになっている感じですが、非常に際どいところです。
ただこれだけ業績が良くて、これだけ低位に甘んじているのはちょっと解せない印象もあります。年内中には東証1部に行くか、もしくは親会社ドンキホーテHD(7532)によるTOBで上場廃止になるか、どっちかに転ぶんじゃないかと。インバウンド需要により親会社の業績も好調ですし、新規出店計画も強い見通しであることから、業績拡大のチャンスも大きいのではないでしょうか。
以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると
0.03(%/営業日)という結果が出ました。
計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計で割り、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。
ちなみにその間
日経平均 5/1終値 19531円→20563円(17営業日 上昇率5.3%)0.30(%/営業日)
TOPIX 5/1終値 1585 →1673 (17営業日 上昇率5.6%)0.32(%/営業日)
今月もベンチマークに敗北・・・。こんなに地合が良いのに何とかみずほ一社の奮闘によりマイナスは免れたというお寒い結果でした。来月は巻き返しを図ります。
そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を紹介した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。
KA指数619.4ポイント
ほぼ横ばいでした。来月は高値更新を目指します。
それで6月の相場展望ですが、投資判断は「やや買い」に引き下げます。先般「イメージとしては今週高い→来週は月初で雇用統計を控えて警戒感から売られる→再来週はメジャーSQを控えて売られるという感じだと思います。逆の言い方をすれば、来週再来週下げるために今週上がる」としました。それに沿って日経平均は27年ぶりの11連騰を見せましたが、一旦はその反動が出てくるのではないでしょうか。
長期派はデンと構えていれば良いですが、2週間程度の短期勝負の場合は売りポジションを入れてポートフォリオの中和を図るのが適当ではないかと考えます。
金曜のNYは続落。GDP改定値がマイナス成長に下方修正されたことを受けて、素直に売られる流れになりました。それを受けてシカゴ225先物は20455円となっていることから、月曜の日本株は下落のスタートが見込まれます。
足元で為替が急速に円安に進んでいること、みずほの出来高6億株超え、という「ここまでの均衡状態からの断絶」は目先の変化点を予感させます。明らかにバブルと言える上海総合指数も下落基調を鮮明にしていることで、不安感を醸成する一因になり得ます。
とは言え6月は株主総会月でもあり、基本は底堅さがあると思います。指数よりも個別勝負の色合いが強く出ると見ています。ただいつものパターンで前半安→後半高でプラマイ0くらいの月になるんじゃないでしょうか。特に6月はメジャーSQもあって、結構値動きの激しい展開を想定しています。基調は強気に見ているのですが、それがしんどいと思うくらいに下げる場面もあるのでは、と考えています。というわけで投資判断を一段階引き下げました。
指数の絶対値を見ると確かにだいぶ高くなってきた印象はありますが、日本株のPERやPBRといった指標に割高感は無く、特にバブルという印象はありません。先週の投資主体別売買動向でも相変わらず外国人投資家が買い、個人投資家が売る黄金パターンが続いています(先週後半辺りから東電(9501)が盛り上がっていることで、イナゴ系の個人投資家は買っているのでしょうけれど)。裁定買い残も3.5兆円程度で、信用倍率や個人の信用評価損率などを見ても特段過熱感はありません。
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。