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日経平均は本日続伸。前日のNYは連休明けに急速なドル高を受けて軟化。
それを受けた日経平均も朝方から売りが先行。ドル円が07年以来の123円台まで急伸したものの、NY株安や急激な変動による不安感の方が勝りました。ただほぼ寄り安となってからは輸出関連株を中心に買い戻しの動きが出て、下値切り上げの動きに。プラス圏に切り返しました。
後場にはそれ以外の銘柄にも買いが波及して年初来高値更新の動き。一時20500円台に乗せる場面がありました。14時過ぎに麻生さんが「急激な為替変動は望ましくない」とお決まりの発言を出したことで、円高に振れてマイナスに転じる場面もあったものの、最後はプラス圏に切り返して終了。日経平均は9連騰となりました。売買高は25億株台、売買代金は2.7兆円台と膨らみました。
投資判断は「強気の買い」。しかし相変わらず強い動きが続きます。ドル円がストップロスなどを巻き込んで一気に年初来高値を超えてきたことから、相場の流れが変わってもおかしくない感じはあったのですが、それでも尚下値にはしっかりとした買いが入ってきています。
月曜にドル建ての日経平均は無事高値をクリアし、海外投資家の「持たざるリスク」がまたニョキニョキ台頭し始めた印象で、やはり今週は強い相場展開を想定します。イメージとしては今週高い→来週は月初で雇用統計を控えて警戒感から売られる→再来週はメジャーSQを控えて売られるという感じだと思います。逆の言い方をすれば、来週再来週下げるために今週上がると見ています。
しかし日本株以上に呆れるほどに強いのが上海総合指数。上海は5000ポイントに王手をかけてきました。「もうはまだなり」の典型例と言いますか、バブルの終わりは誰もわからないという事例と言いますか。参加者の90%が個人投資家ということで、向こうは家を質に入れても株をやるとか、共産党員が不正撲滅の余波で財テクに手を出さざるを得なくなったとか。色々言われていますが、とにかく「上がるから買う」という大原則に則っています。どこどこがデフォルトしたとか一日で時価総額が2兆円分吹き飛んだとか、結構な悪材料が時々出てくるものの、勢いの前に理屈は通用しません。
そんな上海市場の売買代金はなんと約18兆円規模ということで、あっさり日本市場を凌駕しています。まあ上海に関しては当面「触らぬ神に祟りなし」という姿勢で良いと思います。いずれ崩壊するにしても、もう少し待ってもらいたいところではありますが、案外中国やインドの株価が下落しても、まだ先進国の株価に深刻な影響を与えた事例はありませんから(逆に上がっても恩恵は小さい)、そちらにあまり気を取られなくても良いかも知れません。
日本の方は本日から受渡日ベースで6月相場入りですが、日本証券新聞によると6月はアノマリー的には一年で最も強い月だそうで、過去20年で15勝5敗なのだとか。理由は株主総会が集中する月なので、それに合わせて株価浮揚策が採られやすいとされています。今年は特にコーボレートガバナンスコードがあることから、その傾向が強いと見られています。
一方、アメリカの方は直近5年で2勝3敗(日本は4勝1敗)でむしろ弱く、つまりは日本とアメリカの株式市場は乖離しやすい月なのだとか。アメリカの方は「Sell in May」色が出てくることから弱い月になりやすいのだそうです。既に昨日のNYと今日の日経平均はその対比にあったような感じです。
新興市場も「強気の買い」。本日は両指数共に堅調。為替の円安進捗を受けて大型株の方に妙味がある展開になるのか・・・と思いきや、案外新興市場の方もしっかりした一日になりました。ただあまり物色に軸は無く、JASDAQの値上がり率ランキング上位は低位小型株が乱舞。質としてはあまり良い印象ではありません。
一方、東証1部でも東電(9501)が盛り上がっているように、いわゆる「イナゴ」系の個人投資家が好きな値動きの良い銘柄が買われている印象です。個人投資家はこれまで売り越し基調がずっと続いていたので、その待機資金は大量にMRFにプールされており、決算シーズンも終わったことで一気に市場に再還流してきたという感じでしょう。
新興市場の場合は信用売りができない銘柄が多いため、その勢いは継続しやすいものになっています。まあ上海に比べれば全然可愛らしいレベルのお話ですから、まだ十分勢いが持続しても不思議ではないでしょう。
【ポートフォリオ銘柄】
みずほFG(8411)は反発。朝方は売られてスタートしたものの、すぐ切り返して年初来高値を更新。チャート的には高値で包み陽線を示現して、強い動きになっています。正直、今日銀行株がここまで強い理由がよくわかりませんが、やはり外国人投資家の足の長い買い(年金など)が入ってきているのだと思います。
そんなこんなで信用倍率も10年以来の3倍台にまで改善。株価水準的にも09年以来の高値水準となっています。銀行株は金利上昇による利ざや改善や秋口のゆうちょ銀行上場に向けた官製的な買いも期待できます(類似企業との比較により公開価格を決めることから、政府の売り出し価格に関わる)。またメガバンク各行のPBRが0.8倍程度に放置されているということも、そもそもの割安感。上値余地は全然大きいと言えるでしょう。
ホシザキ電機(6465)は続伸。本日はGSによる強気見通し継続(国内外で競争優位が一層際立つとの見方から、買い増し好機と捉えるとのとこ)を受けて、朝方から強い買いが見られました。また同業の福島工業(6420)も大きな上昇になっており、業界的に環境が良かった印象。為替の円安傾向も海外での売上増加に寄与することで、ここからの巻き返しの動きに注目です。
CYBERDYNE(7779)は反落。昨日は1:2の株式分割を受けて買われる動きが出ましたが、本日はその反動が出た格好です。まあ配当も自社株買いもする余裕の無い中で、タダでできる株主還元を出したということで評価できるのではないでしょうか。
ちなみに地元のテレビ番組で、遷延性意識障害による植物人間状態から脳機能の活動が認められた34歳男性のドキュメンタリーに山海社長が登場するとか。見られる方は是非見てみてください。
http://www.tulip-tv.co.jp/tvinfo/detail/index.html?TID_DT03=3472166
【注目銘柄】
フィード・ワンHD(2060)は大幅反発で上場来高値更新。こちらは先般も当欄にて取り上げましたが、14日配信の有料メルマガにて参考銘柄として取り上げ。その後はじわじわ強含んで、本日は出来高も過去最高の水準に盛り上がりました。JASDAQなどで小型株が個人投資家に買われていたように、同社も小型株物色の流れに乗った形。
とは言え、同社はPBRがまだ1倍で、配当利回りが2.2%と非常に割安に放置されている銘柄でもあります。今期も大幅増益見通しで、そもそも今回の上昇波動は決算発表からスタートしています。同社の最終着地点はまだまだこんな水準では無く、短期資金などの巻き込みもできればドカンと大きく買い上げられる展開もあり得ると思います。
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そして次回は5月の成績発表です。指数が高値を更新してきた割には、正直あまりポートフォリオがパッとしていないイメージがありますが・・・。ともあれ結果をお楽しみに!
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。