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大発会の日経平均は大幅高。連休中の海外マーケットが総じてしっかりしていたことを背景に、ドル円は円高で返ってきたものの、物ともしない上昇に。先物は薄商いの中で現物株主導で買われると、みるみる上値を追う格好。前場に売り押された小型株も後場からは買い戻され、全面高の様相となりました。
昨年高値も一気に上抜けて、陽の丸坊主となる高値大陽線の高値引け。月初18連騰となり、アノマリー継続でした。売買高は17億株弱、売買代金は3.2兆円台と大活況でした。
投資判断は「中立」に。あけましておめでとうございます・・・と口にする間もなくの急騰となり、とりあえずまた高値更新の動きになってきたこと、また目先は売り反転する材料が無いことから、投資判断は一旦「中立」に変更します。
何よりゴルディロックス相場が続いています。昨年末の懸念材料だったアメリカの政府閉鎖も結局また暫定予算が組まれて1ヶ月延長、ドイツの連立に向けた予備折衝も来年1月7日~中旬にかけて行われるということで、諸々先延ばしとなっています。
12月の日銀金融政策決定会合は相変わらずの現状維持。今年も相変わらずガシガシETFとREIT、そして債券も買っていくぞ、ということですが、ETFやREITはともかく、債券は先月末時点で80兆円買うと宣言しているうちの60兆円しか買っていないというステルステーパリングを実施中。
ETFやREITもいずれ同じ流れになるのでしょうね。副作用があるから止める、と言おうものなら、今までの発言と整合性がとれなくなりますし、株も売られてしまいますし。それが黒田総裁のやり方なのでしょう。
為替に関しては昨年末決定したレパトリ減税(企業が海外の資金を国内に還流する際にかかる税金の減額)は当初税率10%までの減税をトランプ大統領が要望していたのに対して最終的には15.5%で決着したこと、また恒久的な措置ということなので、企業としては投資などの要が無いのにアメリカ本土に還流させる必要が無い(04年に実施された時は1年間の期限があったので、ドル高要因に繋がった)、ということですから、思った程ドル高圧力には繋がりそうにない様子。
ドル円に関しては、昨年の年始は117円くらいだったので、4円程円高水準で終わりました。それでも上がってきた日本株はあっぱれと言うべきなのでしょうけれど、日銀を始めとする国内勢の買い支えがあった結果ですから、手放しで褒めるわけにはいかないのかも知れません。
とりあえずアメリカの長期金利が2.5%の壁を越えてこない限り、今のような上値の重い展開が続くのだろうと思います。そうこうしている間にドイツの連立政権樹立が決まれば、またユーロが買われる展開になるのかも知れません。
アノマリーの話をすると、今年は戌年。「戌笑う」ということで、戦後の日経平均は過去5回は4勝1敗と強い傾向があります。特に58年は40%もの急騰を見せたので平均値としては高いですが、中央値は前回06年の6.9%であり、まあまあという感じ。どちらにしても標本がたった5つしかありませんから、このアノマリーはあくまで話半分に見ておくべきでしょう。
最後はまたビットコインの話。12月の終わりにかけて急落となっており、これまでも何度か急落がありましたけれど、今回高値からわずか1週間で45%程の急落となった場面もありましたから、今までの暴落局面を上回る動きになっています。
結局12月18日にシカゴマーカンタイル取引所でビットコイン先物が取引開始となってから、開始時に高値を付け、その後下落となっている形。これまで各取引所で値段に差があり、スプレッドも大きかった仮想通貨に先物価格という一つの軸が出来上がりました。
これまでのビットコインはほとんどが個人投資家で、全員買いから入る「方向性が同じな烏合の衆」だったわけですけれど、そこに大金を背景に先物を駆使して売りからも入れるプロが参戦してきたことから、一気に戦線が崩壊してきています。
何故年末のタイミングなのか、という点に関しては各国中央銀行総裁が「投機的」と発言したから・・・とか解説されていますが、そもそも多分ビットコイン投資家の大半は、今の日銀総裁が誰かも知らないのではないでしょうか?
誰しもが「バブルはいつまでも続かない」「いつか暴落が来るに決まっている」と思っているものの、じゃあそれがいつなのかをピタリと当てられる人は極々少数で、もし当てることができれば売りで大もうけすることが可能です。で、私の結果から見た仮説では、一種の各国政府のまとまった協調もあったのではないかと。
というのも、大抵の国の税金は1年間で区切られ、日本の場合は損益が確定しないと税金を取ることができません。つまり、アチコチに勃発しているビットコイン長者から税金を巻き上げるには、年内にビットコインを利益確定させる必要がありました。上がっている間は大抵売りませんから、一旦ビビらせてふるい落とす必要はありますね。そうして利益を確定させ、3月の確定申告において税金を徴収する、と。
もう一つは、単純にクリスマスプレゼントを買うために換金が必要だったのかも知れません。この辺りは可愛らしい理由ですけれど、まあ生活派手系のそういう人達も居たでしょうから、一定の売り要因にはなったかも知れません。
新興市場は「中立」。本日は両指数共に堅調。日経JASDAQ平均は4000円を上回ってきました。ただ大型株の方が強い中で、新興市場の上昇力はそれ程でもなく。ただ明日は大型株が一旦落ち着く中では小型株に資金が回ってくると思います。引き続き注目。
【ポートフォリオ銘柄】
ジェイ・エス・ビー(3480)は続伸。同業の毎日コムネット(8908)が大幅高となり1000円台乗せとなったことにも触発されたのかも知れません。一方、同じくサブリース絡みの大東建託(1878)は年末の日経による業績観測報道を受けて急落。先月大東建託の売りを損切りした後に急落というところにセンスの無さがありますが・・・
それはともかく、引き続き学生向けマンションは入居率が100%に近い活況ですし、高齢者向け住宅も育成中。少しずつではありますが、着実に成長が見込める企業だと思います。
そんな中、今回は新年一発目買いで一銘柄買いポートフォリオ入れしたい銘柄があります。それは日本ドライケミカル(1606)です。
防災設備大手で、ALSOK(2331)が筆頭株主となっています。流動性が薄く地味な銘柄ですが、同じくALSOKが筆頭株主の同業ホーチキ(6745)が上場来高値圏にある中、同社もジワジワと上放れの動きになっています。業績がパッとしないので横ばいの動きが続いていますが、今年は特に都心でビルの竣工ラッシュ。そうなると、同社のような防災設備需要は鉄板に強いと思います。
また、株主還元という観点で見ても、非常食など様々なものを選べる株主優待があり、年初のNISA買い需要も十分取り込めそうです。配当利回りも2.4%と十分。足元では4年以上のもみ合いを経て13年以来の高値水準となってきていますから、上放れ期待感が強いです。
そして個人的に期待しているのがALSOKを介したホーチキとの提携や合併などの何らかのアクション。PBR1倍割れですから、何かあったら面白いでしょうね。目標は3000円に。明日の寄り付きから買いポートフォリオ入れとします。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。