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金曜の日経平均は反発。前日のNYは小売売上高が予想を上回りプラスだったことで3指数揃って続伸。ダウはまた最高値更新、S&PとNASDAQも年初来高値更新となりました。売買高も平時の1.5倍超となり、異例の大活況。長期金利は3.9%割れの場面も。半導体関連株指数のSOX指数が2.7%高となりましたが、相対的にNASDAQは弱く。ECB理事会の結果を受けてユーロ高ドル安が進みました。
それらを受けた日経平均は朝方から買いが先行。半導体関連株主導で買われ、特に信越化学工業(4063)が加えてアメリカでの住宅需要復活期待感やモルガン・スタンレーMUFGによる目標株価引き上げもあり上場来高値更新で牽引。中国株が堅調なスタートになったものの、小売売上高などの指標が予想を下回ったことで、上げ足が止まりました。為替も円高方向に。
後場は次第に為替が円高方向に振れる中でも高値圏で踏ん張っていましたが、13時以降次第に売りに押される動き。引けにかけて少し買い戻しの動きも出ましたが、33000円を維持できませんでした。売買代金は5兆円弱と大活況。引けでFTSEのリバランスがあり1.4兆円出来ました。REIT指数は小反発。
投資判断は「売り」。金曜のNYは高安マチマチ。NY連銀総裁が利下げ観測を牽制したものの、長期金利は3.92%で横ばい。こちらも引けでFTSEのリバランスがあったことから、売買高は普段の倍近い大活況。VIX指数は12.3ポイントに低下。WTI原油先物は71ドル台後半に上昇。それらを受けた日経平均先物は32630円となっており、週明けの日本株は軟調なスタートが予想されます。
FOMCに関しては、現状維持は当然として、3回の利下げを見込むドットチャートはサプライズでした。パウエル議長も含め、一気に手のひら返しでハト派に転じたような形で、アメリカ株は高値追いの動きになりました。
ただ当然ながらサプライズは株だけに止まらず、アメリカの長期金利に波及。一時3.9%割れまで低下しました。結果ドル売りとなり、円高となり、日本株は上値が重い、という三段論法です。
とにかく主要3通貨の中で円が最強通貨でした。日米欧の中で引き締め方向に逆走しているのが日本なわけですから円高は当然です。
その円高影響をモロに受けた日本株。ただアメリカ株を始めとして海外株は高いのですから、当然のようにドル建て日経平均はプラス。しかも円建てでは急落していた木曜も2%を超えて上がっていたので、実はドル建てで見れば海外株以上に日本株は上がっていました。
https://nikkei225jp.com/data/dollar.php
日本側の要因もあり、一部ではリフレ派の多い安部派が政権から一掃されることで、アベノミクスによる金融緩和の終わりが今月であろうとなかろうと近いということで円高に振れたという話も出ています。それは確かにありそうですね。
なお先日の日銀短観では、大企業製造業の想定レートは139.4円とのこと。あと1円程しか余裕が無くなってきました。政局に続いてまた一つ日本株を買う理由が無くなりかけています。
アメリカはクアドルプルウィッチングもあるので、余計にトレンドが転換しやすいです。9月も15日のFTSEとクアドルプルウィッチングが戻り高値で、その後10%程の下落となりました。6月も16日が該当し、その後高値を超えられず上値が重く。
3月は逆に17日が大体のボトムでその後6月16日に天井を打つまで上昇トレンドの入り口に。昨年12月は16日以降急落。昨年9月16日は、翌20日から下落。昨年6月17日も翌20日をボトムに上昇・・・。キリがないのでこの辺で止めておきます。
日本株は強いのは強いですが、金曜も高値更新銘柄34に対して新安値更新銘柄29とほぼ拮抗。強い相場の割には違和感がある数字です。
先週末時点の信用倍率は前週4.3倍→4.8倍に拡大。買い残が4兆円に迫り、先週の下げ局面で逆張りの買いが入った形。10月以来の水準に戻っています。なお、日経ダブルインバース(1357)は上昇したことで買い残が減り、日経レバレッジ(1570)の方は下落したことで売り残が減っています。
また先週末時点の裁定残高は買い残7,742億円に対して売り残623億円の差し引き7119億円の買い長。前週に比べ2,935億円減りました。先週はメジャーSQ週ですから減って当然ですが、この解消売りも下落に一役買ったのでしょうね。
12月第1週の投資主体別売買動向では外国人投資家は現物を5,868億円の売り越し。一方、先物は5,287億円の買いで差し引きでは581億円の売り越しという形。ただ先週も書いたように今回はメジャーSQ週なので、特殊要因がありあまりアテにはなりません。一方、個人が久しぶりに逆張りの買いで4,194億円の買い。信託銀行(年金)も1,270億円の買い。債券が上昇してきたことが背景にあるとみられます。
新興市場は「中立」。金曜のグロース指数は反発。なお、12月第1週の投資主体別売買動向でグロース市場に関しては外国人投資家は179億円の大幅売り越し。逆に11月の買いは何だったのかというくらい、また売り越しの勢いが大きくなってきました。
【ポートフォリオ銘柄】
巴川製紙所(3878)は反発。年初来高値面合わせとなりました。こちらはやはり半導体関連株という位置付けもあるので、足元のSOX指数の高値更新は追い風。ただ終値ベースで年初来高値更新とできなかったので、ここからもし下がっていくと、とりあえず今回の大相場は一旦終了となってしまいます。来週の動きに注目。
売りポートフォリオの川崎汽船(9107)は大幅反発。前日まで6連続陰線でしたが、アメリカの小売売上高が予想を上回って良かったことや、前日の海運株の空売り比率が6割を超えていたことなどで一転急反発。日本郵船(9101)や商船三井(9104)は75日線を上回ってきました。年末特有のドレッシング買いも散見されるようです。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお、上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。