KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

枯れざくら~昔の防衛大学校物語 桜散る

防衛大学校入校話の続きです
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20200626.html


だいぶ話が逸れましたが、朝の容儀点検を受けるためにプレスをして埃を完全に取り除いた制服を着て、胸の位置に名札を付け(制服の名札は安全ピンで留めるタイプ。傾かないように付ける必要アリ)、黒い短靴に靴墨を付けてピカピカに磨き上げ、黒い学生カバンを持って、朝の点呼同様に舎前に整列する必要があります

・・・と、これだけ頑張っても、制服では最初の容儀点検ですから、やはり基本全員落とされる運命にあります無論「どうせ落とされるから」と手を抜く命知らずは居ません

なお、ここに一つ難敵が現れます。それは「桜」です何故か。容儀点検の際に桜の花びらがヒラヒラと舞います。「うわぁ、キレイだなぁ」・・・などと思う呑気な学生はいません。花びらが制服に付くとします。そうすると「桜不備」という、全く理不尽な理由で容儀点検を落とされてしまいます「いや不備じゃなくて、むしろ桜備わっているじゃん」という無意味な抵抗は死を招き寄せるだけ

「いやいや、桜の花びら取ったら良いじゃん」・・・と言われるかも知れませんが、一度整列して「気を付け」がかかってしまうと、もう微動だにできません。できる動作は「休め」と「気を付け」のみ。それ以外の余計な動作はできないので、腰の辺りに付いた花びらならばドサクサに紛れて払いのけることもできるのですが、基本もうアウト。静電気か何かで案外しっかりとくっついています

この桜、丁度着校の4月1日に満開になりますし、入校式を終えた5日から盛大に散り始めます。まるで図ったかのよう(※温暖化が進んだ今はどうかわかりませんが、当時は新入生を苦しめるため、少し高い標高などを計算に入れ開花時期を絶妙にコントロールしているのかと思う程でした)。勿論、この散った花びらは舎前の掃除でも新入生を苦しめることになります

更に朝はヒゲをちゃんと剃らないと「ヒゲ不備」もあります。私は元々そんなにヒゲが濃い方では無かったのですが、この防大時代に過剰に剃りすぎたことで逆に濃くなってしまいました

私の小隊にはビックリする程ヒゲが伸びるのが早く、剃って30分後にはもう青々としてくるヤツも居ましたですから、なるべく点検直前に剃らないといけないとダメ、という体質のヤツもいます

その他、あるあるネタでは「目の輝き不備」とか無茶苦茶な理由で落とされることはあります。まあ目の輝き不備ということは、他に何も文句を付けるところが無かったということである意味名誉なことかも知れませんが・・・まあ結局再点検を受けないといけなくなりますから、全く何の慰めにもなりません実際これらは稀で、「ピカール不備」「短靴の磨き不備」などいくらでも難癖付ける要素はあるのですが(つづく)