そして今年に入って確定申告時期などが忙しく過ぎ、3月末になりました。そこで私だけ上司と共に個人面談が実施される事に。「てけてけ君この仕事向いてないんじゃないかね?」所長に開口一番そう言われました。
「皆君に任せる仕事が無いと言っているよ」
「・・・」
「今後の君の進退についてよく考えて、早いうちに結論を出して欲しい」
・・・そう来たか、と思いました。散々「株を止めろ」と言っても止めない、けれど職務規程などには「株を禁ずる」とは一言も書いてないので、これを理由に辞めさせたら不当解雇になる。だから一番反論できないような理由でとどめを刺そうとしているんだな、と。
しかし上司は少し驚いた顔をしながらも何も言わなかったので、実際そうなのかなとも思いました。所長は単に資格保有の経営者ということでハンコを押すだけの人でしたから、私の仕事ぶりなんて全く見ていません。それでそういう話が出るなら、現場レベルでそういう評価になっているのかな、と。
確かに私のその仕事に対する熱意はがむしゃらとか是が非でも・・・というのからは遠かったと思います。やはり心のどこかで「自分はいつまでもここにいるつもりはない」というのがありましたし、結婚もしたからきちんと就職して、人並みの生活をしていかないといけないとだけ思っていましたから。毎日が嫌で嫌で仕方ありませんでしたけど、それでも我慢して続けてきました。
ただ自分にもある程度の自負はあります。こんな財務状態では借入なんて無理だ、と言われたお客さんと一緒に銀行に行って、決算書の内容を説明しながら必死に頼み込んで満額借入の回答も得ました。これは単なる自慢ですけど、3年かかると言われる試験も一発で合格しました。特に相続税に関しては満点で快挙とまで言われました。確定申告では誰も株式・投信の譲渡についてわからなかったので、全て私が引き受けて夜遅くまで残って申告しました。保険や行政書士・パソコンの指導まで本当に幅広く色々やりました・・・
誰しも仕事をやっている以上、一定のプライドを持ってやっているでしょう。そしてこんなに毎日忙しいのに任せる仕事が無い・・・ってどういう意味?とも思いました。客観的に見てもちゃんとやっているんじゃねーの?納得いかねーって。
確かに今の不況の世の中、毎月のようにお客さんが減っていきます。売上も前年比1割以上の減少で更に落ち込む見通しだし、事務所全体の仕事自体がそもそも減ってきたのもありました。それでも自分の担当も資金繰りに苦しんでいましたけれど、どこも止めずに頑張っていました。
面談が終わって「ヤレヤレ、どうするかな」と自分の席に戻った矢先。一本の電話がかかってきました。それは自分の担当先のお客さんで「もうお宅との取引は止めたい」という電話でした。(つづく)
※ピンポーン。ここでまた宣伝のお時間です。
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さて、取引を止めたくない日経平均は金曜大幅高。前日のNYダウは前日に売り込まれたエネルギー関連株に買いが入り大幅反発。スペイン新発国債の入札が順調だったことや中国の輸出が前年比1.5倍になって欧州危機の懸念が後退したこと、新規失業保険申請件数がわずかながらも減少したことなど、内外共に好材料が出ました。
それを受けた日経平均も朝方から買いが先行。メジャーSQの清算値が9747円と高く決まってしまいましたが、今まで売り込まれていた反動もあってやがて突破する展開。亀井金融・郵政担当相の突然の辞任が金融株にとって支援材料となったことも追い風。
一時清算値を上回り、そのまま上昇できるのかな・・・と思ったのですが、その後は上値の重くなる展開。後場は安値圏でのスタートとなり、結局は9700円台を何とかキープする水準で引けました。
投資判断は「強気の買い」。ちょっと予定とは違う形になりましたが、まあ良い方に転んでくれたと思います。NYの大幅高もあって予定より高くSQ値が決まってしまいましたが、ザラ場中に一旦抜いて「幻」ではなくなりました。2番目に良い形で中期上昇トレンド入りしたと見ています。そんなわけで投資判断を最上位に引き上げました。
金曜のNYダウは下げスタートから切り返し、プラス圏での終了。シカゴ日経平均先物もSQ値を上回っていますから、土日に余計な事が起きなければSQ値を上回ってのスタートとなりそうです。そうなれば、当初期待していたようにSQ値が下支え→緩やかな上昇トレンドが実現できるのではないでしょうか。
外部要因の好転も良かったのですが、何より国内的に良かったのは亀井さん辞任ですね。個人的にはあー良かったと思っています。銀行いじめ、郵政に関して民営化の逆戻しという時代錯誤の政策を強行に実現されかかっていたので、少なくとも株式市場的には大きくプラスです。
にしても国内外共に小さな勢力がどれだけ全体に影響を及ぼすのか。ヨーロッパではハンガリー財政が懸念され、日本では国民の5%程しか支持者がいない国民新党の党首の動きに左右されます。
勿論彼には彼なりの言い分がありますし、正しいと思ってやっているのでしょう。ただ私は彼の意見はやはり過去の日本でなら成功した話だけれど、今の経済論には適していないと思います。郵政も民営化して効率良く運営していかないと、今は良くても将来的な禍根になります。
そもそも郵便事業は明かな衰退産業でしょう。郵便の代替として電子メールや民間のメール便などがあります。ホリエモンこと堀江貴文氏も主張されていますけど「無くせ!」と言っているわけではありません。果たして本当に国レベルで死守しなければいけないサービスなのかという事を、再考してみる価値はあると思うのです。
この議論の顛末の行き着くところは必ず「離島などではサービスが受けられなくなる」という部分です。確かに起こりえるでしょう。ただ現行でも過疎地でのサービス維持は一定以上義務づけられていますし、実際廃止になった郵便局も数える程度です。勿論0ではありません。
ただ万人が納得・満足できるような余裕のある経済状態ではないのもご存知の通り。もっと言えば過疎地のみ郵便事業を国有化して、後は民営化すればどうでしょう。それであれば国の負担額もグッと抑えられます。
これを否定するなら事業仕分けなんて子供の遊び、仕分けで削減される金額なんて微々たるものです。しかも本当にその削減された金額に本当に意味がなかったのかをもっと細かく論じる必要すらあるのでしょう。とにかく国民は目に見えて積み上がっていく「仕分け金額」という数字に満足しているだけですから。
一応個人的には事業仕分けは評価しています。姿勢を示しただけでも民主党政権になった意味はあったでしょう。これで民主党政権が終わったとしても、次の政権は何らか同様の姿勢を継続して示さないといけなくなってきましたから。
しかし郵政を仕分けできないようなら自己満足に過ぎません。そもそも実態は郵政を国有化に戻して郵貯で国債を買い支えさせようという魂胆が見え見え。それは残念ながら国民のためは無く、むしろ有害な単なる日本版サブプライム・債権危機の延命措置です。
一方でNTTやJRが成功したから、郵政も民営化すれば上手くいく・・・というのは別の話だとも思います。サービスも時流も当時とは全く異なるので、あれらが成功したから民営化が成功するというのは安直に過ぎるでしょう。
しかし郵便局も民営化する事でサービスの幅がグッと拡がりました。恐らく民営化後サービスの質が向上したと実感されている方はたくさんおられるのではないでしょうか。郵貯も銀行への振込ができるようになりましたし。
また次の参院選次第ではどうなるかわかりませんが、とにかく個人的には一歩踏みとどまって良かったなと思っています。否定される小泉内閣ですけれど、小泉改革がなかったら今よりもっと良かったって本当に言えますか?業界によって意見が分かれるでしょうけれど、総合的にはじゃああの時に他に手だてがあったのか?とも思います。
話を株に戻しますけれど、前も書いたように日本国内のこの程度の政治的な要因なんて、正直株価に与える影響は短期に消化されてしまいます。完全に政権交代したり、郵政国有化の話が完全に流れたりしたら話は別ですけれど、今のグローバルリンクした世の中では、圧倒的に(大した事のない材料にすら)海外要因の中に埋没させられるのが少し情けない感じもします。
新興市場は「強気の買い」。金曜は3指数共に上昇。前日の上昇もあって金曜は東証1部が強い中、蚊帳の外な感じも出ましたけれど、この辺りは非常に良い形になっているなと思います。つまり東証1部が上昇した時に落ち着いて、逆に盛り下がった時には買われるという事で、個人投資家の資金を上手く循環できるよう補助的な市場としての機能を果たしている点です。このうよな形が続けば、証券市場全体としての盛り上がりに繋がります。
ところでマザーズではボルテージ(3639)が新規上場して、初値は1.5倍と活況でした。エフオーアイ(6253)のあんな事があった後の上場なのに、もう喉元過ぎて熱さを忘れている感じです。でも新興市場は怪しいなんて良く言われますけれど、それを言い出したら東証1部なら大丈夫なのか?という議論も必要だと思います。
実際カネボウや日興、日航、西武・・・なんて、東証1部銘柄の不祥事も簡単に挙がってきます。そして規模が大きい分、世間的にも投資家的にも金額的にも与える影響は大きいのです。まして大きければ大きいだけ組織ぐるみの不正になるから質が悪い。しかも「too big too fail」的な感じで、処分が甘い時もあります(ライブドアはダメで日興が助かったのもその例)。
個人的にはもっともっと新興市場に頑張って欲しいと思います。指数的には少しずつ戻ってきましたが、最低でもマザーズ・ヘラクレス共に1000ポイント回復が目標です。
ソフトバンク(9984)は続伸。2300円のラインを無事突破してきました。全体相場の割には弱い値動きが続いていますが、後場さらに強含んで着実に売りをこなしつつ上昇していますから、次の節目は4月高値の2362円。ここを抜ければ3月に三角持ち合いを下放れしてからの下落トレンドから抜け出せる事になります。
それがきちんと確認できれば、意外に底は浅かったと言えそうです。週足では上昇トレンド継続中ですから、このまま目標株価3000円まで巡航速度で向かうのも可能でしょう。
メディカルシステムネットワーク(4350)は小反発。引き続き公募株による需給悪が嫌気されていて、全体相場の上昇も影響無し。特にチャート的にはギリギリ「なだれ三羽烏」の形になってしまっているので、この先の厳しさを象徴しているようでもあります。一応週足での下値支持線が650円どころにありますから、この辺りでの反発力を見たいのですが、一般的にはさっさと売ってしまった方が良いのでしょうね。悩ましい局面ですが、四季報などの中身も一回見てみたいところ。
みずほFG(8411)は堅調。上述のように郵政改革法案の一旦廃案により、金融株全般に買われる動き。個人的にはかつての新資本規制導入延期時並みのサプライズではないかと思ったのですが、動きは案外落ち着いたものでした。まあ確かに菅さんも口では方針を維持すると言っているので、何とも言えませんけれど。それでも今回の一件で、いよいよ流れが変わるのではないかと見ています。
・・・というわけで今回も書き過ぎましたのでこの辺で。
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。