KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

黒田バズーカが北朝鮮の核に勝った日

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日経平均は金曜大幅続伸。前日のNYは日銀の大胆な金融緩和を受けて堅調。

そんな日本株は、前日の黒田日銀総裁の会見内容を吟味して、更に一段上値追いの展開に。寄り付きから13000円をいきなり突破すると、一時600円近い強烈な上げ幅となりました。5日遅れで「甘利越え」達成に。前日の発表前からの上げ幅は1150円で、ザラ場の計2時間程度で株価水準が一変しました。

ただ、急激な買いに売りが向かうことで商いが交錯。売買高は空前の水準になり、各証券会社ではシステムトラブルが相次ぎました。また債券市場では日本国債が朝方買われた後は一転急落となり、サーキットブレイクが2度も発動する始末。

週末であることや、夜にアメリカ雇用統計を控えることもあって、買いの手が止むと結局は安値圏での引けに。売買高は64.5億株で過去最高、売買代金も4.8兆円と大混乱の一日でした。


投資判断は「やや買い」。新年度相場入りからボラティリティの高い日が続き、また私も個人的に株式講演の準備などが入って忙しかったものですから、有料メルマガの配信までで手一杯。ブログの更新までは手が回りませんでした。こんな激しい一週間に何も更新できなかったのは口惜しいですが、鬱憤を晴らすようにまた今日から色々書いていきます。


それにしても金曜は歴史的な一日でした。売買高は史上最高の64億株。年初の1/10のブログでも「売買高が50億株を越える日もいよいよ現実味を帯びてきました」としましたが、2/7の51億株に続いてメジャーSQでも何でも無い日で2度も達成できました。それだけ、世界の投資家の目がこの日本の株式市場の大変化に注がれている証でもあります。

個人的な今回の金融緩和の感想は「やったことに意外感は無いけれど、規模がアメリカンサイズになってきた」という印象でしょうか。数字が「思ったより」大きかったことで、株式を買い戻す「きっかけ」になったという感じです。

元々緩和策なんて、額をいくら大きくしてもあまり意味がありません。それは白川さんの時もやっていたことです。問題はそれがいかに市中に回るか、が本来重要なのですが(つまり需要喚起策)、今回は恐らく日銀総裁が替わって初めての決定会合であることから、幾分ご祝儀的な買いが入ってきたのではないかと思います。

とにかく「緩和に積極的だ」という態度が外国人に好感されたのは間違いありません。また市場との対話を重視して、日銀としてプレゼン力を強化した(フリップなども用意して、エコノミストなどに対する理解力を求める)のは◎の成果と素直に評価できます。


話を株式市場に戻しまして、株式や債券、為替市場の混乱が一段とボラを強め、高値陰線となったことで、需給バランスはやや崩れ気味です。TOPIXの方は見かけは陽線ですが、寄り付きの段階で値が決まってなかった銘柄が多かったことを加味すると、実質的な寄値は1080ポイントくらい。であれば価格帯出来高は1080ポイントというラインに集中していると考えられます。

チャート的には高値でもみ合ったとしても、陽線ならば何とか需給は良好ということですが、陰線となると、昨日に新規に市場で買い付けた投資家の過半数は売買代金ベースでマイナスを抱えている、と言い換えることもできます。それが過去最高の水準で生み出されたわけですから、大きなバイイングクライマックスになる可能性は拭い切れません。

それを回避するには、金曜以上の大きな商いをこなして一気に騰勢を強めるか、しばらく高値もみ合いを続けることで日柄調整を経て売りを一巡させる以外にありません。

しかし金曜がジャスト大天井となるかと言えば、とそんなにわかりやすいことはあまりないので、私はだましだましの高値越えもあるような気がします。そもそも木曜の大陽線がありましたから、そこで買った短期投資家の大部分が金曜に利確できているわけで、その資金が温存されていると考えれば脈は十分にあります(ヘッジファンドの売り種となったとも当然言えますが)。

また、国債の下落は日本という国にとって良い兆候ではありませんが、国債市場は株式市場に比べて明らかにバブルと呼べる地合になっています。ただそれは日本だけに止まらず、去年もドイツの利回りがマイナスになる場面があったように、世界中で起こっています。高値にあったものが売られるという意味では自然な流れでしょう。

むしろリスクオンの動きが本格化してきて、資金の流れが債券→株に向かうという「グレートローテーション」の始まりと前向きに捉えることが可能かも知れません。何度も繰り返していますが、債券の市場規模は株式の3倍あり、その少しでも株式市場に移ると、株式市場には大きく影響してきます。

それでもボラと出来高の急増という変化点を示す一つの「サイン」が出た、というのは間違いありません。その点に留意しながら、来週の値動きを見守る必要がありそうです。

そして注目の昨晩のアメリカの雇用統計ですが、こちらもサプライズの内容で、非農業部門雇用者数は市場予想の20万人増を大きく下回るわずか8.8万人の増加。それを受けてドル円は瞬間円高に振れたものの、その後は再度切り返しの流れとなって、シカゴ225先物などは13100円を越えています。

そして結局、アメリカ市場は引けにかけて下げ幅を縮小してきました。失業率が7.6%に改善したこと、またFRBによる出口戦略が遠のいたことなどを前向きに捉える動きが出た様子。

失業率の改善に関しては、労働参加率の減少が主因だから楽観できない・・・などと賢しげに言うのはあまり得策では無いでしょう。実際、これまでずっとその調子で失業率は改善してきていますが、失業率という数字が改善する度に株式市場の方はそれを好感し、最高値を付けるに至っています。そういう人たちがおかしい、おかしいと言いながら負け続けてきた歴史を示しています。

為替の方もドル円は98円を伺う水準にまで円安が進捗し、年初来高値を突破。ユーロの方はまだ超えてはいませんが、三角持ち合い下放れの動きから一気に切り返してきました。円買い筋にとっては大きな逆撃で、そのストップロスも巻き込んだ大相場になりました。

これらを受けて、月曜の日本株はまたボラが大きく高く始まることが約束されたようなものです。ただし金曜の日経平均先物の寄値13160円、その水準を上回れるかどうかが上述のように大きな分水嶺になってくると見られます。来週の値動きは本当に目を離すことはできません。

ただ日経平均は先日のファーストリテイリング(9983)の寄与度の過剰さからもわかるように、欠陥だらけの指標でありますから、先物の動向を占う上では重要な指標ではあるものの(当然先物はそれに連動しているからですが)、全体の流れを見るには必ずTOPIXの方を重視すべきです。

TOPIXだって時価総額の大きい銘柄の影響をより大きく受けますが、時価総額の大きな銘柄を動かすには相応の資金が必要ですから、より実態に見合った資金の流出入を推し量ることができます。

そんなわけでまとめると「来週もボラの高い展開を迎える中で高値越えの流れに注目。上値追いが止まるようであれば、ポジション整理を心がける」という感じでしょう。

基本路線は株式講演でもしゃべっているのですが、GW前が大天井で、再来週辺りが限界点かと思います。逆に言えばそれまでは上がっていく基調が強いと思うのですが、今までの経験則で言えば、案外チキンレースの最後の最後に一番旨みが残っているパターンが多いです。

なので本当にギリギリまで買いポジションを引っ張った人間が、一番成果が大きいでしょう。私が思う変化のシナリオは、皆がもう一度幸福感に包まれた時。金曜の株式市場の活況は、本当に新規の素人投資家を引きつけるプロパガンダになったと思います。

しかしながら安易にオアシスに近づこうとすると、盗賊達に身ぐるみを剥がされる結果になりかねません。こういう人たちをおびき寄せてからドカンと下げるのではないでしょうか。

私は今から株を始めようとする人たちに対しては(彼らのほとんどは短期投資家ではないので)「今から入るのは止めておけ。秋からまたチャンスは訪れる。今のうちに出来るだけ勉強しておけ」と諭しています。つまり短期は買い場面ではあるものの、長期的には売り時が近い、という認識です。

私は自身ではあまり重要に思っていませんが、そういう人たちに対し最も説得力があるのは「だって既に日経平均は1.5倍以上上がった。郵政解散の時と既に上昇率が並んでいる」という言葉。やはり人間、昨日の株価を物差しにしてしまいますから、他のことを考えずに「やっぱりそうか」と引きます。

恐らく彼らは「なんだ、まだ上がっていくじゃないか」と一旦は私のことを恨めしく思うことになるでしょう。しかし安易に買い煽るつもりはなく、真面目な投資家として長く市場に向き合えるような人がドンドン育っていってくれればと思います。


それにしても北朝鮮は恫喝を止めません。日に日に報道が過激になっており、いつ戦争が始まってもおかしくないような雰囲気になっています(当の北朝鮮は戦時下にあると宣言)。東アジア情勢は少なくとも私に物心が付いてから一番緊張度合いが高まってきたように見えます。しかも窮鼠化している雰囲気が出ているから余計にタチが悪い。

歴史で言えば、中国の皇帝などの後継者に末っ子が選ばれると、大抵残虐な皇帝になることが多く(長男を担ぎ出して地位を脅かす存在を恐れて、恐怖で統治しようとするから)、そうして人心を失い国が滅ぶというのがパターンです。どうやら北朝鮮だけは思想や考え方が数百年遅れているようで、その空気を読めないギャップが周辺国に良い迷惑をまき散らしています。

理路整然と考えられる指導者であれば本来そろそろ矛を収めるタイミングであるはずですが、普段からお世話になっている伯父さんの中国の言うことにも耳を貸さない感じで、60年前の代理戦争の決着を付けるつもりなのか。

それでも日本の市場もアメリカの市場もほとんど北朝鮮のことを無視。むしろドンドン高値を付けて行っています。それに対して金正恩の矜持はことごとく傷つけられているのかも知れません。もしくは、実は市場で空売りを入れていて、思惑が外れて余計にイライラしているのかも・・・。


・・・というわけで、また書き過ぎたので今回はここまで。来週からまた個別株についてちゃんと書いていきます。


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