KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

6月の成績発表

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また色々忙しくなってきたので随分とお休みをいただきましたが、今日からまた少しずつペースを戻していきます。すみません。


で、やり残した6月の成績発表です。6月はメジャーSQ通過後からの反転が見られた月でしたが、そんな中で私のポートフォリオはどうなったでしょうか。早速検証してみましょう。
(評価は7月最初の土曜を含む週の、つまり7/4の終値で行っています)


買い銘柄

みずほFG(8411)
198円→206円(25営業日保有 上昇率4.0%)

欧州の銀行はアメリカからの制裁金などで苦しむ中、6月は年金資金の買いなどにより国内メガバンクはしっかりの動きでした。ただもっとしっかりしていたのは地銀で、高値を更新する銘柄が相次ぎ、相対的にはむしろ弱いと言えるのかも知れません。6/24に行われた株主総会までのPKOがあっただけでは、と訝しむ声も。

直近では特に証券株や金融株の下落が目立ち、指数が重い一因となっています。一部では海外勢による売りという声もありますが、先行して下げる値動きがやや無気味。

株価は1/23の年初来高値から今月23日に丁度半年期日が経過するわけですが、信用買い残は一向に減る気配もなく、相変わらず3億株以上残っています。もうこれは株価が上がるか普段の出来高が増えるまで蓋が取れない感じです。増配も良いですけれど自社株買いで少しずつ増え過ぎた株数を減らしていくしか無いような気もします。

またこれは同社だけの話では無いですが、22日以降同社の呼び値が1/10になり10銭単位となります。これがまた個人投資家を遠ざける一因にならないか心配です。


三井海洋開発(6269)
2259円→2504円(25営業日保有 上昇率10.8%)

相方の日本海洋掘削(1606)との比較出遅れ感から買われる動きでようやく今月上放れ開始。原油価格の方はイラク情勢の一服と共に落ち着き、石油関連株は調整モードに入りましたが、同社は先週くらいから遅行して下落を開始しました。

チャート的にはストキャスに割安感が出てきたこと、また一目均衡表の遅行線が雲上限に達してきたことから、一旦は底入れ感が出そうなところ。なお先般の増資の結果、今月末にTOPIX浮動株調整の関係から買い需要が発生します。


ノバレーゼ(2128)
914円→923円(21営業日保有 上昇率1.0%)

再度1000円トライの流れから失速。75日線を割り込んだところで損切りとしました。うーん、悪くない銘柄だとは思うのですが、テーマ性が無いので今敢えて買われる理由は無さそうです。また頃合いを見て取り上げたいです。


岡部(5959)
1379円→1212円(18営業日保有 下落率12.1%)

正直そろそろ損切りせざるを得ないと思っていたのですが、更新できなかったので放置状態。特に今月は売られましたね。現在はまた二番底を探りに行く動きに。また戻り場面を見極めたいですが、信用買い残が特に溜まってきたので要注意。


日本製紙(3863)
2084円→1924円(25営業日保有 下落率7.7%)

日経で第一四半期の好業績が伝わって反転のきっかけに・・・と思いきや、そのまま再度下落トレンドに。こちらは利回りも高く、特に売られる理由は無さそうですが。8月以降GPIFの運用比率が変更されるのであれば、年金関係には買われやすい業種だと思います。出遅れ感からも引き続き注目。


キッコーマン(2801)
2045円→2140円(25営業日保有 上昇率4.6%)

今月もしっかり。ただ背景にあるのは自社株買いで、例えば6月の状況を見ていると、今月分を終えたのか23日に自社株買いを止めた途端に下落基調になっています。7月にはまた再開したのでしっかりしていますが(8月いっぱいまでの予定)、終わるまでに次なる買い手(例えば年金資金とか)が現れないと苦しいですね。海外売上が多いことで為替が円安になれば買われる展開になりそうですが、今のところ為替は上値が重い状況です。


KNT-CTHD(9726)
6/17より 182円→205円(13営業日保有 上昇率12.6%)

エントリー後は着実な上昇を続けて200円超え。ただ台風8号が列島を直撃する中で、観光関連株には利食い売りが優先する形になり、7月に入ってからはやや軟化しています。それでも政府の訪日外国人増目標も国策ですし、事業環境は極めて良い状態と言えます。ちなみに同社も今月末にTOPIX浮動株比率調整の買い需要があるので、月末にかけて買われる展開が見られそうです。


東京特殊電線(5807)
6/19より 158円→158円(11営業日保有 変わらず)

ロボット関連、電線地中化関連、また仕手っぽいところを見込んでエントリー。エントリー後は大した動きはなかったのですが、7月に入ってから沖電線(5815)と共に突如買われる動きに。無事目標株価200円に達したので、現在ではポートフォリオから外れています。

一部で仕手筋の介入説もありますが、沖電線をストップ高に貼り付けておいて、時価総額の大きい東京特殊電線の値をつり上げるという小癪な(?)マネをしています。今では時価総額は逆転してしまいましたが、沖電線の方が上値にしこりが無く需給が良好。一方、東京特殊電線の方は7/8のストップ高でしこりを作ってしまったので、上値が重くなっています。この両社の値動きは、今後色々なところで参考にできると思いますので見ておくと良いでしょう。

そして今回はとりあえず終わりにしますが、引き続き電線地中化、ロボット関連としての材料は面白いと思いますし、復配も期待できますから、とりあえずしばらく面白い値動きが続くのではないでしょうか。割り切りで乗ってみても良いでしょう。


以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると
0.11(%/営業日)という結果が出ました。

計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計で割り、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。


ちなみにその間
日経平均 5/30終値 14632円→15437円(25営業日 上昇率5.5%)0.21(%/営業日) 
TOPIX  5/30終値 1201  →1285 (25営業日 上昇率7.0%)0.27(%/営業日)

今月もベンチマークに敗北。ただ7月は特殊電線で大成功しましたから、だいぶ成績は良さそうです。


そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を紹介した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。

KA指数525.9ポイント
もう少し頑張って更新して、もっと成績を上げていきたいと思います。


さて7月の相場展望ですが、投資判断は「中立」を継続です。7月はアメリカ雇用統計が絶好調だったわけですが、その後買いが続かず足元では下落基調にあります。

とりあえず金曜のNYは各企業の決算が出てくる中で小じっかり。ただ週間ベースでS&Pは4月以来の下げになったとのこと。シカゴ225先物は15205円となり、為替も金曜終値よりは若干円安方向に。それを受けてとりあえず明日の寄り付きは日本株も小高く始まりそうな気配ではあります。

今一番の気がかりは世界的なボラティリティの低さ。足元ではその下落基調で少しボラが上昇してきた面はありますが、株式市場だけでなく為替も債券もボラティリティが低いです。一方で金価格が上昇してきているのも無気味。

その中で最も注視しているのは為替です。チャートを眺めてみると、6月に限らず特にドル円に関しては今年に入って毎月「月初に円安がピークアウトする」パターンが続いています。5月から年金の買いが入ってきてようやく為替と株のチャートの連動性は崩れてきましたが、それまでは日経平均もそれに連動するような形で月初高のパターンが続いていました。

私はあまり為替の見通しに根拠を持ってこうだ、と言えないので、何かアノマリー的なものが無いかと思って色々と調べていたのですが、7月は残念ながらあまり何もありません。88年から26年間7月の動きを見てみたのですが、月初と月末の勝敗は見事13勝13敗と拮抗。ただ円安になった年も1円も円安にならないパターンが多く、また直近5年は連続円高となっています。なので概して円高気味な時期ではあると言えそうです。

8月になればもっと顕著で、8月雇用統計以降の1ヶ月間は26年間で18回も円高になっています。実は昨年は円安になったのですが、基本やはり夏は円高の季節であると言えそうです。

一方でユーロの方も雲行きが怪しくなってきました。最近市場の懸念材料となっているのがドイツの弱さ。サッカーは異常に強いのですが、株式市場の方はDAXが10000ポイント達成から売られる展開になり、一気に5月以来の水準まで下がってきました。6/10,6/19,7/3と10000ポイントを超えたところで見事な三尊天井となっており、6/26の安値も下抜いていることから、典型的な下落トレンド入りを示唆しています。

先日の鉱工業生産指数の弱さや、ドイツのコメルツ銀行などがアメリカから制裁金を科されるという話もあって嫌気されています。二重スパイ疑惑もあって、アメリカとドイツの関係性にヒビが入っていますし、嫌な感じです。
http://jp.ibtimes.com/articles/59091/20140708/1404816905.htm

他にもギリシャ株が大きく売られていますし、スペインでも新興企業が粉飾で破綻。これがアメリカのモメンタム株売りに波及しNASDAQの下落を誘ったとも言われていますが、ともあれ全般的にユーロ圏の雲行きがまた怪しくなってきています。

そのNASDAQで言えば来月にアリババの上場を控えているため、換金売り懸念が挙がっています。150億ドルの調達額ということで、facebook上場時並のインパクトが見込まれていますが、12年5月に上場した当時はその一ヶ月前にNASDAQはピークを売って、最終的には12.3%の下落となりました。アリババの上場予定日が8/8であり、足元の下落はその動きが始まっているということでもあるでしょう。

一方の我が国ですが、8月から実施が言われているGPIFの運用方針変更もありますし、1/23からの半年高値期日が近づくことで信用買い残の整理売りが一巡することなどから、それぞれの需給要因は足元でだいぶ好転してきています。ですから国内要因だけを見ていれば良いのであれば、買っていって良いということになります。

しかしむしろ世界の盟主アメリカのくしゃみが風邪に発展しないかどうかを気にしていかなければなりません。それが外国人投資家に支配されている日本の株式市場の情けないところです。


※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。