そんなわけでいよいよ兄が現在住んでいる場所を突き止めました。正直50年も経っているわけですから、最悪の結果として既に他界されている、という可能性も十分あったわけですが、どうやらご存命であるということは確認できました
が、ここからが本番。きちんとコンタクトが取れるかどうか。まずは郵送で手紙を出します
正直、相手がどんな人か想像もできません。なにせ会ったことがありませんから「こんなに居所を転々としているなんて、カタギの仕事ではないのでなはいか」「南に向かう人は過去に何らかの向こう傷を負った人だ」とか、多方面に対して失礼なことを考えましたすみません
結論としてはそうでなかったから、今こうして多少の笑い話的に色々書けるわけですけれど、やはり会ったことの無い人に会って、しかもいきなり金銭に絡んだ話をするわけですから、十分な警戒心は必要だろうと思います本当にヤ○さんだったらどうしよう、色々因縁をふっかけられたらどうするか、と考えたりしました
母は「お父さんの子供だからそんなことはない」と言っていましたが、当然そんな保証はありません。なにせ50年近く経っているのですから。その間環境が人間をどう変えるか知れたものではありません。
とりあえず、本当に父の財産が無いのは事実です。ところがいくら通帳の残高をコピーしても残高証明を取り寄せても「他に隠しているだろう」と言われてしまえば終わり。あるものを証明するのは簡単ですが、無いものを証明するのは難しいわけです。税務署なら他の取引との突合で探してくるでしょうけれど、素人相手には難しい話
しかしここまでくると、後はなるようにしかなりません。手紙は母が書くということになりましたが、文面は二人で考えました。アレコレ考えましたが、結局便せん一枚程度にまとまるように「突然のお便りで失礼します。あなたのお父さんが亡くなりました。この度、家の登記にあたりご相談したいことがございますので、宜しければご連絡ください」というような内容と実家の電話番号を合わせて記載したシンプルなものにしました。
そして配達がきちんとできたかどうかを確認するため、簡易書留で郵送することに郵便局でお願いし、相手からのリアクションを待つことになりました(つづく)