KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

貿易戦争懸念止まず安値更新

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日経平均は本日続落。朝方にはまたトランプ政権による閣僚交代の噂が流れ、また追証を警戒した売りなどが膨らんだものの、ドル円が105円を回復するにつれて下げ幅を縮める展開に。中国株の下げが気になるものの、日銀ETF買いを期待して前引けにかけて下げ幅を縮めました。

後場は一時前日終値近辺まで値を戻すものの、改めて売り直される動き。売買代金は14時時点で1.8兆円台となっています。


投資判断は「売り」。森友問題に関しては、やはりと言いますかあまり株価には影響していない印象です。事態がどう進展していくかはわかりませんけれど、万一安倍首相が辞任するというような流れにならない限りは、重石要因にはなるけれど売り材料にはならないという感じで行くのでしょう。

そもそも削除された内容というのも、今回の一件の証拠となるような部分ではなく、単に関連が疑われると面倒臭くなるので忖度、という程度のもののようです。とはいえ改ざんして良いはずは無く、事ここに至っては「更に何か隠しているだろう」と一段と追求が進むことで、また何が出てくるかわからないという不安感も出てきます。

野党もそろそろ落としどころを探って追求を止めるでしょう。上手くいけば麻生副総理のクビ一つとれるかも知れないところで頑張っていますが、麻生さんもかなりのクセものですからね。あまり粘って引き時を誤ると、またどこかで野党にブーメランが出てくるケースもありそうですから、そろそろ手を引くのでは無いかと思います。

しかしたった一つの大阪の土地のために国会が空転し、どれだけの国益が損なわれているのか。亡くなる方も出ずに済んだのかも知れません。それこそ忖度して見逃しておけばここまで話が拡がることはなかったのでしょうが、籠池夫婦のキャラクターの強さもこの際日本にとっての不運だったのでしょう。

一方、もっと無茶苦茶なのがアメリカ。トランプ大統領は周りに身内とYESマンしか置いておきたくない老害的な感じで(最近はその身内すら遠ざけていますが)、日本の森友問題なんて些細なことに思えてきます。全般的にザ・アメリカンな、古き良きプロレス(?)のような、そんな印象を受けています。

しかし猫の目のように変わるトランプ政権の現在のラインナップを、そらで言える人は何人くらいいるのでしょう?こんなに混乱する政局も前代未聞でもありますが、政経分離がこれだけハッキリしているということがわかったのは、今回のトランプ相場で学んだ唯一の収穫かも知れません。

その影響しないはずの政局ですが、結局ペンシルベニア州下院補欠選挙の正式結果は再集計もあって未だ出ていない状況ですが(民主党側の勝利宣言は出ていますが)、トランプ大統領の関税発動という強力な援護射撃を受けても共和党が敗北。

元々共和党の強い地域で選出されていた共和党議員がセクハラ問題で欠員となったことによる選挙でしたが、トランプ政権によってなかなか良くならない鉄鋼産業が手のひらを返したという見方をすべきなのだろうと思います。

ただ、本来むしろ共和党が負けた方が株式市場的にはプラスなのではないかとも思います。トランプ大統領が選挙の度に変なことを言い出すリスクが減りますし、中間選挙に向けて必死感から追加の減税策を出すとも言われています。

そんなアメリカ株ですが、金利急騰懸念が和らいだので株高に・・・というわけにはならず、むしろリスクオフムードになって質への逃避が起きている格好。足元ではNASDAQも下落局面となっています。

その代表格ともなっているAmazonのPERは330倍ですから、元々決算数字を背景に買われているかどうかは微妙です。そもそも今やAmazonのビジネスモデルはAmazonクラウドを背景にしたストック型ビジネスなので、例えば将来的には固定費負担の強いネット通販をスピンオフ(分離)したりするかも知れません。

一方、アメリカの長短金利差が、じわっと縮小してきている点は注意すべきです。現状2年債と10年債の金利差が0.55%となっています。なお追加減税策に関しては、今のところ真剣に捉えている印象は金利にも株にも現れていません。
https://jp.investing.com/rates-bonds/u.s.-2-year-bond-yield
https://jp.investing.com/rates-bonds/u.s.-10-year-bond-yield

金利差縮小が何を示すかと言えば、アメリカの経済成長の陰りです。アメリカでも先週発表された小売売上高が2ヶ月連続のマイナスとなって、消費動向を示す指標には減速感が出ています。

来月からはFRBの再投資額が100億ドル減少しますから一段と長期金利上昇圧力に繋がりますし、そもそもトランプ大統領の施策である減税、ドル安、保護貿易主義の全てがインフレ率上昇に繋がるので、基調は金利上昇局面であることに変わりはありませんけれど、イタリア不安や日本の政局不安も、このアメリカ国債需要増に寄与している面もあるのでしょう。

日本株に関しては、確かにここから3月権利取りの動きが出やすいですし、以前も書いたように本来3月は総合的に買われやすいアノマリーがあります。ただそれだけでは200日線を割り込んだ昨年9月~10月の連騰相場のように、グイグイ買われるのは虫が良すぎる感じがします。


新興市場も「やや売り」。本日は両指数共に軟調。ただ追証発生による投げ売りが一巡したと見られると、急速に下げ幅を縮める動きになっています。空売りなどが入らない分、片方に値が動きやすい新興市場は、トレンドの見極めが重要になってきます。


ポートフォリオ銘柄】
売りポートフォリオソフトバンクG(9984)は続落。「10兆円ファンドがAIを軸に2兆円の投資」と伝わりましたが、特段買い材料にはなりませんでした。本日はファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)といった指数寄与度の高い銘柄が反発に転じる場面があった割には、同社は弱い格好。やはりNASDAQの下落がここから本格化するかも知れず、警戒感が強い状況です。


同じく売りポートフォリオ住友不動産(8830)も続落。本日は業種的に不動産株の下げが特にきつくなっています。アメリカでは長期金利が低下しているにも関わらずREITが下落しており、中国との貿易戦争の激化が、中国資本によるアメリカ不動産売りに繋がると見られています。

アメリカの不動産市況が何故日本の不動産株に影響があるかと言われると、結局機関投資家などはセクター毎に売買していますし、また不動産投資資金がもし割安になったアメリカ不動産に向かえば国内不動産にはその分回らなくなる可能性もありますから、やはり連動しやすいと言えます。というわけでアメリカの不動産市況にもよくよく目を光らせておく必要がありそうです。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。