KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

2月の成績発表

今日は2月の成績発表です。TOPIXが昨年安値を下回り3月危機が意識され始める一方で、円安による業績押し上げ効果や株式市場に対する支援策、そして個別では製造業に増産報道が出始める等、雰囲気は改善しつつあります。そんな強弱対立する中で私のポートフォリオはどうなったでしょう。早速検証してみましょう。

買い銘柄

ソフトクリエイト(3371) 
2005年12月2日後場より 3470円→670円(先月)→650円(19営業日保有 下落率3.0%)
同社にしては久しぶりの資本・業務提携を発表。相手はエイジア(2352)で最近の株式市場ではストップ高連発で目立っているものの、正直事業規模は小さく目先の業績に与える影響度は軽微でしょう。ただ同社を通じてこちらも派手な値動きをしているソフトブレーン(4779)とも繋がりができ、弱者連合ながらも将来に対するM&Aも含めた動きに繋がりそうです。同社の得意とする電子商取引に今回の提携でモバイル的な部分の補完ができれば鬼に金棒か。

ソネットエンターテイメント(3789)
2006年1月20日より 390000円→192900円(先月)→188300円(19営業日保有 下落率2.4%)
ロイターや朝日新聞との提携、NTTとマイクロソフトが組む広告販売に参画等、相次ぐ大手とのコンテンツ・広告分野における提携を打ち出して、巨人ヤフー(4689)に挑もうとしています。業績が伸び悩む中で何らかの手を打とうと色々画策している点は評価できますし、子会社の好調によって色々な選択肢を試すことができる環境も同社にとって有利な部分です。恒例の上場株式のみで評価した一株当たりの株価は33.1万円。また一段と乖離が拡がってきています。

ソフトバンク(9984)
2007年10月5日より 2400円→1414円(先月)→1200円(19営業日保有 下落率15.1%)
今月頭に発表した決算はヤフーの好調等により営業利益段階で過去最高益をマーク。それを受けて株価は上昇しましたが、内需売り外需買いと資金がシフトした事で大きく下落。主力の携帯電話事業はARPU(一人辺りの月間使用料)の低下が続きそうで、先日もiPhoneの定額データプランの価格を変更できる期間を設けると発表。おそらく期間限定ではなくなるでしょうが、Appleが提供するAppStoreのようなコンテンツを販売する方向にシフトしていかないと、契約者の基本料金だけでは業績も頭打ちでしょう。

メディカルシステムネットワーク(4350)
2007年10月15日より 117000円→70500円(先月)→84900円(19営業日保有 上昇率20.4%)
決算の内容は悪かったものの、同時に発表された自社株買いによって何とか株価水準を維持。そろそろその効果も切れてくるでしょうが、ディフェンシブ性の強い割安銘柄ですから、もう少し自然に評価されても良いような気がします。

ダイハツ(7262)
3月25日より 1141円→768円(先月)→753円(19営業日保有 下落率2.0%)
円安の進行に合わせてトヨタ(7203)、ホンダ(7267)、日産(7201)といった自動車大手それぞれが、春先から増産に転じるという事で、見直し買いの動きが出てきています。特にホンダはインサイトの好調で株価は底値圏を脱した動き。あと日本一の企業トヨタが3250円を突破して三尊状態から脱すれば、一気に日本全体の株価は好転すると見ています。そしてその時期は間もなくでしょう。GMを潰さないというアメリカの動きによって目先少し救われている部分もあるのは確かですが、長期的には日本の自動車メーカーにとってライバルが生き残るわけですからマイナスでしょう。その辺りのジレンマは残ります。

みずほFG(8411)
4月15日より (1000分割考慮)433円→227円(先月)→188円(19営業日保有 下落率17.1%)
米銀最大手シティの実質国有化やイギリスのRBSによる3兆円超の赤字などにより、金融株の売りが波及した月でした。邦銀の方は比較的マシな状況とはいえ、株式市場の下落により自己資本比率の欠損が問題視され始めています。負のスパイラルのまっただ中に。ただ邦銀は2003年の最悪期を既に経験済みで、少なくともメガバンクの方は公的資金注入が必要な程深刻な状況には至っておりません。その2003年にはりそな(8308)への公的資金注入で株式市場が反転しました。であればシティを実質国有化したアメリカ市場の反転もそろそろ近いのでしょう。

SEH&I(9478)
5月28日より 13000円→8270円(先月)→8650円(19営業日保有 上昇率4.6%)
子会社の業績は回復傾向にあるものの、同社の決算はイマイチでした。一応株価は安定し、本当に少しずつではありますが下値を切り上げる動きを見せています。特に月足で見た場合の指標は最悪期を脱しつつあり、きっかけさえあれば過去に見せたような大相場を演じる事も期待できます。最近は新興市場において低売買単位で流動性の薄い銘柄が突然ストップ高連発を演じて株価4倍といった動きがあります。同社も一旦動き出せば、あれやこれやと理由付けられて上がっていけるものと思われます。

USEN(4842)
7月15日より 300円→105円(先月)→91円(19営業日保有 下落率13.3%)
光通信(9435)との業務・資本提携はあまり材料視されず、株価は100円を割り込んで推移しています。先日出たIRでは「優先株を利用した資金調達で当初目標していた50億円は集まらず、39億円となった」ということで、将来的な株式価値の下落は緩和されたものの、運転資金が8.5%という高配当をうたった優先株をもっても集まらないという現状の方が厳しいと捉えられるでしょう。株価水準は圧倒的な割安ながらも、明確な事業ビジョンが見えないと、株式の需給悪もあって反転はなかなか難しいでしょう。

日本リテールファンド(8953)
8月31日より 450000円→402000円(先月)→321000円(19営業日保有 下落率20.1%)
年末に強い動きを見せた反動もあって、今月は下落となりました。不動産関連銘柄は今月に入っても日本綜合地所を始めとして破綻が相次ぎ、未だ売り終わりの状況にはなっていません。ただREITは高配当を維持しており、そういった部分から見直し買いが入る素地は多分にあります。

JUKI(6440)
11月20日より 99円→85円(先月)→60円(19営業日保有 下落率29.4%)
今期決算見通しは大幅な赤字。なかなか将来を楽観視する事はできません。それでも同社を取り巻く外部環境は円安や中国株の一人勝ちなどを見ても改善してきており、同社が発表する程今・来期の業績は悪くなるとは思えません。株価は最高値から1/20程度にまで下落してきましたから、ここからの盛り返しに期待です。

エルピーダ(6665)
2月3日より 659円→718円(3営業日保有 上昇率9.0%)
DRAM価格の反騰や合併期待によって一気に株価が急伸。空売りの買い戻しも巻き込んであっさり目標株価に接近したため、すぐに売りとしました。久しぶりにスカッと上がった銘柄でした。その後の急落を考えると、なかなか良いタイミングだったと思います。最近もボラティリティは高いままですが、ここからは売りの方が優勢になってくるかなと思います。

コニカミノルタ(4902)
2月5日より 785円→761円(15営業日保有 下落率3.1%)
エルピーダとチャート形状、売り残の多さによる需給の良好さが非常に良く似ていたので、過熱感の高まるエルピーダから乗り換える形でポートフォリオ入れ。買いタイミングが悪かったので少し値を下げていますが、チャートは上昇トレンドを崩していません。空売りを巻き込む上昇が始まれば、1000円達成も早いと思われます。

近畿日本ツーリスト(9726)
2月11日より 88円→90円(12営業日保有 上昇率2.3%)
先日出た決算では来期の黒字見通しを受けて株価が反発。ただ個人的には円高や燃油サーチャージの大幅下落を受けて、旅行業界はまだまだ盛り上がれると見ています。株価は謎の急落を受けて低迷していますが、本来こんな水準に居るべき銘柄ではありません。目下信用倍率の改善が急務に。

売り銘柄

セブン銀行(8410)
1月24日より 291000円→273100円(先月)→270000円(6営業日保有 下落率1.1%)
2月12日より 266600円→269000円(11営業日保有 上昇率0.9%)
最初のポートフォリオ入れ時は順調に値を下げたのですが、欲張り過ぎたために高値で買い戻しとなってしまって、ほとんど利益が出ませんでした。決算後の再度下落基調を確認して再ポートフォリオ入れしていますが、念のため30万円を損切りラインとして設定しています。セブンイレブン自体には公正取引委員会による立ち入り検査を受けるという悪材料がありましたが、同行へ影響は軽微でしょう。それでも信用買い残が引き続き多く、先んじて買われていた銘柄にはこれから更に資金が集まるとは考え辛いです。外需銘柄が買われてくると、対照的にもう少し売りが集まるでしょう。

以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると

結果−0.33(%/営業日)という結果が出ました。
計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計13で割り(セブン銀行は一回の取引として、また便宜上エルピーダコニカミノルタを一連の取引としてカウント。そうする事によってポートフォリオの成績に短期取引による上方バイアスがかかる事を防いで、評価を厳しく見積もる事ができます)、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。

ちなみにその間
日経平均 1/30終値7994円→7568円(19営業日 下落率5.3%) −0.29(%/営業日) 

TOPIX 1/30終値794→756(19営業日 下落率4.8%) −0.26(%/営業日)

今月は残念ながらベンチマークを下回る結果に。やはりもっと売り銘柄もポジションに入れて、ヘッジしないといけませんでしたね。

そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を推奨した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。

KA指数192.0ポイント

となりました。

ちょっと個別銘柄のコメントに力を入れすぎて、文字数制限の関係上あまり来月の見通しについて書けませんから簡潔に。私の中では3月危機は杞憂に終わり、株価は1万円回復に向けて大きく動いて行くものと見ています。NYダウも遂に7000ドル割れ水準にまできていますが、先述したように金融機関に対する大きなアクションが株式市場の大底を形成する一つのきっかけとなります。シティの実質国有化から、株価は大きく回復していくことでしょう。

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。