今日は休日ながら銘柄を色々物色していて良さそうなものを見つけましたので一つ推奨銘柄として挙げておこうかと思います。富士電機HD(6504)です。
↓富士電機HDのIR
http://www.fujielectric.co.jp/ir/index05.html
持株会社のため、収益構造はまちまちですが、とにかく名前の通り電機に関係のある物を製造しており、その範囲は発電機からハードディスク(HD)まで様々です。
セグメント的には発電機やUPS(無停電電源装置。停電になってもしばらくは電力を供給できるもの)といった電機システム部門が4割以上を占めて主力ですが、今後伸びが期待できる部門はやはりHDを始めとした電子デバイス部門ということになりましょうか。
HDは価格の下落がある一方、小型大容量の物の需要は当然見込まれ、今後携帯やテレビに直接組み込まれるタイプの物も増えてくる可能性を考えると、その他の家電に意外な用途で組み込まれる可能性もあるわけで、まだまだ伸びる余地があると思われます。特に小型、省電力化すればする程組み込み易くなり、その用途はどんどん増えていくのではないでしょうか。同社はこの分野に対する設備投資にも積極的で、来年までに生産能力を約倍増させる計画です。
ここの話は全く余談で戯言ですが、筆者は近未来的な人間には外部記憶装置として脳波とHDを直結させる装置ができるのではないかと考えています。それで記憶の部分を司るといったような。
・・・話が逸れました。先月末に発表された決算は申し分のない状況。同時に発表された2008年を最終年とする中期経営計画では売上高1兆円超え、コスト削減による売上高営業利益率7%(現在4.6%)を目指すとのことです。
有利子負債の削減にも努めています。そして有利子負債を減らしつつも新事業のための研究費、設備投資に積極的です。有機EL、燃料電池、太陽電池と次世代のキーワードとしては既に手垢がついてはいますが、それでもまだ我々の周りで見かける事が少ない物ばかりですから、今後のシェア取りには欠かせない先行投資です。
一方、事業リスクとして挙げられるのはまずはこれらの費用をきちんと回収し、収益に結び付けられるかというところです。「貯める」技術はこの会社の十八番ですから、その際自社グループの他の製品といかに有機的に結びつけて販売できるかが鍵を握るといったところでしょうか。
そしてHDの販売単価の下落もあります。日進月歩のデバイス業界は常に省電力、小型化を目指していかないといけません。
また、海外の売上高を1.5倍以上に拡大しようという姿勢はどこの会社も似たようなものですが、となると同様に円高リスクというのも今後付きまとってくる話だと思われます。大企業にはつきものですね。
テクニカル的には市場の動向にあわせて年初来高値を更新中であり、MACDの好転も実現しました。正直大企業のMACDはあまりアテにならないですが、だからといって悪い話ではありません。
週足で見ても右肩上がりの良いチャートです。ただし株価はかなり成長期待を織り込んで、PERも割安感が特にないため、上値はそれほど余地がなさそうなのも正直な所です。
目標株価は控えめに800円としておきます。3月頃の株価の調整が良い「溜め」となって、長期の第二波動入りしたような形になっています。
信用倍率も最近は改善傾向にあり、1倍台となっているのが好材料です。大型株のため目を見張るような値動きは一気にしないと思いますが、今後の市場動向と併せてじっくりと見ていける銘柄ではないでしょうか。