KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

母目覚める

母の心臓手術話の続きです。
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20120312.html


翌日。姉と嫁と3人で、再度金沢の病院へと向かいました。姉もやはりあまり眠れなかったということで、車を運転する姉を眠らせないためにも、ずっと車中で話し続けていました。それは互いに母の合併症に対する不安を紛らわしたかったためかも知れません。姉は昨晩帰ってから風呂の中で「母ちゃん頑張れ」とずっとブツブツ言いながら浸かっていたのだとか。

やがて病院に到着し、緊張して集中治療室に入ると、母がまだ酸素マスクを付けたまま目を瞑って眠っているようでした。

看護師の方は「大丈夫です。今朝一度目を覚まされました」と言い、「ご家族の方が見えられましたよ」と肩を叩くと、母は身動きして何かを言おうとしていました。

しかし、口に酸素用のチューブを通されているせいで声が出ません。それでも母に「大丈夫?痛くない?」とか話しかけると、目を瞑ったまま頷いたりして応答がありました。

「手とか足とかちゃんと動く?痺れとか無い?」と聞くと、やはり頷いて応じました。どうやら脳梗塞の併発は無かったみたいで、我々はこの瞬間ようやく安心することができました。

母は何かを尋ねたいらしく口を動かしていましたが、残念ながら空気の漏れるような音がするだけで、全く声にはなりません。なので母は指を一生懸命動かして、空に文字を書いていました。

それを読みとると「なんじ」と書いたので「何時?って聞いているの?」と聞くと、頷き返しました。私が「13時」と言うと「わかった」と言わんばかりに、何度も頷いていました。指で文字をかける程に、問題なくしっかりと動くようです。

しかし、血管を取り出された腕や切られた胸には、かなり痛々しい血の筋が走っていました。それらの傷は大手術の結果を雄弁に物語っていました。

とにかく無事を確認できて安心できたので、長居は避けて面会時間は10分程度で切り上げ、我々は集中治療室を出ました。熱はまだ39度あるということで昨晩からあまり下がっていませんでしたが、特に大事に至るような話ではないようです。

面会時間は昼と夜の各1時間に限られていたので、我々は昼食をとって病院の外を散歩したりして、夜の面会時間が来るまで時間を潰していました。(つづく)