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日経平均は金曜続伸。前日のNYが引き続きFOMCの結果を受けてしっかりと続伸し、市場最高値を更新。それを受けた日経平均でしたが売りが先行。ここまで急騰してきた反動や、3連休を控えた様子見気分が拡がりました。日銀金融政策決定会合の結果を気にする動きもあった感じ。
その金融政策決定会合では案の定何も変更がなかったことで後場寄りは少し下げて始まったものの、その後は次第に買い戻しの動きが優勢になり、引けではプラス転換。ほぼ高値圏での引けとなりました。一方でTOPIXの方はマイナスのままで、NT倍率は12.58ポイントとITバブル以来の高値を更新。市場の歪さをまたしても物語る感じになりました。
売買高は25億株、売買代金は2.3兆円と前日に比べると落ち着きましたが、この時期にしてみれば厚めの商いでした。
投資判断は「やや買い」。アメリカFOMCにおいて緩和縮小が決定。債券購入月額を850億ドルから750億ドルに減少させるということで、予想よりも縮小の規模が小さかったこと、また「失業率が6.5%を下回ったとしても、インフレ率が2%を越えないうちは超低金利を持続する」という内容で、金利引き上げの条件を緩めたことが好感され、アメリカは強い動きが続いています。
私は「年末の時期に緩和縮小は無い」と思っていたのですが、予想は外れました。ただ市場は上手く良いとこ取りをしてくれた格好でもありますし、確かに購入額は大して変わっていませんから、バーナンキ議長も辞める前に形式的にやることはやったよ、という甘っちょろい印象です。浴槽からお湯が溢れているのに、全開の蛇口をちょっとだけ締めて風呂から上がる人は普通いません。
ただバーナンキ議長は最後の最後まで市場との対話の上手い人だったなぁと思います。色々ありましたが、結局リーマンショックや欧州危機、その他諸々の危機を乗り切って、今の株高を演出したのはオバマ大統領よりも彼の功績が大でしょう。それのもたらす副作用はとりあえず置いておくとして。
それを受けてドル円は一気に104円を突破。これで株高に弾みが付き、日経平均は一気に12月の高値を更新して、年初来高値に迫る勢いがありました。15900円には届かなかったものの、引けまで高値をキープし続けました。
この流れはもう少し続き、そして私はやはり25日から26日にかけて、つまり実質新年度相場入りから物色の対象は180度変わると見ています。
指数的には高値圏を維持し続け、結局水曜の陽の丸坊主は強気のサインでした。外国人買いのラストスパートは明らかに始まっているので、波には遅れず乗っていくべき地合だと考えています。しかしこれでもし金曜これで日銀の追加金融緩和が出ようものなら、とどめの大相場になったと思うのですが残念。まあ日銀も株だけを見て運営しているわけではないですから仕方ないですね。
そして金曜のNYはGDPの上方修正を受けて続伸し、またまた最高値を更新してきました。それを受けたシカゴ225先物は遂に16000円乗せ。もっとも月曜は日本がお休みなので、また月曜の海外マーケットの動きを見ておく必要がありますが、基本的には特に弱気材料も無いので大丈夫だと思います。
なお直近20年間の大納会を含む最終5営業日は17勝3敗と圧倒的な強さで「掉尾の一振」の存在を証明しています。これは純粋に権利取りが絡んでくることや節税対策の売りが止むことからも明確に理由付けられ、特に今年は来年の証券増税を見越した換金売りの反動も大きく、確度が高くなっているものと思われます。
と言うわけで、来週から最後の餅代稼ぎに相場が発展していくものと見ています。もうイベントは何も残っていませんし、攪乱要因はありません。
そんな中でどんな銘柄を狙っていくか、ということですが、一つのヒントとしてはやはり逆日歩銘柄を狙うというのもアリでしょう。特に今年は例年以上に年末年始の並びが良く、30日さえ休みにすれば9連休という人も多いです。ですから、逆日歩が付いた銘柄の売り玉を枕に年を越すわけにはいきません。と言うわけで、高値更新逆日歩銘柄は来週の狙い目とも言えます。
新興市場は「やや買い」。金曜は両指数共に軟調。上述のように金曜は高かったのが日経平均のみだったので、本質的には弱い一日でした。ただやはり26日以降は個人投資家の売り需要が止みますから、年末年始は新興株も買われやすい地合だと思われます。
そしてIPOも今年残すところあとヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ(6090)一社になりました。怒濤のIPOラッシュもいよいよラストですが、連勝記録は止まったものの足利HD(7167)といった大物を挟みながら、今週も意外に資金がバラけずに健闘した方だと思います。来年も活きの良いIPOに期待したいところです。
【ポートフォリオ銘柄】
三井海洋開発(6269)は続落。相変わらず地合の流れの蚊帳の外な銘柄ですが、政府が日本海側でメタンハイドレートの埋蔵量を調査するという報道が連休中に出ています。最近この手の材料にあまり反応しなくなったものの、久しぶりに出た好材料。そろそろ株価の煮詰まり感も良い頃なので、忘れた頃に大相場に発展する可能性に期待します。
テーオーシー(8841)は反落。ただ19日の段階で800円に到達したので、戻り待ちの売りとなっています。一旦上値抵抗線(9月以降の高値を結ぶ線)に達してきたので、ここを越えるとまた次の波動に入れると思うのですが、ちょっとまた別の不動産株を探してみようと思います。
東京ガス(9531)は続落。500円を下値に攻防戦が続いています。同社はLNGだけでなく水素関連という切り口もありますし、土地持ちの含み資産関連という面もあります。業績だけで言えば来期の値下げによる減益懸念はありますが、テーマ性は意外に豊富ですし、電力株無き今NISA口座本命の最右翼だと思います。
【注目銘柄】
富士通(6702)は大幅続伸。こちらは18日配信の有料メルマガにて買いで取り上げ。無事年初来高値を連続更新しています。上述のように外国人買いがまた始まった感じになっていることで外国人持ち株比率の高く、逆日歩が付いているところなとが狙い目です。金曜は値上がり率ランキング上位にランクイン。
来年のWindowsXPのサポート期限終了による買い換え特需が発生することもありますし、また足元で最高値更新を続けているファナック(6954)は元々富士通の子会社でしたし(今は資本関係はありません)。全般的に良い流れが出来ています。
あと、新年が近いというところで「富士」という名前も縁起が良いですね。名前にちなんで銘柄が買われるのは、行動経済学でも証明されているように人間が投資する以上間違いなく影響してくることですから、一概にバカにはできません。実際金曜は天馬(7958)も来年の午年にちなんでこれ以上無い良い名前として買われています。
そんなわけでまた目標株価到達の際には取り上げ根拠を掲載します。
カシオ計算機(6952)は小動き。こちらは有料メルマガにて16日より取り上げ。ユーロ感応度の高い銘柄で、高値更新の売り長銘柄として取り上げました。その後逆日歩も付いて年初来高値を更新。ユーロも円安が止まりませんから、言うこと無いですね。こちらも目標株価はまだまだ上の水準。到達際には取り上げ根拠を掲載します。
日本風力開発(2766)は大幅反発。こちらは有料メルマガにて17日より取り上げたのですが、しびれを切らして損切り。しかしその翌日の大幅高になってしまいました。裏目に出ました。
悔しいので、せめて取り上げ根拠を以下に記しておきます。
「△日本風力開発(2766) 東証マザーズ 売買単位100株
728円 出来高153400株
12/17買値 740円以下
12/30までの目標株価 860円
【評価】
業績 ○
テクニカル △
需給 △
同業他社比 -
その他ポイント 風力発電政策に対する期待
風力発電設備販売や売電事業。今期は増収増益で黒字転換を見込む。中間期時点では増収ながら赤字継続であるものの、赤字幅は前期に比べて大きく縮小。昨年7月からスタートした風力発電の固定買取制度が寄与した。同社は業績が下期偏重の季節性要因があるため、下期からの巻き返しは十分に期待できる。
最近の報道によれば政府は太陽光に偏重した買取制度を是正すべく、風力・地熱といった他の再生可能エネルギーの規制緩和を押し進める方針。足元で原発再稼働の方向に動いていることは再生可能エネルギー関連株にとってマイナスではあるものの、原発再稼働のためにも他の再生エネルギーに対する注力姿勢を示す必要もあり、やはり風力発電に対する追い風は続くものと見たい。
テクニカル的にはMACDやパラボリックは暗転。ただストキャスは安値圏にあり、RSIも0%と短期売られ過ぎのサイン。勢いよく75日線に接近してきたことで、一旦はこの水準で反発場面が見られそう。一目均衡表も雲を下回ってしまっているが上値の雲まで距離があること、また雲自体も薄いので、再度の突破は十分可能な感じ。
株価水準的にもも8/30安値590円→10/29高値1025円の2/3押し水準735円に達してきたことで、反発するのでればこの辺りの水準が妥当なところ。日柄としても安値から高値の間が2ヶ月で、現在は高値から約2ヶ月経過していることからも、リズム的に良い頃合い。
需給面では長期的には下落トレンドが続いていることで総じて悪い形。ただ信用買い残は約33.5万株で、日々の出来高に比べると十分返済売りをこなせる感じ。なお有利子負債が多いことから、一定のファイナンスリスクが存在している点には留意。
予想PERは220.6倍で、風力発電事業も行う駒井ハルテック(5915)の99.0倍との比較では割高。PBRも1.3倍で同0.6倍との比較では割高。予想ROEは0.6%で同0.6%との比較では同水準。ただこの辺りはあまり事業内容が重なっていないため比較は参考で。配当は無配。
買値はなるべく安いところで。目標は12月の高値水準に。損切りは買値から4%程度下の水準で適宜」
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。