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日経平均は金曜反落。前日のNYは出てきた経済指標を好感して概ねしっかり。S&Pは高値をまた更新してきました。
それを受けた日経平均は小安く始まったものの、すぐに切り返して15400円回復の動きに。ただ為替の円高基調や昨日大幅高した反動、週末要因などが重なって、後場にはマイナス転換。ただ下値では底堅さも出て、前日終値を挟んで一進一退の攻防が続きました。売買高は29億株台、売買代金は2.6兆円弱と更に膨らみ、強弱感の対立が強く出た一日でした。
投資判断は「やや買い」。金曜のNYは堅調な展開が続いてまた高値を更新。日本のメジャーSQにあたるクアドラプル・ウィッチング(4人の魔女)であったことから、出来高も膨らみました。それを受けてドル円は102円台を回復しシカゴ225先物は15455円ということで、月曜の日本株は堅調なスタートが見込まれています。
ただ一つすごく気になるのは金価格の急騰。木曜の海外で金価格は一気に3%近く急騰しました。FOMCを通過して買い安心感が出てきたことや、イラク情勢を懸念した買いが入ってきている様子。それはわかるのですが、3%も上昇するか?という感じです。
これはちょっと嫌な予感がします。特に金曜は指数以上に全体相場の印象が弱く、個人的な体感としても100円安くらいの感じです。為替の円高と株高の同時進行も妙で、全般的に違和感が大きくなってきています。一応金は週末に多少の反動安が出て、ドル円も安定はしていますが、200日線を意識した推移が想定されます。
市場でよく指摘される騰落レシオに関しては、個人的にはあまり気にしてはいません。昔に比べて相場のβ値が上がり、相場の上昇局面では全銘柄一様に上がりやすいため騰落レシオも上がりやすく、また下落局面では共に下がりやすくなっていますから、騰落レシオの示す過熱感などはアテにならないと思っています。あくまでそれを気にする人がいる、と言うのを参考程度に眺めるだけです。
チャート的に来週は今週に比べるとやや買い気が削がれるところです。と言うのも、75日線が上昇し辛く(75日前が3月上旬の買われた時期にあたるので)、結果75日線との乖離が拡がりやすいためです。それでも国内外共に大したイベントも無く、ひとまず15500円を目指す動きではあると思いますから、引き続き売りよりも買いで見ていきたいところです。
来週のイベント的には強いて言えば政府の成長戦略が正式発表されますが、既に大体の内容は伝わっていますし、特段改めて材料視されることも無さそうです。何か目新しいものが出れば別ですが。
ですから、全般的には出遅れ株物色のトレンドが続きそうです。出遅れ株と言えば今のところ大型株、ということで、外国人がガンガン買って出来高が増えています。基調は来週も大型株を中心とした底上げの流れが続くものと思われます。
新興市場も「やや買い」。金曜は両指数共に軟調。ここまで大きく買われた反動、また東証1部の大型株が主役の流れから相対的に新興市場に売り物が出やすい流れになっています。
ただ大きく売られるわけでもなく、東証1部がしっかりしている分、新興市場もやがて反発してくるとは思います。主役のミクシィ(2121)は引き続き強く、反落ムードもどこ吹く風。
しかし注意が必要なのは、来週そのミクシィに株式分割による権利落ちがある、ということ。同社には非常にわかりやすい先例があって、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)は昨年4月・7月にそれぞれ10分割ずつ実施しましたが、4月の際には3月の権利落ち前から2週間程度下落が続きました。また7月の場合も前月の権利落ち前からピークアウトし、以後2ヶ月ほどの下落局面に入っています。
それに比べるとミクシィの場合はとりあえず5分割ですから半分ですし、まだ一回目ですから権利落ち後の下落はマシかも知れません。ただ既にきつめの信用規制も入っており、それに伴う信用建ての制約なども考えるとそれなりに需給バランスを崩す要因になりかねません。その場合、影響は新興市場全体に及ぶ可能性も出てくるので注意が必要です。
【ポートフォリオ銘柄】
みずほFG(8411)は反落。金曜は出来高が更に膨らんで2.6億株超となりましたが、結局株価は行って来いになりました。うーん、なかなか上値が開けてきませんね。
6月に入ってボーナスシーズンに入ったことからまたNISAが意識され始めており、本日の日経1面でも「3月末時点で資金流入1兆円」というのがありました。ただ全口座数は650万口座あるということで、MAXで6.5兆円まで購入することができるのに、稼働率が15%程度とは微妙な印象。まあ口座を開設しただけで2000円が貰えるとかで、キャンペーン目当てで色々な親類の名義を使って水増しした人もいるでしょうからこんなものかも知れませんね。
一応足元で再度相場の体感温度が上がってきたことで、このNISAに再注目する動きも出てくるでしょう。その場合組み入れ比率の上位に登場する同社(単価が安くで利回りが高い)も、こういった買い勢力が無視できないところではないでしょうか。今後増えるであろう日本株投信設定でも組み入れられやすく、需給面では悪くない環境が出来上がりそうです。
三井海洋開発(6269)も反落。秋田・山形県沖と島根県の隠岐諸島付近の日本海において、メタンハイドレートの存在が有望視されていると報じられたことで日本海洋掘削(1606)はまた買われる動きに。一方同社は全然無反応でした。うーん、やはり需給状態の差でしょうね。5/2の戻り高値2385円を抜けて上の窓を埋めるところからの勝負になりそうです。
金曜の寄り付きから買いポートフォリオ入れとなった東京特殊電線(5807)も反落。昨日急騰の反動が出た格好になりました。これに関しては短期筋の売り一巡感からの再反転に期待です。まずは陽線を見たいところ。
【注目銘柄】
きちり(3082)は続落。こちらは5月に有料メルマガで取り上げてからとっくに投資期間も終わっている銘柄ですが、今月末に東証1部上場によるTOPIX算入と、また6月決算銘柄ですから権利落ちという二つのイベントがあります。なのでこのまま一直線に買われるかなー・・・と思っていましたが、16日より急激に売られる流れになっています。
トレンドはやや崩れ気味ですが200日線に下値支持される形でとりあえず今週は乗り切りました。来週は突発高もありそうなので、ちょっとこの辺りには注目です。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。