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日経平均は金曜反落。前日のNYは高安マチマチ。小売り株が売られる反面、MicrosoftやAmazonなどが買われたことでNASDAQのみ上昇となりました。
それを受けた日経平均は朝方から売りが先行。ドル円が円高に振れたことで、売られる展開になりました。ただ20100円を割り込んだところでは下値にも買いが入り、深押しはしない形。後場は日銀のETF買いがあり、下げ渋りました。ただ安川電機(6506)の好決算で引っ張られた電機や機械セクター以外はパッとしませんでした。売買高は15億株台、売買代金は2兆円弱と低調。
投資判断は「売り」。金曜のNYはGEの決算がイマイチだったことや、原油価格の下落を受けてエネルギー株が弱く総じて軟調。ただ値動きは小幅でVIX指数は9.36となり、過去最低を付けた93年12月22日の9.31に迫る値となっています。スペンサー報道官の辞任もありましたが、特段相場に影響を与えてはいません。
https://www.cnn.co.jp/usa/35104613.html
一方、円高が進捗したことで日経平均先物は19960円となっており、週明けの日本株は軟調スタートが想定されます。
ついでに言えば日経VIの方は金曜に算出以来過去最低を更新しました。6/23の週から日経平均週足の値幅は369円→320円→328円→177円ときて、今週は214円。日銀金融政策決定会合やECB理事会という重要イベントがあったので先週よりは拡大した・・・と言えるレベルの数字ではないですね。
VIX指数、VI共に下がったら次は上がるしかないので、次に何か起きた時は暴落する時なのですが、では一体どこまで下がったら底なのか。なかなか読み取れません。
そんなゴルディロックス(適温)的な居心地の良さもあって、今週結局なんだかんだでAmazonが最高値更新となり、NASDAQもそれに合わせて最高値更新。そして何故かよくわからないのですが、ドル建て日経平均もNASDAQに歩調を合わせて7月10日以降は連騰となっています。
http://marketnewsline.com/market/historical-prices/1010.html
注目の日銀金融政策決定会合は予定通り現状維持で、黒田総裁の会見でもETFの買い入れ額に関しては「副作用を生んでいるとは思わない」と減額の可能性を否定。この辺り、トコトンBloombergの飛ばし記事が否定されていますが、黒田総裁もムキになっているのでしょうか?内心はわかりませんが、副作用があるのは明白ですね。
またREITの買い付けに関しても特段発言が無かったことから、REIT指数が一旦反発する動き。このまま歴史的な大底確認とは思いませんけれど、とりあえず戻り売りのチャンスを提供するような場面は用意してくれた感じになっています。
一方、注目のドラギ総裁も「テーパリング(出口戦略)は議論されていない」「極めて大規模な緩和が必要」などと発言する一方「最近のデータは強い経済を確認」「委員会は秋に決定を下す」などと9月会合辺りで出口に向けた動きが出ることを示唆。ユーロ買いが強まる展開に。とりあえず発言だけを信じるならば、ヨーロッパの方が一足先に出口に向かう格好のようです。
そんなわけでドル売りの動きが出て、足元でドル円に関しては改めて112円接近の動き。ただドル円は6/14安値108.80円→7/11高値114.50円の半値押し水準111.60円水準が意識され一旦は下げ渋ったものの、金曜には改めて割り込んで111円割れ寸前までありました。一気に下値の節が消えた格好。
なお投資主体別売買動向では先週外国人投資家が現物を1732億円買い越し。先物も957億円の買い越しとなっており、7月に入って安倍政権の支持率急落で外国人の基調に変化があるかどうかが最大の注目ポイントでしたが、今のところあまり影響は無い様子。一方、個人は1488億円の売り越しと、相変わらずの弱気見通しでした。
新興市場は「やや売り」。金曜は各指数共に堅調。東証1部が安定する中で、新興市場にも安心感から資金が入ってきています。金曜は特にミクシィ(2121)がモンストの中国展開を受けて朝方一時急騰し、マザーズ指数が強含みました。一方2部指数は過去最高値更新となり、日経JASDAQ平均は年初来高値を更新。
そろそろ決算シーズンに入ることで東証1部が買い辛くなってくる中、新興市場に資金が入りやすいタイミングになってくると思います。
【ポートフォリオ銘柄】
ディーエムエス(9782)は続伸。地味に強い動きが続いて、終値ベースでの年初来高値を更新してきました。引き続き低PBRである割安感と、良い回転が効いている流れが好感されている格好。先述のように新興市場全体に好循環の流れが来ていることも追い風です。月末に予定されている決算にも期待。
グリーンズ(6547)は反落。ただ足元では上放れの動きが出始めており、来週にも75日線が上向いてくる日柄です。同業の日本ビューホテル(6097)も高値圏の推移が続いているように、先日発表された訪日外国人観光客数が着実に伸びていることで、この辺り改めて買い安心感に繋がっている模様。
また先日伊藤忠(8001)がホテル事業再参入と伝わったことも、業界全般の好調さを示すバロメーターとして前向きに受け取られているようです。今月中に出るとみられている中期経営計画と、それに伴って優待でも出ないかなと期待しています。
そんな中、今回は一銘柄売りで取り上げたい銘柄があります。それは日本取引所グループ(8697)です。
傘下に東証と大証を抱え、取引所で世界3位規模ですが、足元は閑散相場が続く中で月間ベースでの取引量は減少基調。同社の収益環境は悪化しています。確かに今は株式の売買よりも先物の方に力を入れていますけれど、その先物にしても取引量の減少が顕著です。
また、東芝(6502)の2部降格、日本郵政(6178)の売出延期など、大型株にまつわる良い話がありません。ハイフリークエンシー取引の規制も議論の対象になっていますし、世界的にもヘッジファンドの解散が相次いでおり、東京市場の空洞化が懸念されています。
予想PERも25.7倍で東証のその他金融業平均11.6倍との比較では割高。証券業の16.9倍と比較しても割高です。PBRも4.2倍でそれぞれ0.9倍との比較でも割高です。
ただ、この銘柄の注意点としてはとにかく売り長であること。大東建託(1878)の売り長状況にも言えることですが、どんなに割高感があってもとにかく新しく売ってくる人がいないと下がりませんし、買い戻す人がいると上がってしまいます。
それでも将来的な株安も見込んでいますし、2000円という価格帯が分割も考慮した同社のヒストリカル的な上値抵抗ラインですし、そろそろ天井圏かと思います。目標株価は1500円に。月曜寄り付きから売りポートフォリオ入れとします。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。