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本日の日経平均は続伸。前日のNYはイギリスでEU離脱協定関連法案のスピード審議動議が否決されたことで3指数揃って軟化。ただ小型株指数のラッセル2000や景気先行指標とされる輸送株指数などはしっかりでした。一方、半導体大手のテキサス・インスツルメンツが引け後に出した決算において見通しが市場予想を下回ったことで時間外で急落。
それらを受けた日経平均は朝方買い先行で始まったものの、すぐにマイナスに転じる荒れ模様。エーザイ(4523)と共同治験を行っていたバイオジェンが「3月に臨床試験中止を発表した認知症治療薬「アデュカヌマブ」に関して再データ収集をしてみたところ、有効性が示されたことでアメリカFDAに承認申請を出す」としたことで、日経平均採用銘柄のエーザイが買い気配となり、他の銘柄を売るリバランスの売りが市場に混乱。
ただそのエーザイが9時半頃にストップ高水準まで気配値を切り上げたことで、その後は反動の買い戻し。しかしアメリカに対してWTOに提訴と報じられた中国株も次第に売られたことで、再度マイナス圏に沈みました。
後場にはジワジワと買い戻しが入りプラス圏に。TOPIXは前場高値を上回ってきました。売買高は14時15分こ時点で8億株と低調。
投資判断は「買い」。口酸っぱく言っているように私はそもそもアメリカの景気が良くなるとは一言も言っておらず「不景気の株高が起きる」と主張しています。株式市場よりずっと流動性が高く、プロしか参加しないような債券市場ですらマイナス金利という不可解な出来事が起きています。
であれば、株式市場にバブルという不可解な出来事が起きてもバチは当たりませんね。バブルのメリットは単純に儲かりますが、問題はそれがいつどのように終わるのか誰もわからないモンスターだということです。
個人的な感覚としては、昨今の株高を受けてもまだ以前言ったように「伸びきったゴムがパチンと切れる音」は聞こえていません。それが聞こえるのは恐らく25000円とか超えてきたらでしょうね。市場に全く過熱感は無く、未だ皆警戒感が強く、売り方が売ったとしても空売りの買い戻しが邪魔をしてあまり幅が取れないので、すぐ戻ってしまうのだろうと思います。
「所詮買い戻しだけの相場だ」「業績は悪いじゃないか」「消費増税もしたのに」・・・というのは皆皆少なくとも2ヶ月くらい前には十分感じて知っていたことです。その間売らなかった人は、今更売る理由はありません。株価が買値に戻ってきて「やれやれ」と売る人は居るでしょうけれど、それは単に値頃感や自分の買値という曖昧な基準値を論拠にしていますから、皆バラバラで意味はありません。ですから節目にはなりません。
例えば皆様の周りで、これまで株に関心が無かったのに「株高くなってきたんだって?何か良い銘柄無い?」とか聞いてきた友人知人はいますか?一般週刊誌に「今狙う株はコレだ!」という記事が大々的に組まれているでしょうか?まだまだ皆景気の先行き、株価の暴落に対する警戒感を解いておらず(それは間違った感覚ではありませんが)、それ故今の株価水準はバブルでも何でも無いことがわかります。
そして米中間やイギリスの問題に対して「実際には解決していない」のに「ちょっと上手く行きそう」というだけで、これだけ株価が上がるのです。世界的に好材料に反応したくてしたくて仕方が無い相場のように思われますから、雰囲気はかなり良いということでしょう。
ドル円は長期チャートを見ると、16年8月安値と18年3月安値を結ぶ下値支持線を今年の8月、つまりアメリカの利下げ決定で明確に割り込んでしまったことで、今後は下放れ方向に向かっていくのだと思います。
また、これまでハードBrexitが警戒されていたユーロが買われればドル安になりますから、やはりドル円は円高圧力が強まります。まあハードBrexitが回避されれば頂上極まりないですが、これも繰り返し言っていますように、そもそも欧州方面の懸念は過剰に心配する必要はありません。
結果、ユーロドルの方は節目の1ユーロ=1.1ドルを突破。一層ドル安が進んで、ドルインデックスも8月以来の安値水準になりました。今のところトランプ大統領にとっては金利も下がるしドル安にもなるし、上手く進んでいるようです。弾劾も基本的には実施が難しいですし、政敵のバイデン氏は無事追い落とせそうです。
そして最近はめっきり中国に対して発言をしなくなりました。これは北朝鮮と同じで、それまで散々批難してきたのに、いざ会談したり合意した後では途端に「優しく」なります。その後多少敵対行為を行ってきても、自分の過去の合意が失敗だったと認めるような発言はしません。やはり中国と少なくとも経済的にこれ以上事を構えるつもりは無いのではないでしょうか。勿論、彼の頭の中は宇宙のように計り知れませんけれど・・・。
なお訪日外国人観光客数は韓国が半減超となりましたが、ラグビーワールドカップ効果で5.2%増となりました。この辺りはそれぞれ中立要因でしょう。
また先々週末時点の裁定残高は買い残0.48兆円に対して売り残1.60兆円。差し引き1.12兆円の売り長ということで、前週1.15兆円との比較では微減でした。オプションとはいえSQ週でしたから減少するのは当然ですし、株価も上がった週でしたからこの程度の減少で済んだのはむしろ良かったです。まだまだ需給は良好と言えます。
最後に雑感としてはNISAの恒久化がどうも見送られるのだとか。まあ個人的にはNISAなんてさっさと止めて完全非課税、あるいは源泉分離課税の復活を希望しますが(昭和の時代は非課税でしたし、平成14年までは源泉分離課税を選べば売却代金の1.05%の納税で確定申告も不要だった)もう日本人は株を止めろということですかね・・・。税制関連の話は年々酷くなっていくような気がします。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191016-00000096-kyodonews-bus_all
新興市場も「買い」。本日は両指数共に堅調。上述したようにエーザイに好材料が出たことで、マザーズのバイオ系銘柄にも刺激材料に。東証1部の値動きが乏しい中で、値幅取りの資金が入ってきました。出遅れ感も強く、この辺りの値頃感は指数の値動きについて行けない個人投資家の買い安心感に繋がるのだろうと思います。
【ポートフォリオ銘柄】
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284)は続伸で上場来高値更新。国際エネルギー機関IEAが、世界の再生可能エネルギーの24年の発電容量が、18年比で5割増えるとの予測を発表。関連銘柄の買いに繋がりました。他のインフラファンドもそれぞれ高値圏を攻める動き。REITは引き続き強いですし、この流れはしばらく止まりそうにありません。
ソフトバンク(9434)は反発。75日線にタッチしたことに加え、新規参入の楽天(4755)が通話サービスに不具合と報じられ、敵失の上昇になりました。親会社のソフトバンクG(9984)の方はウィーワークに随分肩入れするようで売られていますが、子会社の方は関係無くしっかりという感じです。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。